Product
製品から探す

  • Wacom MobileStudio Pro
  • Wacom Cintiq Pro
  • Wacom One
  • Wacom Intuos Pro
  • Wacom Cintiq
  • Intuos
  • Bamboo Smartpads
  • Bamboo Stylus

Category
タイトルタグから探す

  • 製品の選び方
  • 活用ガイド
  • Sculpting with Wacom
  • Drawing with Wacom
  • イラストテクニック
  • ~あの作品の制作環境が見たい~
  • ペンタブレット活用事例
  • Bamboo Blog
  • 写真に絵を描く!フォト・ドローイングのススメ
  • 教育現場での導入事例
  • デジタルペンのおしごと図鑑

Category
カテゴリから探す

  • イラスト
  • アニメーション
  • マンガ・コミック
  • ゲーム
  • ウェブデザイン
  • グラフィックデザイン
  • デザイン
  • ムービー
  • 3DCG
  • フォト
  • コラージュ
  • お絵かき
  • ビジネス
  • ナビゲーション

イラストテクニック第169回/young-in

第169回は、young-inさんの登場です!CLIP STUDIO PAINTを使ったイラスト作成過程を紹介します。

young-in イラストレーター
韓国、日本でライトノベルやゲームのイラストで活動しています。

www.reverserainbow.net Twitter
Pixiv

各項目のサムネイルをクリックすると、制作画面のスクリーンショットか、拡大画像を見ることができます。

イラスト構想

イラストはラフから仕上げまでCLIP STUDIO PAINTで作業します。


今回のイラストのキーワードは「雨と少女」です。

キャラクターイラストで一番重要なのはキャラクターそのものです。

絵に登場するキャラクターに設定やストーリーを作ると、自分自身も楽しく作業できます。

今回のキャラクターには、「雨の日の散歩と猫・ホームウェアー・年齢」などの簡単な設定をしています。


ラフ

キャラクターとストーリーを決めたあと、面や線で簡単に構図とアイデアの構想をします。細かいディテールの作業は後にするため、この段階ではデッサンや色などはあまり気にしません。

気に入った構図が見つかりました。 「家の前で雨に降られた猫に会った」というストーリーになります。

前のラフをさらに明確化するため、この段階でデッサンやパース、キャラクターの印象なども気にして描いていきます。

ラフを詳細に描くほど線画作業の速度アップに繋がるため、私はイラストごとにイメージを具体化するためのラフを2~3枚程度描いています。

パースは、CLIP STUDIO PAINTの[定規作成>パース定規]を使用します。

パース定規の設定を [編集対象のときのみ表示] に設定します。床面に隣接している箇所とキャラの背後に隠れている箇所に対して事前にガイドラインを引いておくと、線画作業時にパース定規の影響を受けず、形が分かりやすいです。

ラフフォルダーの上に乗算レイヤーを生成し、色を置きます。

完成形の雰囲気をイメージしつつ自由に色を塗ります。


この作業のメリットは、ラフ段階で見えなかったデッサンの間違った部分が見つかることです。あらかじめ色のイメージを作っておくことで、作業途中で色の選択に迷ったときに役立ちます。


線画作成1

ラフ_fixフォルダーの不透明度を下げてから、新しいレイヤーを作成し線画を描いていきます。 この段階で最終的な作成サイズなどを明確に決めます。


今回のイラストのキャンバスサイズは[350dpi A4]です。

線画作成に使用したブラシは[鉛筆>濃い鉛筆 5~6px]です。

CLIP STUDIO PAINTには[ベクターレイヤー]機能があります。

筆圧や質感も通常のレイヤー(ラスターレイヤー)同様に使用できます。

線画作成時にこの[ベクターレイヤー]を使用すると、線の太さなどをキレイに修正することができます。


線画作成2

線画は一枚のレイヤーにすべて描くのではなく、目、頭、胴、オブジェクト等、レイヤーを分けて作成します。

そうすると、全体的な形を見ることができ、描きながら間違った部分をすばやく修正することができます。


この時点では多くのレイヤーを使いますが、線画作業が終了する段階である程度統合します。

画面を拡大しながら線が途切れた部分を描きます。

線画の太さや形状も、ベクターレイヤーの[線画修正]を利用しきれいに修正します。

すべて同じような線を描くよりは少しずつ筆圧を変えると、アナログな感じになります。

(仕事の種類によっては同一の線画の太さが求められる場合もあります。)

