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理想の制作環境をつくろう!プロジェクト

今の制作環境、
気に入っていますか?

2019年4月~5月に行ったアンケートのその問いに7割以上もの人が気に入っていないと回答した制作環境*。また、大きいペンタブレットの導入についても大きさがネックになるという回答が多数を占めました。そこで、こちらのアンケートをベースに、且つSNS等で見られる皆様の制作環境を参考にしつつ、勝手に#理想の制作環境を提案するプロジェクトを開始いたしました!!!皆さんの理想に近い環境が提案できるか…乞うご期待です!

*「いいえ」と「どちらでもない」の回答の合算です。

プロジェクトの流れ

  1. 1

    アンケート結果

  2. 2

    ラフ案

  3. 3

    デザイン決定

  4. 4

    3Dデータ化

  5. 5

    お披露目

プロジェクトメンバーのご紹介

1アンケート結果

2019年4月19日~5月にかけて、Googleフォームによるオープンアンケート*を実施いたしました。その結果を一部、ご紹介いたします。

*回答数:112件

Q1専用の作業スペース(クリエイティブワークスペース)はお持ちですか?

専用の作業スペースを持っている方は約6割。どちらともいえないという方も含めると約75%の方が何らかの作業スペースを保有していることになります。

Q2現在お使いの作業環境は気に入っていますか?

そんな作業スペースですが、気に入っていますか?という問いに対しては約70%の方が気に入っているわけではないという回答になりました。

Q3現状の作業スペースにあと何が必要ですか?

その理由としては、圧倒的にもっと作業スペースが欲しい!そして次点がもっときれいにしたい、続いてキーボードなどの機材の場所が使いにくいというご意見が上位を占めました。

Q4Wacom Cintiq Pro 32やWacom Cintiq Pro24などの大型サイズの液晶
ペンタブレットを現在の環境で使いたいと思いますか?

Q5大型ペンタブレットを利用しない理由のうち、最も近いものをお選びください。

また、大きいサイズのペンタブレットへの興味については、使いたいと思っている方が半分以上!とはいえそれを妨げる要因として、1位は圧倒的に価格ですが、次点に作業スペースが足りないという結果に。

そして、最後にワークスペースに必要なものは?というフリーアンサーに、多くの方が音楽を上げていました。また、そして机や場所に関する希望、そして集中力などが見受けられました。
これらのアンケート、ならびにSNSで見かける皆様の作業スペースを参考に下記をキーワードに置き、#理想の制作環境をデザインしてみようと思います。

キーワード:没入感、物を置くところ、プライベートスペースになること

2ラフ案

キーワードをもとに、プロジェクトメンバーのデザイン担当:青沼優介さんに、ラフデザインを3つ提案いただきました。

  1. Aコックピット風ワークスペース

    コックピット風ワークスペース

    コックピット風なので、自分以外は誰も見えません。そのため没入感は半端なく、完全な独立スペースになります。暗めの空間を想定しているのでライティングなどにもこだわりができるのがポイントです。ゲーミングPCを置いてみたらかっこよさそうですね。

  2. Bミリタリー風ワークスペース

    ミリタリー風ワークスペース

    まさかの外へ出かけるプランです。外だけでなく、コワーキングスペースに置いていただいても、没入感が出せること、折りたたみ式を想定しているので、それなりにコンパクトになるスペースです。最近は車からも充電が可能ですので、キャンプ場でもクリエイティブ作業ができてしまうこともあるかもしれません!

  3. Cドラム風ワークスペース

    ドラム風ワークスペース

    ドラムセットは好きなものを好きな場所にセットして使えるように、こちらのワークスペースも好きなものを様々な角度、置き場所でセッティングして使うことを目的にしています。丸っこいイメージなので、どんな部屋にもなじみやすいはずです。

青沼優介

青沼さん
コメント

お話を頂いた際、液タブのためのテーブルをデザインするという試みは、逆説的というか‥。趣味趣向の強いユーザーの皆様と、どうやってデザインという行為で仲良くできるんだろう‥。と悩みました。そして、どんな場所でも使える。なんなら外にだって持ち出せる。そんないい意味でのラフさがいいかもな。という結論に。もっと気軽に液タブを使って欲しいな、という思いも込めて、使い方はユーザーの皆様にお任せで。どんな場所でも、しっかりと集中できるような空間設計にしています。

