Wacom Cintiq Pro 32 をアニメーション・CGラボへ導入。
基礎的なデッサン力と最先端のデジタルツールを使った教育で、
クリエイティブ業界が求める即戦力を育成。
城西国際大学 メディア学部
東京の中心に位置する紀尾井町にキャンパスを構える城西国際大学。
メディア学部映像芸術コースでは、映像、アニメーション、CG、サウンド、芸能など8つの分野を複合的に学べる授業を展開し、充実した設備と実践的なカリキュラムにより、激しく変化する時代と社会のニーズに対応したメディア業界で活躍できる人材を育成しています。
同校では、アニメーション・CGのラボに液晶ペンタブレットの最上位モデルであるWacom Cintiq Pro 32を導入し、学生がデジタル制作を学ぶためのツールとして活用しています。同校は、特に大型液晶ペンタブレットを使用したデジタルスカルプティングの授業においてパイオニア的存在であり、国内はもとより海外の教育機関からも注目されています。
クロッキーやデッサン力を身に付けた上で
デジタルスカルプティングに
城西国際大学は他校に先駆けて、スペックの高い機材を学生が当たり前のように使える教育環境をいち早く整えてきました。2013 年にアニメーション・CGのラボ(実習教室)を設立すると同時に、その時点の液晶ペンタブレットの最上位モデルであるWacom Cintiq 24HD touchを導入しました。大型液晶ペンタブレットを使用したデジタルスカルプティングの授業は、当時まだ新しく、米国の南カルフォルニア大学や香港城市大学など、最先端のメディア教育を行っている海外の大学が同校の視察に訪れました。
アニメーション・CGのゼミでは、学生にデジタルスカルプティングを教えていく中で、一般的なデッサンの授業に加え、人体クロッキーを取り入れたユニークな授業を実践しています。長年にわたりその指導を行ってきた同学部准教授の高桑真恵先生は次のように話します。
「学生にいきなりデジタルのツールを渡しても、すぐに描けるものではありません。まずは基礎的なデッサン力を身に付け、生物の形態や解剖学を理解した上でデジタルを使っていくことが大事です。アナログで身につけたデッサン力と生態観察能力を、限りなく手描きに近い感覚でダイレクトにデジタルの画面に反映できるワコムの液晶ペンタブレットは、初めてデジタルを使い始める学生にとって非常に強い味方になると思っています」
ワコムの液晶ペンタブレット導入後、学生はデジタルスカルプトツールと組み合わせて、まるでおもちゃで遊ぶように昼夜を問わず制作を進め、次々と新しい作品を生み出していったといいます。
別次元の描き味、表示性能と自在に調整できる
アームにより、Waco m Cintiq Pro 32 導入
同校は、2019年度に設備を見直すにあたり、ワコム最大の画面サイズ を誇る31.5型液晶ペンタブレットWacom Cintiq Pro 32を導入しました。このモデルの実習室への一斉導入は国内の教育機関では初めてとなります。
「4K高精細な表示と優れた色の再現性、そして本物の鉛筆で描いているかのような自然な描き味と反応の速さは、明らかに今までの液晶ペンタブレットとは違うレベルと感じました」と、高桑先生はWacom Cintiq Pro 32を評価しています。また、アーム( Wacom Flex Arm)を装着することで、液晶ペンタブレットの角度や位置を自在に調節して学生が自分の好きな姿勢で作品制作に没頭できる点も、導入の大きな決め手になったといいます。
像や3Dの細部表現、シワや指紋の描画に
威力を発揮する4K 32型の高解像度大画面
Wacom Cintiq Pro 32は、主にデジタルスカルプティングの授業において、スカルプトツールのZBrushと組み合わせて活用されています。実際にCintiq Pro 32を使用した学生からは、次のような評価を得ています。ペンの描き味に対しては、「今までの液晶ペンタブレットと比べると、遅延がなくリアルタイムに反応してくれて、表現したい物がより簡単に描けるようになった」「ペンが持ちやすく、長時間描いていても疲れにくい。ボタンの位置や大きさも計算されていて、誤って押してしまうことがなくなった」という声が。また、4Kの大画面については、「画像や3Dの細部まで鮮明に見ることができる。このサイズになって初めて気づいたという点がいくつもあった」「人間のシワや指紋など表現するのが非常に難しい部分でも、この画面だとより正確に、よりリアルに描くことができる」といった声が聞かれました。
自身も学生と同じ液晶ペンタブレットを操作しながら指導を行っている同学部助教の中村先生は、Wacom Cintiq Pro 32のメリットを次のように話します。「教えるときは、液晶ペンタブレットで描きながら、同時に学生も見ながら話さなければなりません。今までは、作業に集中してしまうと学生を見るのがおろそかになることが多かったのですが、このサイズと解像度であれば、自分の作業を確認しつつ遠目からでも学生に目を配ることができます」
また、今まで液晶ペンタブレットに苦手意識を持っていた学生にも、良い変化が見られたといいます。「従来の液晶ペンタブレットだと、画面が狭かったり画面の位置に合わせて描かなければならなかったりということで、描きづらいという印象を受ける学生も多くいました。Wacom Cintiq Pro 32は、アームでフレキシブルに動かせるし、描き味もかなり良くなっているので、ほとんど違和感を感じないで描けるようになっています」
多くのデジタルツール習熟への抵抗感を軽減
クリエイティブ業界の即戦力に
アニメーション・CGのゼミで学ぶ学生の多くは、卒業後の進路としてアニメーターやCGクリエイターを目指しています。同校では、学生が卒業後に即戦力として活躍できるように、今のクリエイティブ業界で使われているのと同じレベル、もしくはその先を見据えたレベルのデジタルツールを使った実践教育に取り組んでいます。しかしながら、そうした様々なデジタルツールを習熟していく過程が、学生のストレスになりかねないという懸念もあると高桑先生はいいます。
「変化の激しい業界のニーズに対応していくには、様々なソフトウェアの技術を身につけていかなければなりません。そうした中で、ペンタブレットの描き心地が悪かったり反応が遅かったりするだけで、学生はデジタルに対して苦手意識を持ってしまいます。Wacom Cintiq Pro 32は、そうした学生のストレスやデジタルに対する抵抗感を最大限軽減してくれるツールだと思います」
生物の形態や解剖学を理解すると共に造形力を養うデッサンの授業、 そしてクリーチャー制作など最先端のツールを活用したデジタルスカルプティングの授業、これらを同時進行的に実践していく上で、アナログとデジタルの障壁を取り除くWacom Cintiq Pro 32は、同校のメディア学部にとって頼りになるデジタルの画材になっているようです。
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