<株式会社ポリゴン・ピクチュアズ>
ポリゴン・ピクチュアズは、先端的なエンタテインメント映像の製作を手がける国内最大手のデジタルアニメーションスタジオです。マレーシアの制作拠点「Silver Ant PPI Sdn. Bhd.」を含め、300名以上のクリエイターが集結。最新技術を駆使し情熱をもってコンテンツ制作に力を注いでいます。代表作は『GODZILLA 怪獣惑星』『シドニアの騎士』『亜人』『BLAME!』『スターウォーズ レジスタンス』『ピングーin ザ・シティ』など。
今回は『HUMAN LOST 人間失格』にて劇中に登場する印象的な絵画を手掛けた福士亮平さんにお話を伺いました
使用している製品
- Intuos4
インタビュー
Q1. 製品の利用方法や使用感はいかがですか?
利用している製品はもうずっとIntuos4です。好きすぎて他の製品に移行できていないんです。機能が多くなれば、できることも多くなり、その分迷うことも多くなると思うのですが、その点、Intuos4はデザインがとてもシンプル。描画エリアについて現行製品の同じサイズと比べるととても小さく、板型のペンタブレットとして最小限の機能であることでより絵を描くことに集中できるなと思っています。デジタルで描いていると描画範囲を意識する必要があると思うんですが、Intuos4は描画画面とそれ以外の触感が違うので、肌で触れて感じられるのもとても気に入っています。サイドスイッチは上側に消しゴムの切り替えを設定しています。上側に設定することで自然ではない指の動きが誤動作を起こしにくくしてくれるので、絵を描いているときに誤って消してしまうなどを避けられるため、この設定で普段から絵を描いています。
Q2. ペンタブレットを導入するメリットはなんでしょう?
大学の卒業制作をデジタルイラストでやってみようと思い立ち、そこからずっとほぼデジタル制作です。板型のペンタブレットだと、絵が手で隠れないし、細かく描いて全体を見渡して…という距離感がつかみやすいのがいいところかなと思います。ただ、デジタルで描くとどうしても補正され、完成されたきれいな線になってしまう。そのため、最近はキャラクターデザインのラフはアナログでやるようにしています。ラフは完成されたものではないので、キャラクターデザインの想いもより伝わりやすい気がしています。
Q3. 作品の見て欲しいポイントはどこでしょう?
『HUMAN LOST 人間失格』
普段はキャラクターデザインをやっているのですが、今回は、本編中の主人公大庭葉藏が描く油絵を4枚描いています。今回描いた作品が映画鑑賞の特典としても配布されているそうなので、あらゆる形で作品に貢献できて本当に光栄でした。
今回の絵のポイントとしては、劇中では“大庭葉藏”というキャラクターが描いているので、そのキャラクターの心情変化やフラストレーション、抱えている精神状態に寄り添って、ストーリーラインに沿った表現のグラデーションを意識して制作しました。
自画像の仄暗く、おどろおどろしい闇の表現、破天荒な生き方を貫く親友竹一を象徴する地獄の馬、そしてヒロイン柊美子を描く際の、心の交流を通しての雲間が晴れわたるような絵…と、同じ描き方、同じタッチをできるだけ使いつつも心とリンクして絵のアプローチが変化していく様子を感じてもらえたらうれしいです。
この作品は、死生観について警鐘を鳴らしている作品でもあります。長く健康に生きることと、人が自分の人生を生きることは必ずしも同じではないと。日頃からのコミュニケーションも大事だなとか、距離感も大事だな、などを深く考え、教訓になるところも多い作品になっていると思います。
『HUMAN LOST 人間失格』
全国劇場にて公開中
©2019 HUMAN LOST Project
使用している製品の最新モデルは「Wacom Intuos Pro」!
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