授業を受ける イラストコース
STEP.6 男女の身体。
平井太朗先生のコラム授業:男らしく、女らしく
今回は、男女差を描くことをテーマとしました。「男らしさ」「女らしさ」が描けるようになるとキャラクターの幅は拡がります。
でも、現実で実際にいろんなタイプ、体格の人に出会うと「男を/女を描くにはこうでなければならない」という縛りはいかに無意味かと言うこともよく判ります。とても小柄なかわいい女の子が実は格闘競技のエキスパートだったり、プロレスラーの様な強面(こわもて)のオッサンが、実はそれはそれは可愛らしい絵柄の恋愛漫画家さんだったりとか(笑)。
世界をまたにかけて宝物をねらうトレジャーハンターは、やっぱり身体も鍛えていて、俊敏で女の子らしいとイメージが沸かないのかも知れません。でもよく考えてみましょう。ごく普通の女子高校生が実は…なんてお話、ちょっと面白そうじゃないですか。現実の世界ですらいろんなタイプの人がいるんです。漫画の世界ならもっと「え!」と思う外見と内面の組み合わせがあったっていいんですよ。
「男らしい」「女らしい」というものはタダの記号です。外見がそうなのか、内面がそうなのか。今回の授業では外見についてお話していますが、「外見も内面も女らしい女の子」「外見は女の子らしいけど内面はオッサンらしい女の子」…いろんなキャラクターを生み出そうと言うときに「女の子らしい外見が描けない」から折角考えたキャラクターをボツにしちゃうなんてもったいない。とてももったいない。
だから「男らしい」「女らしい」キャラクターを描けるようになりましょう。
外見にとらわれずキャラクターを考え出す、その第一歩は「描きたいキャラを描く」ということ、そのものなんです。