埼玉県立三郷工業技術高等学校

Wacom Cintiq Pro 24を導入しCG教育の環境を整備。
クリエイティブに必要な技術を学び、
より広い進路選択を可能に。

埼玉県立三郷工業技術高等学校

1985年の開校以来、「正確に、はやく、美しく」を校訓に、ものづくり教育を行ってきた埼玉県立三郷工業技術高等学校。高等学校では全国で16校しかないCG-ARTS協会の認定教育校でもあります。情報電子科では、CG教育の基礎から応用までをカリキュラムに取り入れ授業を行っています。

www.misato-th.spec.ed.jp

2Dから3DまでCG教育の環境整備のため
Cintiq ProとIntuos Proを導入

埼玉県立三郷工業技術高校では、機械科、電子機械科、電気科、情報電子科、情報技術科の5学科で「健康で健全な技術者を育成する」という教育目標の下、「タイムリーで凛としたものづくり教育」を実践しています。1992年にスタートした情報電子科では、CGに特化した学習内容を取り入れ、2Dから3Dまで多岐にわたるCG教育を行っています。

同科の生徒は、卒業までに9割がCGクリエイター検定ベーシックに合格、さらにCGクリエイター検定エキスパートに合格する生徒も輩出しており、一般的なCG専門学校と同等レベルの技術を習得しています。

同校の河住紀生先生は、自身も多数のCGに関する検定資格を取得し、 CG-ARTS協会認定のCGマイスターとして、同科のカリキュラム改革を推し進めていますが、そこには公立高校ならではのハードルもあるといいます。

「学校に導入されたPCのスペックが低く、起動するのにも時間がかかってしまうため、授業時間が足りなくなってしまうような状態でした。技術を学ぶのに、最先端の機材に触れることができなければ、学習内容も机上の空論になってしまうので、時代に即した設備で学べる環境を作りたいと思っていました」

設備更新にあたって試行錯誤する中で、河住先生が注目したのが、液晶ペンタブレットでした。

「以前県から依頼を受け、ショッピングモールで生徒による展示を行った際に、Cintiq 13HDを使った体験イベントを開催したところ、それが好評で子供のみならず保護者の方にもたいへん喜んでいただきました。

こんな取り組みをやっている高校もあるんだと驚かれたので、これは学校のPRにもなるぞと強く感じました」

そこでカリキュラムを実現する上で必要なスペックを県にプレゼンするなど努力を重ねた結果、2018年の夏、25台のWacom Cintiq Pro 24と 42台のWacom Intuos Pro Mediumが、グラフィック制作実習に十分なスペックのPCと共に導入されました。

「生徒たちが、機材環境によって制作に妥協が生じたり断念したりするようなことがあっては申し訳ありません。教員が問題意識をもって、どのような機材があれば理想的な教育環境を作れるかを考えることが大切です」と河住先生は力を込めます。

「今回導入したWacom  Cintiq  Pro  24は、主に広告デザイン、イラスト制作やアニメーションの作画の実習で使用しています。直接画面に描けることにより作業性が上がり、DTPデザインやキャラクターデザイン関係の仕事を目指す生徒達の高いモチベーションに繋がっています。マルチディスプレイ環境にすることで資料参照や複数のソフトウェアの操作の切り替えなどもスムーズに行えています。Wacom  Intuos  Proは、 Adobe  Illustratorの実習に加え、スカルプトソフトウェアのSculptrisを使った3Dキャラクター造形の一斉授業で使用しています」 現在の工業高校の一般的なカリキュラムには、CG教育を念頭にした課程がないため、同科ではソフトウェア技術を学ぶ課程の中でCG 教育を行っています。美術の専門的なカリキュラムの代わりに、実習の中で Adobe Photoshopを使った「オノマトペドローイング」という絵画練習法を行うなど様々な工夫も凝らしているといいます。

CG技術を学び自ら進路を考え選ぶ
就職だけでなく専門学校や美術系大学へも

「最初は、CG教育を単にアートやデザイン制作の視点のみで考えていました。しかし、入学生のほとんどが、何を作りたいかがわからないまま入学してきますし、教員もプロのクリエイターではないので、専門学校のように作品の作り方を教えるのではなく、2Dから3Dまでの技術を総合的に学ぶ中で、CGで何ができるのかを教え、そこから自分が何をやりたいかを選べるようにしています」

当初はクリエイティブ業界への就職を目標に考えていた河住先生ですが、生徒がやりたいものを自ら見つけて、そこから進路を選べるような教育に方針転換した結果、現在では進学先の専門学校を優秀な成績で卒業し、大手のCG制作会社やゲーム会社に就職する卒業生もいるといいます。

「専門学校に入学する段階で基礎的な技術が身についているので、すぐに作品制作に打ち込めるのは、周りの学生に比べて圧倒的に有利です。

これからは次のステップとして、デザイン系や美術系の大学に進学する生徒を増やしていきたいと思っています」 実際に、同科から工業高校としては珍しく美術大学への進学を目指す生徒も出始めており、学科改革が着実に進んでいることがうかがえます。

学外とも連携
生徒の学習機会を創出し可能性を拡げる

同科では、映像編集のプロをアドバイザーとして迎え、三郷市の商工会議所と連携して、地元企業のPR 動画を制作するなど、学外とも連携して生徒の学習機会を設けています。河住先生は、こうした流れがクリエイティブな人材を必要とする地元企業を就職先として開拓していくことにも繋がるのではと期待を寄せています。

また同校では、学校内での映画やドラマのロケ撮影を積極的に受け入れ ており、このような取り組みも、生徒にとってプロのクリエイティブの現 場を間近に見学できる機会となっています。「こんな面白い高校がある  なら通いたかった」と学校を訪れた撮影スタッフに驚かれることもあると、河住先生は語ります。

「クリエイティブ業界、CG制作会社の人たちにもっとこの学校を知ってもらいたいと思っています。3年間基礎をしっかり学んだ卒業生には、すごく伸びしろがあるので、将来きっと一人前のクリエイターに育ってくれるはず。ぜひこの学校の生徒たちを見に来てほしいです」

工業高校での実践的なCG教育を通して、生徒の可能性を拡げていく。そんな新しい教育現場で、ワコムのペンタブレットが不可欠なものとなっ ているようです。

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