『シン・エヴァンゲリオン劇場版』副監督 谷田部 透湖さんの特別インタビュー
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の副監督、谷田部透湖さんの特別インタビューを公開。普段は見ることのできない制作現場からワコム製品を使っての作業の様子まで。当作品のこだわり、ワコム製品に関して、そして今後の展望などもお伺いしました。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』
企画・原作・脚本/庵野秀明
総作画監督/錦織敦史
作画監督/井関修一、金世俊、浅野直之、田中将賀、新井浩一
副監督/谷田部透湖、小松田大全
公式サイト https://www.evangelion.co.jp/final.html
株式会社カラ―
庵野秀明が代表取締役を務める映像企画製作会社。映像作品の企画・原作・脚本・デザイン等の開発ならびに製作・宣伝・配給を手がけ、『エヴァンゲリオン』シリーズをはじめ「日本アニメ(ーター)見本市」等の作品を制作している。また、映像クリエイターの発掘と育成、アニメーション・特撮に関する資料・技術の保存・管理・啓蒙を目指している。
https://www.khara.co.jp/『シン・エヴァンゲリオン劇場版』ではどのようなお仕事を担当されていましたか?
副監督として演出という仕事をしていました。
そのお仕事の中ではどのようなところでペンタブレットを使っていましたか?
原画、演出作業、そして一番使用頻度が高かったのは、ペイント済みの仕上がった素材に対してデジタル上で修正やディティールを描き足す作業です。素材が仕上がった後、もうちょっとこうしたいという物が出てきた時に、直接絵に反映させていくというのを液晶ペンタブレットを使ってやっていました。
今回導入した製品を教えてください。
Wacom MobileStudio Pro 16 です。視差も少なく、作画用紙がちょうど収まるサイズ感なので、使いやすかったです。
今回の作品以外でもペンタブレットはご利用されていたのですか?
以前はCintiq 12を使っていました。現在は私物でWacom MobileStudio Proを使用していて、持ち運べて家でも会社でも使えるというのがありがたかったです。その新しい後継機を『エヴァンゲリオン』の現場では使いました。
Cintiq 12とWacom MobileStudio Pro 16を使い比べてみていかがでしたか?
12 インチから 16 インチに変わって感じた事は、以前は筐体の大きさに対して画面が小さかったんですが、段々、物に対して画面が大きくなってきていたり、視差が少なくなってきているのですごく描きやすくなっていると思います。 12インチの液晶タブレットを使う前は板型ペンタブレットも使っていたのですが、はじめて液晶ペンタブレットを使ったときは直接画面に描けるというのがすごく衝撃的で、びっくりしました。今でこそ当たり前の道具のひとつになっていると思いますが、10年ほど前に初めて触れた当時は感動しました。
作業がデジタル化していくことで感じるメリットはなんですか?
デジタル作画の利点というと、プレビューに余計な手間やタイムロスなく、すぐ動きをチェックできるところでしょうか。カメラワークなども人の手を借りずに、まず自分の手元で確認できるのは有難いですね。全員がデジタルの環境で作業できる場合はひとつの素材データに修正を重ねていき、そのデータが紙で言うカット袋の役割を果たしています。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の制作を終えて
今回の作品で、庵野さん鶴巻さんと一緒に仕事をしていろいろ勉強になりました。そこで学んだ事を今後少しでも活かせていけたらなと思っております。
インタビュー完全版はこちら
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