ニュースフラッシュ

2007年03月15日

サイン認証専用液晶ペンタブレットのプロトタイプを開発
〜国内外に向けて4月よりサンプル出荷を開始〜

株式会社ワコム(本社:埼玉県北埼玉郡、代表取締役社長:山田 正彦)はこのたび、「サイン認証専用液晶ペンタブレット」のプロトタイプを開発し、ドイツ・ハノーバーで3月15日から21日まで開催される「CeBIT(セビット) 2007」の当社ブースにおいて初公開します。また、本年4月より本プロトタイプを評価用サンプルとして、国内および欧米アジア向けに出荷します。

■ 認証、個人情報保護、ペーパーレス化にも貢献
今回発表するものは、液晶画面へ電子ペンで署名を直接手書き入力する用途に最適化した専用ペンタブレットのプロトタイプです。反射式の5型TFT液晶ディスプレイを採用するコンパクトなタブレット本体と、コードレス・電池レスの電子ペンから構成され、電子ペンで液晶画面上に署名をすると、あたかも紙にペンで書きこむように署名が表示されます。この時、その署名固有のさまざまな特徴が情報としてタブレットに入力され、その情報により高精度な認証を行なうことができます。こうした「電子サイン認証」は、単に認証のセキュリティ性を高めるだけでなく、個人情報の保護やペーパーレス化も促進され、ビジネスプロセス自体の大幅なコスト削減やスピードアップができます。こうした特長から、今後は、さまざまな電子文書や、レジ・POS・チェックアウト・セルフサービス型端末などにおける認証での活用が期待されます。

今後当社は、製品化にあたり、タイムスタンプやデータ暗号化などのセキュリティ機能を追加することを予定しており、最高レベルのセキュリティと不正行為の防止を差別化要素としてPOS導入企業などに提案していきます。

■ ペン入力技術について
署名固有の情報入力は、当社が特許を保有するペン入力技術「電磁誘導方式」を活用したもので、この技術は、すでにタブレットPCなどの標準技術として確立しています。本プロトタイプでは最大512レベルまで署名の筆圧を感知できるほか、署名の形状は2,540lpi(線数)の読取解像度で認識され、しかも書き込みのリズムやスピードなどの「くせ」まで把握することができます。こうして取り込まれた署名固有の情報は、当社のパートナーであるSoftpro(ソフトプロ)社(ドイツ)やWonderNet(ワンダーネット)社(イスラエル)が提供する署名認証アプリケーションにより認証がおこなわれます。その認証の精度は、指紋などによる「生体認証」と同等で、偽造署名などにより「他人へなりすますこと」は事実上不可能です。

■ 液晶ディスプレイについて
使用している液晶ディスプレイはVGA解像度(横640 x 縦480ピクセル)を持ち、横幅が約10cmあるため、比較的長い署名も安心して書き込むことができるほか、契約や支払い金額などに関する詳細データを同じ画面に追加で表示することも可能です。また、本物の紙への書き心地に近い感覚にするため、画面の表面や反射のコントラストにも工夫を凝らしています。



お問い合わせ
<この発表に関するお客様からのお問い合わせ先>
株式会社ワコム東京支社 
NBD推進室(担当:安部)
Eメール:abe.masahiko@wacom.co.jp

<この発表に関する報道機関からのお問い合わせ先>
株式会社ワコム東京支社 
広報室 (担当:飯村) 
電話:03−5309−1501   (受付時間: 9:00〜12:00 / 13:00〜18:00 土日祝日を除く)
Eメール:wacompr@wacom.co.jp


<株式会社ワコムについて>
株式会社ワコムは、1983年創業のペンタブレットメーカーで、全世界で事業を展開しています。独自の電子ペン入力技術であるペナブルテクノロジーによるコードレス&電池レスで筆圧、消しゴム、傾き検出、デバイスIDなど先進的な機能を搭載した入力デバイスを世界に先駆けて製品化してきました。ペンタブレットの国内シェアは96.7%(2006年、BCN調べ)。また、現在、世界で生産されているほとんどのタブレットPCにはワコム製のセンサー&ペンが使われています。

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