聖学院中学校・高等学校 様

DXハイスクールを通じたWacom Movink 13の導入がSTEAM教育を加速させる

東京都私立聖学院中学校・高等学校は、「Only One for Others」という理念の元、キリスト教に根ざした人間教育に力を入れている中高一貫の男子校です。高校部となる聖学院高等学校は、2021年度からGIC(Global Innovation Class)と呼ばれるクラスを新設し、「STEAM」「Immersion」「Liberal Arts」「Project」の4つを柱にした教育を行っています。同校は、2024年度のDXハイスクールの対象校に選ばれ、その補助金の活用によってワコムの有機ELペンタブレット「Wacom Movink 13」を15台導入しました。2023年には液晶ペンタブレット「Wacom One」を導入し利用していますが、DXハイスクールの補助金でWacom Movink 13を導入した理由やどのように使っているかなど、情報科の山本先生と美術科の伊藤先生にお話をお聞きしました。

DXハイスクールによるSTEAM教育環境の拡充

DXハイスクールに申請した理由について、山本先生は次のように語りました。「本校のGICでは、毎週6時間のSTEAM教育を行っています。本校はSTEAM教育という枠組みができる前から、キリスト教に根ざした自分自身の賜物(たまもの)を見つけていくという作業の中で、アウトプットをしたり、何か表現をしたりすることを重視しています。そうした流れの中で、STEAM教育が始まり、環境をさらに拡充しようと思いDXハイスクールに申請しました」

数年にわたる取り組みの集大成としてWacom Movink 13を選択

今回、ワコムの製品、中でもWacom Movink 13を選んだ理由について、山本先生に聞いてみました。「私たちは1年生のSTEAM教育の美術分野で『ボックスアート』の制作を行っています。実はWacom Movink 13の導入が決まるまではとても苦労してきました。STEAM教育が始まった初年度は、生徒がアナログで描いた絵を複合機でスキャンしてデジタル化し、それをAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorで修正してレーザーカッター用のデータにしていました。しかしこれはとても手間がかかるため、続けることが難しくなり、2年目はワコムから板型ペンタブレットをお借りしました。私もペンタブレットを個人で所有し、伊藤先生も美術科で所有していたので、これならできそうだということになりました。デジタルではあるけれど、ペンで描くというアナログな作業もあって、やってみたらとても良い感触だったのです。そして3年目、もう一度ワコムに相談したらWacom One 液晶ペンタブレットをお借りすることができました。やはり画面に直接描けるのがとても良かったです。そして2024年度は、DXハイスクールの予算がとれたので、「Wacom Movink 13」を導入することが叶いました」
これまでの数年にわたる取り組みの集大成として、Wacom Movink 13導入が決定したわけです。

生徒のノートパソコンにケーブル1本繋ぐだけですぐに使える

Wacom Movink 13の利点について、美術科の伊藤先生は次のように説明しました。「手書きの良さをそのままデジタルデータにできることが液晶ペンタブレットを導入した理由です。中でもWacom Movink 13は、軽くて持ち運びしやすく、ケーブル1本で生徒各自が持つノートパソコンと繋げられるという便利さが、授業で使うには最適だと思いました。教師の視点では、準備や片付けが楽で、直感的に操作ができることがとてもありがたいです」

山本先生もWacom Movink 13とWacom One液晶ペンタブレットのどちらを選択するか、校内でも議論をしたと話します。「Wacom One 液晶ペンタブレットなら同じ予算で20台くらい購入できますが、やはりケーブル1本で繋がり、本体が薄いことはメリットとして大きいです。今はWacom Movink 13を選んで良かったと思います」と携帯性・利便性の高さを評価しました。
教室には、2023年度に導入したWacom One 液晶ペンタブレットとWacom Movink 13の両方が並んでおり、生徒は早い者勝ちでどちらかを選んで使うようになっていますが、軽くて使いやすいWacom Movink 13をみなさん優先されるそうです。

現在は、主に1年生のSTEAM教育でWacom Movink 13を活用していますが、今後はプロジェクトと呼ばれるゼミ形式の授業でも活用することを考えているそうです。

DXハイスクールの補助金の半分をハードウェア、残りの半分を外部講師料などに

聖学院中学校・高等学校では、2024年度のDXハイスクールの補助金をWacom Movink 13以外に3Dプリンターや超短焦点プロジェクターなどの機器の購入だけでなく、外部講師の委託料や材料費、展示会費などにも活用したそうです。予算配分を担当した山本先生は、補助金の使途について次のように説明しました。「約半分がハードウェアとして残るもので、残りを外部にもご協力いただきながら、学校にノウハウが残るようなものに活用しました」

2025年度のDXハイスクール補助金の使い方については現在検討中ですが、やはりハードとそれ以外で半々ずつをイメージしているそうです。「Wacom Movink 13をもっと増やそうと考えています。生徒が効率よく作業できるように最終的には1クラス全員分揃うといいなと思います」

ワコムは高等学校のご担当者様を対象に、文部科学省「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」における未来のデジタル人材育成の取り組みにそったプラン提案を行っています。DXハイスクールの申請をご検討、またはすでにご採用済みのご担当者様はぜひご相談ください。

この事例のソリューションや
製品に関するお問い合わせはこちら