ニュースフラッシュ

2006年02月14日

ワコム、医療機関向け情報共有ソリューション提供でPSCと協業
患者中心の検査情報一元化でビジュアルな診断・説明が可能に

株式会社ワコム(本社:埼玉県北埼玉郡、代表取締役社長:山田正彦)は、医療情報システム開発の株式会社ピーエスシー (本社:愛媛県松山市、代表取締役:相原輝夫、以下PSC)と、医療施設向けの高度な文書・画像情報共有システムの提供を目的とした協業について本日合意しました。この協業により両社は、ワコムが提供する液晶ペンタブレット製品と、PSCが提供する画像ファイリングシステム「Claio (クライオ)」を組み合わせた新しい情報共有ソリューションの開発と販売、ならびに液晶ペンタブレットの新機能開発を共同で行い、大学病院、大規模病院、診療所などの医療機関と、他の電子カルテ・医療システム開発企業に向けた販売拡大を狙います。

両社は、今後提供するソリューションを新規顧客だけでなく、すでに液晶ペンタブレットを利用している約1,200の医療機関にも提案していきます。このソリューションは、幅広い施設規模での導入に対応しており、販売価格は数十万円から数千万円の予定です。また、今回の協業では、初年度200案件の受注と、液晶ペンタブレット1,000台の販売を目標とします。

これまで医療機関では紙を基本にした業務が行われ、検査時に撮影される画像も各診療科のシステム内で管理されていたため、一人の患者に対して必要な情報の収集・共有には手間がかかりました。近年の医療情報の電子化により、電子カルテのインフラが整いつつありますが、各診療科のシステムが連携していない、PC操作が煩雑で情報の検索・収集に時間がかかる、一元管理ができないなどの課題を抱えています。

これに対して今回の協業では、「Claio」と、各診療科の医療機器や既存の画像管理システム、電子カルテシステムを接続して、画像ならびに文書データを一元管理します。さらに、ワコムの液晶ペンタブレットを端末として、これらの電子カルテや画像を平易な操作で診断に活用できるようにします。これにより医師は、時間をかけずに必要な情報を検索・閲覧し、院内や患者に対して画像を使用した説明・記録を行うことができるようになります。さらに、これまで投資した既存システムをそのまま利用することができるため、新しいシステムを構築するよりもコストと導入にかかる期間を抑えることができます。


■協業によるソリューションの主な特長
  • 医療機関の各診療科に散在する検査画像、電子カルテならびに電子化された文書データを一元管理し、検索・閲覧の操作と管理を効率的に行う。
  • 診療科ごとの都合ではなく、患者を中心にした情報運用ができるようにする。
  • 医療機関の端末で表示されるインターフェイスを医師・患者向けに分かりやすく統一し、診断・説明のビジュアルなコミュニケーションツールとしての操作性を向上させる。
  • 液晶ペンタブレットで電子カルテや検査画像に直接書き込みを行い、医師同士や患者との意思疎通を円滑にする。
  • 医療機関特有の個別機能開発が可能になります。

今回の協業に先立ち両社は、国立愛媛大学医学部付属病院向けに同ソリューションを提供しています。同病院では、既存の電子カルテシステムに「Claio」を接続し、200台の液晶ペンタブレットを端末として、複数の診療科の超音波検査画像と患者情報を紐付けて一元管理しています。現在は10診療科で稼動しており、2006年度中に全ての18診療科で画像ファイリングおよび報告書作成システムとして稼動する予定です。


■この発表に関するお客様からのお問い合わせ先■

株式会社ワコム ソリューション営業部 医療チーム
電話:03−5309−1505

■この発表に関する報道機関からのお問い合わせ先■

株式会社ワコム 東京支社  広報室 (担当:池田) 
電話:03−5309−1501
Eメール:wacompr@wacom.co.jp

株式会社ピーエスシー  販売推進部 (担当:沖野) 
電話:089−947−3388
Eメール:support@hos.ne.jp


株式会社ワコムについて
株式会社ワコムは、1983年創業のペンタブレットメーカーで、全世界で事業を展開しています。独自の電子ペン入力技術であるペナブルテクノロジーによるコードレス&電池レスで筆圧、消しゴム、傾き検出、デバイスIDなど先進的な機能を搭載した入力デバイスを世界に先駆けて製品化してきました。ペンタブレットの国内シェアは96%強。また、現在、世界で生産されているほとんどのタブレットPCにはワコム製のセンサー&ペンが使われています。

株式会社ピーエスシーについて

株式会社ピーエスシーは医療専門のソフトウェアメーカーです。総合画像患者情報ファイリングClaio(クライオ)開発のほか、日本医師会の「日医標準レセプトソフト(通称ORCA)」の1次開発メンバーでもあり、ORCA専用電子カルテREMORA(リモラ)、その他医療情報(患者個人情報)の取り扱いに不可欠な安全性、真正性、保存性等を備えた「患者様とドクターのため」のシステムやネットワークを医師会・大学病院・地域診療所様に対して提供しております。

 

最新情報TOPへ戻る