■オンライン授業をよりよいものにするために
福岡大学商学部貿易学科で教鞭を執る岡陽子先生は、緊急事態宣言を受けてこの春から始まったオンライン授業の中で、どうすれば対面での授業と同等の講義を行えるか考えた上で、学内で導入されたCisco Webex Teamsを使ったリアルタイムでの講義を行うことを選択しました。
「私の授業は実務的な内容で、特に演習などは学生とコミュニケーションをしながらフォローする必要があるので、録画した講義を見せるという形にはしたくありませんでした」
岡先生が担当する「ビジネスコミュニケーション実務初級II」の授業ではMicrosoft PowerPointでスライドを見せながら講義を進めていき、講義内容に合わせ、画面上に図解を書きながら授業を行っています。
「オンライン授業を始めた時からスライドに書き込みをする方法を使っていましたが、マウスでは重要な箇所に線を引いたりするくらいしかできなかったんです。PCやスマートフォンの画面越しにスライドを眺めているだけでは受講者は集中できず、こちらから質問を投げかけても講義を聞いていないこともありました」
学生にとってより良い授業の方法を模索していた岡先生は、オンライン化で先行していた海外の大学で教えている友人達がどのように講義をすすめているか情報を集め、またITに詳しい家族からワコムのペンタブレットを薦められて導入を検討するようになりました。
「どこも手探りでやっていたと思いますが、実践的な情報については海外からの方が多く得ることができました。中には大学で契約しないと使えないような高額なシステムもあるので、消去法でどの方法にするか考えていたところに学部から液晶ペンタブレット導入についての案内があったので、きたきた! と思いました」
■ペンを使った講義で学生の反応も向上
「Wacom One 液晶ペンタブレット 13」を導入したオンライン授業では、Microsoft PowerPointのスライドに岡先生がペンを使ってどんどん書き込みながら講義を進めていきます。中でもテキストだけでは理解が難しい部分ではわかりやすく図やイラストを用いて説明することで、学生の反応がよくなったという実感を得ているとのこと。
「オンラインになる前からMicrosoft PowerPointのスライドと黒板を使って授業をしていたので、特に考えることもなくオンライン授業でも使っていたのですが、学生からすれば資料をダウンロードして読んでおけばいいやとなりますよね。ペンで図やイラストを描き込むようになってからはオンタイムでのリアルな講義形式となり、学生の反応もよく内容の理解度も上がりました」
岡先生自身が手ごたえを感じているWacom One 液晶ペンタブレット 13を使ったオンライン授業は、実際に受講している学生からも「テキスト資料やスライドを見せながら説明するだけの授業が多い中で、岡先生のペンを使った講義はわかりやすい」「ホワイトボードを撮影するオンライン授業に比べて、画面上に直接描いてくれるほうが見やすくてよい」と好感触を得て、授業に参加するモチベーションの向上にもつながっていることが見てとれます。
デジタル機器の導入に関して、ITに詳しくない教諭側にとってそれ自体がハードルとなることもありますが、その点においても岡先生はWacom One 液晶ペンタブレット13を高く評価しています。
「私はずっとMacを使っていてパソコン歴は長いですが特に詳しいわけではなく、周囲のITに明るい人から新しい技術を教えてもらっていたりするので、結果的に最先端のものに触れているんですよね。液晶ペンタブレットもパソコンに繋げばどんなソフトウェアでもペンで描けるようになる、と思っていたぐらいなんですが、いつもの授業で使っていたMicrosoft PowerPointでそのまま描くことができ、特に困ることがなく導入することができました」
大型の液晶ペンタブレットの場合、デスク上の専有面積も大きく、授業の度にセッティングするのも大変ですが、Wacom One 液晶ペンタブレット 13であれば必要なスペースも小さく、軽量。必要な時だけ設置することも難しくありません。岡先生がオンライン授業を行っているデスクは、普段は研究のため大量の本や書類を広げて使うこともあって、13インチというサイズ感がちょうどいいと感じているそうです。
「なによりWacom Oneのペンが使いやすくていいんですよね。他のタブレット機器用のペンと違って、充電しなくても使えるというのは画期的だと思います」
バッテリーレスで持ちやすく、画面上でペン先とカーソルの間の視差も少ないWacom One液晶ペンタブレット 13のペンは、日常的に使っている鉛筆やボールペンの様な感覚で描くことができます。また、液晶画面も照明などの映り込みを抑え、紙のような適度な摩擦感があるため、デジタル上での自然な使い心地を実現しています。
■オンラインでも学びの熱量を伝えるために
未だ収束が見えないコロナ禍において、教育現場ではまだまだ試行錯誤が続いていくことが予想されますが、岡先生はオンライン授業を通して、今まで考えることがなかった、大切なことに気が付いたといいます。
「オンライン授業に移行することで、対面の授業で相互に情報をやりとりすることの大切さがわかった気がするんです。オンラインでも顔を見て話すことはできますが、やはりそこで得ることができる情報の量は違っていて、その人の存在を直接感じながら聞くことで、自分の中に落とし込める部分が必ずあるんですよね」
そんな岡先生がWacom One 液晶ペンタブレット 13を使って図解を交えながら進めていく講義の様子からは、画面越しであっても、学生に対して教える側の熱量を伝えたいという思いを感じることができました。
大学での講義が以前の姿に戻るまで、まだしばらく時間を要するかもしれません。そのような状況下で奮闘する先生方の思いを届けるため。学生の学びたい気持ちに応えるため。ワコムのペンテクノロジーが少しでも教育現場の力になることを願っています。
直接書けるWacom One 液晶ペンタブレット 13
Wacom One 液晶ペンタブレット 13は画面に直接書けるので、オンラインでもノートや黒板に書くようなインタラクティブなコミュニケーションが可能です。パソコンとの接続も簡単。遠隔教育や教材作成に便利なアプリケーション(体験版)が付属しているのですぐにオンラインでの活用ができます。また、パソコンの画面とは別に直接書き込める黒板のように使えるので、ZOOMやTeamsへ表示したパワーポイントなどの資料へ直接細かい文字の書き込みやマーキング、ハイライトがより書きやすくなります。
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