KOKO HOTEL Premier 日本橋浜町 様

液晶ペンタブレットの導入によりペーパーレス化を実現

年間で300時間以上かかっていたレジストレーションカードの管理作業時間が0に

ホテル事業・不動産事業を行っているポラリス・ホールディングス株式会社が2020年10月に全国展開をスタートした「KOKO HOTELS」。2024年3月現在、全国に19店舗・客室数合計3,536室を構えており、今後も規模を拡大中です。

2022年7月にオープンした東京都中央区にある「KOKO HOTEL Premier 日本橋浜町」では、チェックイン作業に「Wacom One 液晶ペンタブレット」をご利用いただき、レジストレーションカードのペーパーレス化を実現しています。

今回は、実際にフロントスタッフとして液晶ペンタブレットを利用している、グェンレースァン ロックさんに、導入前の課題や導入後の変化について伺いました。

導入前の課題

  • レジストレーションカードの整理・修正・保管に関する業務に時間がかかっていた
  • レジストレーションカードのコピー・印刷代などのコストがかさんでいた

「Wacom One 液晶ペンタブレット」導入後の効果

  • 年間で300時間以上かかっていたレジストレーションカードの管理作業が0に
  • ペーパーレス化を実現し、コピーや印刷代のコストカットを実現
  • ホテル管理システム(PMS)との即時連携により、お客様の待ち時間を1日あたり1時間近く短縮

液晶ペンタブレット導入前に抱えていた課題

レジストレーションカード(宿泊者台帳)の管理に1日1時間近い時間を要していた

---ロックさんが受付業務を進めているなかで、課題に感じていたことは何でしたか?

お客様にご記入いただいたレジストレーションカードの管理に大きく時間を取られていたことが、私どもの大きな課題でした。

KOKO HOTEL Premier 日本橋浜町は客室数が223室あり、毎日少なくとも100組、多いと200組を超えるお客様にご利用いただいています。

液晶ペンタブレット導入前は、当日のチェックインがすべて終わった段階で、レジストレーションカードを客室順に並べ替えて、PDF化するためのスキャン作業を行っていました。

数が多いので並べ替えるだけでも大変でしたし、さらに並べ替えのミスが起きることもあって、かなりの時間を費やしていました。

---200枚以上ある紙を番号順に並べ替えるのは、想像しただけで大変そうです。
実際、どれくらい時間がかかっていたのでしょうか?

並べ替えとPDFスキャンで、1日あたり50分~1時間くらいは時間が取られていたと思います。

通常、チェックインが終わってからの作業になるため、当日宿泊予定のお客様が全員ご来館されたあと作業を開始していました。日によっては最後にチェックインされるお客様が深夜1時になってしまうなど、決まったスケジュールで進められないというのは課題に感じていたポイントです。

スキャン作業の時間帯が不定なため、その後の休憩時間にもバラつきが生まれていました。

また、チェックイン時の作業も、以前の方法だと「事前予約情報を紙に印刷して、署名していただく」という流れでした。紙を印刷する時間は1組あたり30~40秒ほど。しかし、お客様にお待ちいただくことになりますし、積み重なるとそれなりに時間を要してしまいます。仮に1日100組来るとなると、合計で1時間近い待ち時間が生まれてしまう計算です。

このように紙を使った作業に手間や時間がかかっていたのが、課題に感じていた点です。

液晶ペンタブレット導入後の効果

それまで1日1時間ほどかかっていたPDF化作業が0に

---実際に液晶ペンタブレットを導入して、どのような変化がありましたか?

液晶ペンタブレットの導入により、レジストレーションカードの並べ替え・PDF化のスキャン作業の時間が大幅に削減されたことが大きな変化です。
予約情報を液晶ペンタブレットに表示して、そこにサインをしていただくことで作業が完結するので、かなりの時間短縮につながっています。

チェックイン時の印刷にかかっていた30~40秒の時間も、データを呼び出す数秒だけになったので、お客様をお待たせする時間も短くなりました。

---1日1時間ほどかかっていた作業が0になったということですね。
実際に液晶ペンタブレットを導入してから、どれくらいの期間で使い方に慣れることができましたか?

導入後1週間ほどで、受付に携わるスタッフ全員が問題なく使えるようになりました。液晶ペンタブレットを導入した初日に数名のスタッフが操作方法を教わり、あとのスタッフはホテル内で情報を共有しながら操作方法を覚えていきました。

簡単な操作で直感的に使えるので、特別なマニュアルや研修がなくても、スムーズに導入できたのは良かったです。

▲KOKO HOTEL Premier 日本橋浜町では、3台のWacom Oneを利用

スタッフみんなが「作業時間が短縮されて楽になった」という印象を持っていますし、空いた時間は他の業務を進めることに使っています。

---空いた時間を、どのような業務に充てていますか?

メールの問い合わせ対応です。インバウンド需要が高まったこともあり、海外から多くのお問い合わせメールが届くようになったので、個々のお客様へより丁寧に返信ができるよう、時間が使えるようになりました。

---作業時間や効率面だけでなく、コスト面で変化した部分はありますか?

ペーパーレス化に伴い、コピー用紙の代金や印刷代が大幅に削減できました。

従業員だけでなく、顧客の満足度向上にもつながっている

---実際に液晶ペンタブレットを利用したお客様の反応はいかがでしょうか?

みなさま特に違和感なくご使用いただいているようです。「書きやすいね」と言っていただくことも多いです。

また、チェックイン時にレジストレーションカードの印刷のためにお待たせすることがなくなったので、お客様一人当たりのチェックイン時間が短縮し、混雑時でもスムーズに対応できるようになり、待ち時間が短くなったということで、お客様の満足度は高まっていそうです。

ごく稀に筆圧が弱い方や、お酒に酔われている方が入力時に手間取る時もありますが、スタッフが都度対応しているので問題なくチェックインを進められています。

今後の展望は「さらなる顧客満足度の向上」

---御社が考えている、今後の展望があれば教えてください。

今回導入した液晶ペンタブレットの他にも、顧客満足度の向上や業務効率化が実現できるようなシステムは、お客様・スタッフ双方にとってとても有益なものだと思いますし、お客様から「便利になったね」と喜んでもらえるようなものはどんどん導入を検討できれば、と考えています。

ワコムのホテル向けソリューションの特徴

ワコムは、ホテル市場向けに「電子宿帳端末(液晶ペンタブレット)」とあわせて、「1PC 2モニター 2カーソル」のシステム操作性を実現する「SDK技術(ソフトウェア開発キット)」を提供しています。これはパソコン画面上のマウス操作と液晶ペンタブレット画面上のペン操作を同時に行えるようにするソリューションです。

ホテルのフロントスタッフが、パソコンの画面上でPMSを操作中でも、宿泊者は液晶ペンタブレットの画面上で宿帳の記帳を行うことができる仕様を実現しています。フロントスタッフのPMS操作を止めることなく宿帳の記帳と保存の処理を進めることができるため、より効率的にフロント業務を進めることができます。

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