3デザイン決定

いずれも本当にできたら気になる3案の中から、ワコムスタッフ、ならびに青沼さんと協議の上決定したのは、ミリタリー風ワークスペース!まさかの外に持ち出しプランです。

ミリタリー風ワークスペースデザイン

利用想定機材

  • Wacom Cintiq Pro 32
  • Wacom Flex Arm
  • ノートパソコンや小型のPC
  • 持ち運べる椅子
青沼優介

青沼さん
コメント

簡易的に組み立てができて、どこでも展開できるというラフさがアウトドア用品でよく見られるので、その造形を参考にしつつデザインに落とし込みました。解体すると全てのパーツが二つのボックスに収まってしまうという、キャンプ用品のような設計になっています。そのボックスはテーブルの両サイドと奥に、棚とパーテーションを兼ねた機能を持っていて、作業への没入感を演出してくれるとともに、自分好みに作業スペースを作り上げていくことができます。カラーバリエーションも、緑はあくまでイメージですが、青や朱色など、趣向に合わせたものも展開できると思います。天井には布がかかっていて、もしかするとそこに夜な夜なプロジェクターで映画を流しながら作業、なんてことも可能かもしれません。このように、使う人によって様々なことが考えられるように、随所に工夫を凝らしています。

デザインのこだわりポイント

デザインのこだわりポイント

2つのBoxからなるデザインを想定。2つのカートは重量も考え、カートで運ぶ想定です。もちろんどこかに置いておいてもかまいません。その場合の幅は縦横800mm,幅が400mmになります。コンパクトといえど、机なので当たり前に大きめです。

ディテール

ディテール

天板には軽くて丈夫なメラミン天板を採用。パタッと折りたため、且つWacom Flex armを取り付けても大丈夫な厚さと頑丈さを確保します。脚部は組み立て式です。3つのパーツからなる脚部はすべてアルミ製。ここでも軽量化を図りつつ、クロスデザインでがっちりした形状になりました。側面は穴あきアルミパネルを付けたポリプロピレン製。側面BOXを天板を支える構造にすることで、しっかりとした安定感が生まれます。

ディテール

反対側の側面はエキスパンドメタル製。自由自在にフックをかけて使うことも可能です。しかも天井は実はテント生地です。パイプに入れてくるっとひらくだけの簡単構造です。今は他と合わせてグリーンでの想定をしていますが、白地であれば、プロジェクタのスクリーンとしても使えるかもしれません。

43Dデータ化

デザインに沿っての3D データ化が開始!ご担当いただくのは福井信明さんです。 3D 制作には数値を追いながら作成する CAD のような制作方法もありますが、今回は液晶ペンタブレットとも相性の良い ZBrush で作成していきます。Pixologic公認インストラクタ ーでもある福井さんによる制作フローとそのポイントについて特別に教えていただきました。

使用機材:Wacom Cintiq Pro 24
使用ソフトウェア:ZBrush 2019

このソフトウェアに搭載されている ZModeler。これを利用するとプロダクト系のデザインが今までよりも格段にやりやすくなります。作るものによって変わりますが、パーツを 6 面体キューブで作り、それを引き延ばしたり削ったりして作っていくため、より直感的に動かせる分、制作のスピードを加速させることができるツールです。

では、実際に作り方を追ってみましょう。

  1. 1画像を用意し、ZBrushのフロアに設置

    コックピット風ワークスペース

    前、横から見た図面を事前に Adobe Illustrator や Photoshop などで作成し、正面図と横幅がきっちりあっている画像を作面成します。これを ZBrush 上のフロアに貼っていきます。画像の位置や大きさの調整をすることもできます。

  2. 2パーツを作る

    ミリタリー風ワークスペース

    図を基に 1 つ 1 つのパーツを作成していきます。図面に合わせて作業していくのですが、この時の作業が ZBrush ならでは! まるで段ボールを切るかのように角を切り落としたり、厚さゼロのペーパークラフトのようなもの作り、それをドラッグして厚みを付けたりと、画面を動かす手の動きそのままで形を作っていくような作業でパーツを作成していきます。今回は同じようなパーツがいくつかあったので、ベースを作り、それを複製してパーツを増やしていきました。

