所沢市役所 様

「書かない窓口」と統合端末として活用される液晶ペンタブレット

写真提供:所沢市

株式会社ワコムは液晶ペンタブレットを通じて、自治体の窓口業務改善を支援しております。昨今では住民手続きにおける負担軽減を目的とした「書かない窓口」向けの用途や、マイナンバーカードの暗証番号を設定する統合端末向けの入力ディスプレイでご採用が多く、人口の大小を問わず、全国300以上の自治体で採用が進んでいます。
今回は2つの用途でご採用いただいた所沢市にお話を伺いました。

埼玉県所沢市

所沢市は首都東京から30キロ圏内にあり、多摩北部に接する人口34万人を超える埼玉県南西部の中心都市です。市内の航空記念公園には「所沢航空発祥記念館」が設立されており、公式の飛行場から初めて飛び立った航空発祥の地としてその足跡を知ることが出来ます。市民サービスにかかわる業務としては主に本庁舎およびまちづくりセンター等の出張所で運営されています。

「書かない窓口」の事例

取材協力:所沢市 市民部 市民課

ハイカウンターに設置される液晶ペンタブレット DTK-1660E

「書かない窓口」とは、各種証明書の請求や住民異動の手続きにおいて、市民の方からの聞き取りにより職員が申請書の作成を支援するものです。所沢市ではコロナ禍の緩和により住民の出入りが多くなることを想定し、2022年夏頃より窓口混雑緩和に向けた施策検討を重ねられました。最終的に「書かない窓口」を採用され2023年3月に運用スタートしています。

~「書かない窓口」の仕組み~

「書かない窓口」の対象は、主に住民異動受付および関連する申請です。住民は最初に紙の申請書へ記入する必要はなく、窓口で職員と相互に確認をしながら作成を行います。まずは引越し元発行の転出証明書等の印字情報をシステムでスキャニングし、大部分の内容は自動的に反映されます。引越し先の追加事項は職員が聞き取りにより入力し、ワコムの液晶ペンタブレットは最終的な作成内容について確認を行うシーンでご活用いただいております。

転出証明書と職員のヒアリングによって作成される申請内容

次に申請内容の確認が取れた場合には、電子ペンを使って本人確認のサインを行います。
画面中央で記入されたサインは申請書所定の位置に保存される仕組みです。

~導入効果~

住民異動受付の場合は特に、国民健康保険やこども福祉、障害福祉など、他課での申請を併せて行うケースが多く、従来は何度も同じ内容を住民に紙に書いてもらう必要がありました。「書かない窓口」の場合、市民課で作成されたデータは他課でも活用できること、一度のサインで他課の申請も完結できることにより、手続きによっては1人あたり10分ほどの滞在時間軽減にも繋がっているとのことです。職員と住民でコミュニケーションを取りながら申請を行うことで、迷いや誤りが少なくなる点も導入後に住民から高評価を受けています。
また、申請書はデータとして保存されているため、再確認する場合に保管室で物理的な紙を探す手間がかからない点も、職員のバックヤード業務として効率的であるとの声がありました。

ワコムの液晶ペンタブレットは本庁舎に約10台が設置され、10か所のまちづくりセンターにもそれぞれ1~2台が配布されています。平常時でも、1日に本庁舎で約100件、各まちづくりセンターで合計約20件の申請対応をなされているとのことでした。電子ペンを使う液晶ペンタブレットに対する記入方法については、紙への記入時と遜色なく、直感的で違和感もなく各拠点でご活用をいただいております。

今後は住基システム標準化のタイミングをターゲットとして「書かない窓口」と住基システム間の連携を視野に入れ、住民側、職員側相互の更なる利便性向上を検討していかれるとのことでした。

<統合端末の事例>
取材協力:所沢市 市民部 市民課 ※2022年9月時点の内容です

ハイカウンターに設置される液晶ペンタブレット DTK-1660

昨今、マイナンバーカードの交付についてはキャンペーン等により件数が高まっており
申請、受取等が行いやすいよう、平日日中帯以外の夜間や日曜日等でも不定期で窓口開設し、対応を進められています。(※業務対応時間の詳細は市のHP等をご確認ください。)

ワコムは本庁舎と10か所のまちづくりセンターでのマイナンバーカード申請向け機器設置にあたり、他団体でも実績のある液晶ペンタブレットの提供を行いました。最初に導入されたのは2021年の約10台です。各拠点での設置が行われ、その際に電子ペンを使った運用、反応面や液晶ペンタブレットの設置角度等が問題ないと判断され、スムーズに暗証番号の入力作業も行えることから、2022年にも約20台追加し、運用が開始されております。

所沢市役所 本庁舎 1階

覗き見防止フィルターが無くとも後ろから画面が見えづらい点に加え、タブレットタイプだからこそ、自身で使いたい位置に動かすことができる点についても可搬性の観点で良い評価をいただきました。液晶ペンタブレットは各拠点を併せ約30台設置がなされ暗証番号の入力用途でご活用をいただいております。

ワコムではこのようなニーズや課題に対して、職員や住民の利便性向上に向けた製品を提供し、社会貢献につながる活動を続けてまいります。
ご導入前の試用、評価のご依頼も受け付けておりますので、お気軽にお問合せ下さい。

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