イラストテクニック第100回/おはぎ
イラストテクニックもついに100回!
第100回は、おはぎさんの登場です!
ペイントツールSAIとCLIP STUDIO PAINTを使ったイラスト作成過程を紹介します。
各項目のサムネイルをクリックすると、制作画面のスクリーンショットか、拡大画像を見ることができます。
1:ラフ~下書き
描きたいイラストのイメージをつかむために、デッサンなど細部は気にせずラフを描いていきます。
おおまかな配色イメージや、特に見せたい部分を決めておくと、このあとの作業をスムーズに進めることができます。
このイラストの場合「冬着の女の子」「宝石のついたスノードーム」などをモチーフとして描きました。
2:色分け~陰影を付ける
今回の作品は、モノクロで全体を描き、最後にオーバーレイで色を乗せるという手法で描きます。
まずバケツツールで人物を塗りつぶし、グレーで大まかな影を付けていきます。
これが下地になるので、立体をしっかり意識しながら進めます。
ペン設定は、筆ツールに[にじみ&ノイズ]のオプションをつけています。
[にじみ&ノイズ]の数値は、ふんわりとした影をつけたい場合は強めに、塗りこむ場合は弱めに…など、パーツによって変えています。
顔のまわりは柔らかめに仕上げたいので[にじみ&ノイズ]の数値を強くし、ポンポン、とスポンジのスタンプを押すようなイメージで塗り込みます。
目を塗る際は、小さめのハイライトを散らすようにすると、キラキラした瞳になります。
3:小物(ティアラ)を描く
下書きの上から線画をつぶすように影やハイライトを塗り込みます。
宝石や金属などキラキラしたものを塗る際は、陰影のメリハリを強くつけるのがポイントです。
コピーしたレイヤーを反転して合成したら、ティアラのに下にレイヤーを作って中央の宝石を描きます。
全体の形や陰影の微調整をしてティアラの完成です。
4:描き込み
全体のバランスを見ながら、陰影を描き込んでいきます。
スノードームの中なので、ふんわりとした空気感を意識しながら塗ります。
スカートの柄とフリルはCLIP STUDIO PAINTで、ブラシ素材を使用して描きました。
CLIP STUDIO PAINTには便利で使いやすいブラシ素材が多いので、よく公式サイトをチェックしています。
5:彩色
人物レイヤーの上にオーバーレイレイヤーを作り、エアブラシで人物に色をつけていきます。
オーバーレイレイヤーの「下のレイヤーでクリッピング」にチェックをいれておくと、人物にだけ色がつきます。
まず一色でベタッと色を置き、明るくしたい場所や暗くしたい場所にふんわり色を追加します。
通常レイヤー表示にすると左の図のような感じなのですが、オーバーレイにすると、とてもきれいに色がのってくれます。
6:スノードームの下書き
7:スノードームの台座を描く
8:スノードームの中を描く
素材ブラシを使ったり、自分で鳥を描いたりして、スノードームの中をバランスよく埋めていきます。
スノードームの中がゆったりと舞っているように見えること、ゴチャゴチャしすぎないことを意識して描いていきます。
9:スノードームの彩色
人物同様オーバーレイレイヤーを作成し、スノードームや背景に色を付けます。
青一色ではなく、紫系や緑系の色も混ぜて単調にならないようにします。
スノードームが少し発光して見えるように、スノードームの外に大きめのエアブラシで光を描きます。
納得がいくまでテクスチャを乗せたり、色の調節をしたら、完成です。