    福井信明

    福井さん
    コメント

    切ったり伸ばしたり、厚さを出したりと、すべてをペンでダイレクトに触った方が圧倒的に速いです。そういう作業をするためにもやはり液晶ペンタブレットが一番いいなと思っています。また、大画面だとソフトウェアのツール置き場にも困らないことがとてもいいですね。

  3. 3細かなデザイン作成のコツ

    ドラム風ワークスペース

    今回のデザインには金属メッシュパーツがあったのですが、こちらの制作にはちょっとしたコツがあります。元になる筒状のモデルを1 つだけ作り、それを数値入力によって縦横に任意の数を配置していくことができます。この配置については、適当ではなく、幅に合わせて縦横きっちりと配置します。ただし、元になる1 つだけは本物ですが、他はすべて仮のものです。そのため、確認フローでもう少し網目は大きくとか小さくなどのリクエストが来ても後戻りは簡単です。しっかりとデザインが確定した後に確実に本当の穴を開けていきます。

  4. 4パーツの組み立てと管理

    箱、網、テーブルの脚、上部テント部分などをパーツごとに作成し、図面に合わせて組み立てていきます。そしてそれぞれを別々に管理していくこともできます。CGでの作業は「前の工程に戻る」ことができますが、ZBrushでもパーツごとに作業工程を前の状態に戻すことができます。パーツ を分け、それぞれ個別に修正可能な状態になっているかどうかは修正時の手間を大きく左右してきます。

    ドラム風ワークスペース

    パーツの組み立てでは、ペンで感覚的に配置していくことになります。この組み立てのためにもパーツ分けをどう準備しておくかがとても重要になります。

    ドラム風ワークスペース

    今回はある程度パーツを細かく分けましたが、「なるべく分けずに作る」方法もあり、その方が感覚的・スケッチ的に手早く作成できますが、後戻りもなかなかしにくいという点も…。作成する内容によって、やり方は変えていくのがよさそうですね。

    福井信明

    福井さん
    コメント

    今回デザインを見た際、作りやすいデザインだなとホッとしたのがまず感じたところでした。図面的に正確な曲線を生かしたデザインだとそれなりに時間がかかるのです。今回は数値を抑えるような正確さを求める曲面性がなかったので素早く3D データ化をすることができました。また、作り手と作り手同士の相互理解を感じられる体験ができてよかったです。別分野でありながら、発想する人間と図面化する人間の解釈がうまく合い、お互い良い意味で期待感を感じながら制作できたことが大きかったです。また、今回のコンセプトやプロジェクト自体、夢を形にしようということで始まっていたので、お互いの柔軟性がうまい具合にかみ合ったのかなと思いました。

    ドラム風ワークスペース

5お披露目

ただいま制作中!

プロジェクトメンバーのご紹介

  • 青沼優介 息を建てる/都市を植える

    デザイン担当

    東京藝術大学 美術学部 デザイン科教育研究助手

    青沼 優介

    2011年に武蔵野美術大学 造形学部工芸工業デザイン学科を卒業し、その後東京藝術大学大学院 美術研究科 デザインへ進み、2016年修了。2018年には「息を建てる」(DiEGO表参道/東京) などをはじめとするデザイン、アート分野で活躍する。2018年にはTOKYO MIDTOWN AWARD 2018 アートコンペ グランプリを受賞。

  • 福井信明

    3Dデータ化担当

    HOPBOX

    福井 信明

    デザイン事務所代表/3Dアーティスト/Pixologic公認インストラクター。3DCGや3Dプリント、ZBrush関連のイベントを企画・主催・運営多数。造形イベント、美大・専門学校でのセミナー活動
    書籍 & YouTube「ZBrushCore超入門講座シリーズ」
    SketchFab、UE4などのリアルタイムレンダリング系でも作品を発表中。

ワコムのユーザーの皆様…アンケートに回答いただきました皆様他、ユーザーの皆様

監修:ワコムスタッフ

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