ニュースフラッシュ

2006年01月11日

ワコムの電子ペン入力コンポーネント、携帯型の電子書籍端末に採用
世界初の書き込み可能な電子書籍が実現

株式会社ワコム(本社:埼玉県北埼玉郡、代表取締役社長:山田正彦)は、当社のペン入力コンポーネントが、アイレックス・テクノロジーズ社(iRex Technologies) が提供する、電子ペーパーを使用した携帯型書籍端末に採用されたことを発表します。これにより、世界初となる書き込み可能な携帯型の電子書籍端末が市場に登場します。同端末は、2006年4月から同社顧客企業に提供される予定です。

アイレックス社が今後提供する同端末の電子ペーパーは、イーインク方式 (注)のディスプレイで、通常の書籍と同等のコントラストで読みやすく、取り扱いも容易です。これまで市場で発表されている電子ペーパーの機能は閲覧に限られていますが、同端末は、当社が供給するセンサーと電子ペンで自由に書き込み・修正ができるようになります。また、高精度の座標入力に加えて、256段階の筆圧認識、消しゴム、傾き検出などの機能を併せ持つため、同端末を電子の紙とペンのように使用することができます。

アイレックス社は、書き込み可能な携帯型電子書籍端末の開発にあたり、当社のペン入力コンポーネント技術の機能と性能、供給体制を長期に渡り評価し、採用を決定したものです。

最近の技術成果により、閲覧機能を中心にした電子ペーパーを搭載した携帯型書籍端末や、電子ドキュメント配信サービスの市場が米国を中心に形成されつつあります。当社は、電子の紙とペンを誰もが直感的かつ自然に使えるようにするワコム・ペナブルテクノロジー (電子ペン技術)に注力しており、これらの端末に書き込み・修正機能を付加することができます。当社はこの技術を幅広く供給することで、電子ペーパーを使用した端末の主要技術供給メーカーとしてグローバルリーダーをめざします。


ワコム・ペナブルテクノロジー方式の特長
ワコム・ペナブルテクノロジー方式は、液晶などのディスプレイの背面に配置した「センサー」と、高精度で筆圧感知が可能な「電池レス・コードレス電子ペン」との間で、微弱な信号のやり取りをすることで、精密なペン入力を可能にするワコム独自の技術です。この技術は、タブレットPCのディスプレイ上に、正確で直感的な文字や図のペン入力を可能にします。また、ディスプレイの背後にセンサー本体を組み込むことで画像劣化を防止し、耐久性を維持できる特長があります。

*注:

米E Ink社が開発した電子ペーパー技術。帯電した白と黒の顔料粒子を、電圧をかけて移動させるマイクロカプセル型電気泳動方式の表示技術で、液晶ディスプレイと比べて、白い紙・インクと同等のコントラストを実現している。

■この発表に関する報道機関からのお問い合わせ先■

株式会社ワコム東京支社  広報室 (担当:池田) 
電話:03−5309−1501
Eメール:wacompr@wacom.co.jp


株式会社ワコムについて
株式会社ワコムは、1983年創業のペンタブレットメーカーで、全世界で事業を展開しています。独自の電子ペン入力技術であるペナブルテクノロジーによるコードレス&電池レスで筆圧、消しゴム、傾き検出、デバイスIDなど先進的な機能を搭載した入力デバイスを世界に先駆けて製品化してきました。ペンタブレットの国内シェアは96%強。また、現在、世界で生産されているほとんどのタブレットPCにはワコム製のセンサー&ペンが使われています。

アイレックス・テクノロジーズ社について

オランダに本社を置き、ロイヤルフィリップスエレクトロニクスから2004年に資本独立した企業です。ABNアムロ・キャピタル社、メイン・キャピタル社からの出資を受けています。Webサイト:www.irextechnologies.com (英文)

 

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