世の中にいろんなおしごとがあるなかで、具体的な職業はまだわからないけれど「とにかくクリエイティブなことがしたい！」「なにかデジタル制作に関わることをやってみたい！」と夢を抱いている方も多いはず。
この「デジタルペンのおしごと図鑑」では、ワコムのペンタブレットを使っておしごとをしている方にインタビュー！
第三回はアニメーション制作の株式会社スタジオコロリドにて、作画監督のお話を伺います！
株式会社スタジオコロリド 作画監督・原画
坂口 歌菜子さん
スタジオコロリドは、温もりのある親しみやすいビジュアルとダイナミックな映像演出を特徴としたアニメーションスタジオです。2018年に公開した初の長編映画『ペンギン・ハイウェイ』では、第42回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞を受賞。2020年には『ポケットモンスター ソード・シールド』のオリジナルWebアニメ「薄明の翼」や、久保帯人原作の映画『BURN THE WITCH』を制作。さらにNetflixで配信された長編映画第2弾『泣きたい私は猫をかぶる』は、世界30ヶ国以上で再生回数の多い映画ランキングTOP10に入るなど、数々の話題作を手掛けてきました。2022年9月16日には映画『雨を告げる漂流団地』がNetflix全世界独占配信＆日本全国ロードショーされました。そんなスタジオコロリドでの原画・作画監督のおしごととは？
おしごと内容を教えてください
制作する内容によって担当も異なってくるのですが、今回の『雨を告げる漂流団地』では原画と作画監督を担当しました。 原画は監督の指示を元に、カットのつなぎやキャラクターの動き、背景、光などを細かく設定していくおしごとです。作画監督は、映像の中での質を均一にし、キャラクターが同じ顔になるように調整していくおしごとです。
デジタルペンを使うおしごとを教えてください
アニメーション制作を液晶ペンタブレットで行っています。今回の作品では、作画として、作中に嵐が長く続くシーンがあるのですが、キャラクターが受けている風を、観客のみなさまにも伝わるようにと思って作画をがんばりました。人が見た時に共感したり、笑顔になったり、泣いてしまったり、心を動かせる作品を作りたいと思って制作しています。
利用している機材を教えてください
Wacom Cintiq Pro 16を使っています。絵を描くときはすべて液タブで作業をしています。入社時からデジタルが推進されていたので、新卒でこの会社に入ってからずっと液タブを使っています。学生時代に板タブも使っていましたが、液タブの方が直接画面に絵が描けることが魅力です。描き心地も良くて、さらりと線が引けるところが気に入っています。学生のときからずっと使っているので、絵を描くうえで必需品だと思っています。
これからクリエイターを目指す人たちへのメッセージ
高校で美術部に入部し、そこに絵がうまい友だちがいて…。その子に憧れて絵を本格的に始め、高校2年生の時、卒業生に向けてアニメーションを制作しようと友だちと決めて作ったことがきっかけで、アニメーション学科のある美術大学へ入学しました。そこでコロリドのインターン募集があったのがこの会社に入るきっかけになりました。 私が今作画監督になれたのは、作品を作り、人に見せる機会をたくさん作って来たからかなと思います。意識的にではないけれど、人に見せた時の反応が自分の糧になっていくのだと思っています。 デジタルとはいえ、アニメーション制作は、1枚1枚描いていく途方もない作業なので、1秒描くのに何週間もかかったり、大変な仕事ではあるのですが、完成した時の達成感はどんなことよりも大きなことだと思います。皆さんにも作品を作ることの楽しさをモチベーションにしてもらえればいいなと思っています。
会社情報
- https://colorido.co.jp/
- インタビュー日：2022年7月22日
- ペンタブレット：Wacom Cintiq Pro 16
- 使用ソフト：CLIP STUDIO PAINT
Wacom Cintiq Pro 16
お客様の声からより使いやすく、制作を止めないクリエイティブツールに進化したWacom Cintiq Pro 16。自然な描き味、繊細なタッチ、多彩な表現力を追求し続けるワコムのかつてない液晶ペンタブレット。クリエイターのひらめきを直感的に表現するWacom Pro Pen 2と、4K解像度に対応した高品質ディスプレイを採用。MacとPCのどちらにも接続でき、フルフラットで使いやすい15.6型です。
