ニュースフラッシュ

2007年03月29日

徳島大学病院が液晶ペンタブレット「Cintiq 21UX」を使った
電子カルテ・システムを全診療科で稼動

株式会社ワコム(本社:埼玉県北埼玉郡、代表取締役社長:山田正彦)は、徳島大学病院(所在地:徳島県徳島市、病院長:香川征)が、本年1月から当社の液晶ペンタブレットを活用した最先端の電子カルテ・システムを全診療科で稼動開始しましたのでお知らせします。

【システムの概要】
このシステムは、電子カルテに株式会社ピーエスシーの画像ファイリング・システム「Claio(クライオ)」と当社の液晶ペンタブレット「Cintiq 21UX (シンティック にじゅういち ユーエックス)」を連携させたものです。「Cintiq 21UX」は、電子ペンを使ってディスプレイに直接手書きで情報を入力したり、システムを操作することができます。徳島大学病院では「Cintiq 21UX」を活用することにより、診断画像(レントゲン、内視鏡、超音波、心電図など)、過去の診療・検査記録を表示して、医師の所見や簡単なスケッチをディスプレイ上に直接書き込み、そのまま電子的に記録することができるようになりました。「Cintiq 21UX」は同病院の全診療科に合計約280台導入され、書き込みが行われた診療記録などは「Claio」で一元管理されます。この情報は電子カルテと連携しており、一人の患者に対して必要な情報を全診療科で検索・閲覧できるようになっています。
手書き入力した画面例
【システム導入の効果】
通常、医師は診療を直感的に進め、手書きで素早くカルテを作成します。電子カルテを運用する場合、マウスやキーボードでは手書きスケッチや文字入力など、直感的で迅速な操作はできません。これに対して同病院では、液晶ペンタブレットで診断画像に直接入力することで、医師が診察の内容を素早く書き込んだり、簡単な描画を加えるなど、ディスプレイ上で記録を直感的に行うことを可能にしました。これにより、医師や看護師は医療行為に集中することができるようになり、業務の効率向上に貢献しています。さらにこのシステムでは、医師と患者が診療記録を一緒に見ながらコミュニケーションを取る仕組みができました。これにより、患者に対する説明を今まで以上に分かりやすく伝えることができるようになり、患者一人一人に対するインフォームド・コンセントが向上しました。

【システム導入の背景】
近年、医療機関では自主的な経営が求められる中で、患者の満足度を向上し、様々な医療業務を効率化する医療システムの構築が不可欠になってきています。その中でもカルテや診断画像を主とする患者情報の電子化が重要視されています。

徳島大学病院では、今回の新電子カルテ・システム導入以前から、1人の患者に対する診療記録は電子カルテで一元管理され、診断画像も「PACS(コンピュータ・ネットワークを介した医用画像の保管・転送システム)」で電子的に管理・運用されていました。その一方で、各診療科で行われた内視鏡、超音波などの検査記録は、電子カルテ上でなくそれぞれの診療科で管理されていたため、この記録を持たない診療科の医師が過去の診断・検査画像情報を入手するのに時間がかかっていました。

このような状況を改善していくために同院では、これらの画像診断・検査記録を一元管理し、電子カルテの患者情報と連携させ、全診療科で診療記録の共有化をすることにより、医師が診療に集中することができる、そして患者情報を中心にした全人的な医療が提供できる医療システムの構築を検討してきたものです。


■本件に関するお客様からのお問い合わせ先■
株式会社ワコム ソリューション営業部
   西日本チーム 電話:06−6374−0074
   医療チーム  電話:03−5309−1505

■本件に関する報道機関からのお問い合わせ■
株式会社ワコム東京支社  広報室 (担当:池田) 
   電話:03−5309−1501
   Eメール:wacompr@wacom.co.jp


株式会社ワコムについて
株式会社ワコムは、1983年創業のペンタブレットメーカーで、全世界で事業を展開しています。当社は独自の入力技術「電磁誘導方式」でコードレス&電池レスの電子ペンを実現し、筆圧、消しゴム、傾き検出、デバイスIDなど、先進的な機能を搭載した入力デバイスを世界に先駆けて製品化してきました。ペンタブレットの国内シェアは96.7%(2006年、BCN調べ)。また、現在、世界で生産されているほとんどのタブレットPCにはワコム製のセンサー&ペンが使われています。

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