日本薬科大学では、2019年度よりペーパーレス化の一環としてMicrosoft 365の運用を開始、すでに会議用ツールとしてTeamsを利用していたとのこと。その地盤もあり、2020年の状況下においても新学期より一度も休むことなくオンライン授業の開始に踏み切ったということです。とはいえ、急なオンライン授業での開催にあたり、どのような経緯でペンタブレットを利用することになったのかをお伺いさせていただきました。
思いのほか“書く”ことが多い薬学授業
講義用の資料はMicrosoft PowerPointで作成され事前に学生に配布されています。この資料を手元に用意して学生は授業に臨みます。今回の授業には200名もの学生が集まることもあり、配信品質確保のため授業は講師側からの音声がベースで進んでいきます。
齋藤俊昭教授も前期の授業ではスライドとその説明をサポートするツールとして黒板を利用していたそうですが、後期よりペンタブレットを導入することに。構造の説明や重要な点や注目箇所などのマーキングなど、思いのほか書くことの多い薬学の授業においては、書き込みはとても重要。学生の受講環境(インターネット回線環境)もあり、黒板を画面で投影するよりも、PowerPointの画面上に直接板書される方がはるかにはっきり見えるようになり、学生からの評判も上々です。
液晶ペンタブレットのメリットは?
齋藤俊昭教授は以前よりペンタブレットを知っていたため、ペンタブレットの利用は以前より取り組んでいたそうです。今回、液晶ペンタブレットになったことで、スライドショーの画面に直接書き込むことができるようになり、ポインタを確認して書くよりはるかに書きやすくなったと言います。当初、16インチのWacom Cintiq 16は大きすぎるのでは?という懸念もあったそうですが、実際にはこのくらいのサイズの方が書きやすく、ちょうどいいということでした。
今後に向けて
オンライン授業は講義内容を動画で保存ができるというところも大きな利点の一つ。これまでの一方向だけでの講義は復習の際にも役立ち、理解度向上にも一役買っています。
後期はPowerPointの資料とペンタブレットでのオンライン授業がメインとなりましたが、薬学においては実験や実習などは必須。来年度については、講義はオンラインで、実験などはリアルでなどのハイブリッド型の授業スタイルも検討されているそうです。
齋藤俊昭教授の授業風景<クリックするとYouTubeでご覧いただけます>
オンライン授業での液晶ペンタブレット活用事例
学校法人都築学園 日本薬科大学 薬学部薬学科 有機医薬品化学分野
薬学博士 齋藤俊昭教授
インタビュー日:2020年12月2日
利用機器:パソコンMac OS14、ペンタブレット:Wacom Cintiq 16
配信ツール:Microsoft Teams、資料:Microsoft PowerPoint
広々した液晶で細かい文字も書きやすい液晶ペンタブレットWacom Cintiq 16
プロラインと同じストロークを高精度に再現できるWacom Pro Pen 2を採用しながらも、機能を最小限に抑えたミドルクラスモデルの液晶ペンタブレットです。フルHD解像度のディスプレイは16と22の2サイズ展開で、文字をたくさん書いたり、絵を描き込むなど少し大きめな画面で行いたい場面におすすめのモデルです。
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