プレスリリース バックナンバー
2006/07/10
現場のニーズに合わせて病院自身が開発した
ペン入力対応電子カルテの運用開始
株式会社ワコム(本社:埼玉県北埼玉郡、代表取締役社長:山田正彦)は、
沖縄医療生活協同組合 沖縄協同病院 (沖縄県豊見城市、院長:西銘圭蔵)が、当社の液晶ペンタブレットでの入力操作を前提にした電子カルテシステムを開発しましたのでお知らせします。

このシステムは、同院が外部開発企業を介さずに独自に開発したもので、液晶ペンタブレットを使用して、直感的で迅速な入力操作をすることを前提に設計された、これまでにない電子カルテシステムです。現在機能拡張中の次期システムは、大型液晶ペンタブレットを使用した診察や、各ベッドに設置する小型端末との接続などが可能になり、これまで以上に質の高い医療を提供するための基盤システムとして開発が進んでいます。


同院は、電子カルテを開発するにあたり、入力装置に高い関心を持っていました。通常、医師は診療を直感的に進め、手書きで素早くカルテを作成します。電子カルテを運用する場合、マウスやキーボードでは手書きスケッチや文字入力など、直感的で迅速な操作はできません。これに対して同院では、液晶ペンタブレットで電子カルテに直接入力することで、医師が診察の内容を素早く書き込んだり、簡単な描画を加えるなど、ディスプレイ上で記録を直感的に行うことを可能にしました。また、ペンと紙を使うように自然に入力操作ができるため、医師や看護師の負担は軽減され、システムは有効に利用されています。


次期システムで採用された液晶ペンタブレットは、同院がこれまで使用していたものより高性能・高精細の「Cintiq 21UX (シンティックにじゅういちユーエックス)」(85台稼動中)で、21.3型UXGA表示の大型ディスプレイを持つ製品です。新しいシステムでは、大画面を有効に活用して、電子カルテや診断画像を大きく詳細に表示することができるようになり、迅速な入力操作が可能になりました。また、大型の表示が必要ない場所には17型液晶ペンタブレット「DTU-710」(35台稼動中)が使用されています。


次期電子カルテシステムの概要
  • 大型液晶ペンタブレットで電子カルテと診断画像を詳細に表示
  • 病院規模の拡大(ベッド数の増加)に対応
  • 診察情報表示や患者用のテレビにも使用できるベッドサイド端末の設置に対応
  • 他の医療機関と医療情報の電子的な連携が可能
  • パッケージシステムとして、他の医療機関へも短期間で導入が可能
  • JPEGやXMLなど、一般的に利用される技術を使用してシステム負荷を抑え、高い応答速度と拡張性を実現(現行システムと同じ)

同院では、沖縄県内の他の協同病院や診療所との情報共有による医療連携と地域医療サービス向上を鑑みて、現在開発中の次期電子カルテシステムの全面運用を2007年3月までに開始する予定です。また、このシステムをパッケージとして、他の医療機関へ導入を促していくとしています。

当社は、7月12日から14日まで東京ビッグサイトで開催される「国際モダンホスピタルショウ2006」に出展(小間番号D-75)し、同院が開発した電子カルテシステムのパッケージ「HONEST-うりずん」を展示、機能デモをご紹介します。

■お問い合わせ■

<この発表に関するお客様からのお問い合わせ先>
株式会社ワコム ソリューション営業部 
西日本チーム 電話:06−6374−0074 
医療チーム 電話:03−5309−1505

<この発表に関する報道機関からのお問い合わせ先>
株式会社ワコム東京支社 
広報室 (担当:池田) 
電話:03−5309−1501
Eメール:wacompr@wacom.co.jp


<株式会社ワコムについて>
株式会社ワコムは、1983年創業のペンタブレットメーカーで、全世界で事業を展開しています。当社は独自の入力技術「電磁誘導方式」でコードレス&電池レスの電子ペンを実現し、筆圧、消しゴム、傾き検出、デバイスIDなど、先進的な機能を搭載した入力デバイスを世界に先駆けて製品化してきました。ペンタブレットの国内シェアは96.5%。また、現在、世界で生産されているほとんどのタブレットPCにはワコム製のセンサー&ペンが使われています。

 

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