線画をクリーンアップするときのポイントです。

A:面と面が隣接している部分は少し太く
B:キャラクターの外の部分はできるだけ途切れる部分がないように
C:内側の小さいしわは外の部分より細く

などをに気をつけて描いています。

背景もキャラクターと同じ方法で線画を作成します。

ラフの時に描いたガイドを参考にしながらオブジェクトを描いていきます。

後ろにある物体なので、位置が前のキャラクターより線を細めに描くと遠近感が出ます。

猫、目、少女、傘、背景の5枚に線画レイヤーを統合し、それぞれフォルダ化しました。統合しながらベクターレイヤーを通常のラスターレイヤーに変更する場合もありますが、すでに線画はすべて完了しているため問題はありません。

簡単なイラストの場合、線画レイヤーを1枚か2枚にまとめる場合もあります。


色分け

キャラクター部分と背景部分を分けて、ベースカラーを塗ります。

色が大きく変わる部分を中心に[塗りつぶし->他レイヤーを参照]を利用して塗ります。

塗りつぶしの設定はこのようにしています。

塗り残し部分は[塗り残し部分に塗る]を使うときれいに整理できます。


キャラクターの彩色

今回の絵では、CLIP STUDIO PAINTの基本的な[水彩ブラシ]の中で、[不透明水彩][透明水彩] 、そして[カスタムした不透明水彩]を主に利用して描きます。不透明水彩ブラシは[色の混ざりが少なく、ブラシの先を尖らせ]で使用しました。

雨の日がテーマなので、青色の照明を意識して影の色を選びました。


乗算レイヤーを上段に置き、カラーラフを参考にして大きな影を広く塗ります。

服は人体の構造を考えながら塗ります。

髪の毛は丸い球だと思って塗ると良いです。

服のしわが始まる部分は強く、しわが終わる部分は弱い感じで[エアブラシ][色混ぜ>ぼかし]を使用してスムーズに塗ります。

丸い部分や肌になる部分も滑らかなタッチで描いていきます。

全体的に影を描写する作業が終了したら、影を塗ったレイヤーをコピーして、それぞれのオブジェクトのフォルダの中で最も上部に配置します。
自動選択ツールで[ctrl + それぞれのレイヤーをクリック]して選択し、[レイヤーマスク]を押して肌のカラー層(一番下)を除いた残りの部分をまとめています。

整理したレイヤーの構成は左の画像をクリックして拡大して見られるので、参考にしてください。

一番下の肌の色レイヤーの上にも別にコピーし、ピンクを混ぜて生気を与えます。

この部分が皮膚の影のレイヤーになります。

他の影のレイヤーにも周辺物体の色を少しずつ[エアブラシ]で混ぜながら、カラーラフを参考にしつつ明るさや色味を調整します。 色を混ぜるときは濁らないように注意します。タッチがおかしい部分があったら、都度修正していきます。


このようにそれぞれのレイヤーを設定しておくと、全体的な光の雰囲気に統一感が作れ、修正もしやすいです。 また、レイヤーが多く存在する場合でもどこに何を塗ったのかが見つけやすくなります。

乗算レイヤーをもう一つ追加して細部により濃い影を入れます。

物体が重なる部分や奥、細かいしわの部分を入れていきます。

線で描かなかった髪の毛や小じわ、模様などもこの段階で描きます。

柄はまずパターンを描き、コピーした後に[自由変形]で歪みを入れると、より自然な感じになります。

光と反射光の表現も影と同様の手順で進めます。

表示した方向から光が当たっていると仮定して、

明るい光(A)は黄色
反射光(B)は紫~青系


で塗ります。

明るい光は[レイヤーモード加算(発光)レイヤー]を、不透明度を調整して使用します。

オーバーレイモードよりも澄んだ感じの光の表現をすることができます。

筆圧に強く反応するので、ブラシの選択に注意してください。私は[透明水彩ブラシ]を使用しています。


中程度の光は、加算(発光)レイヤーの不透明度を50~60で、最も明るい光は90~100で使用しました。

傘と猫まで彩色を完了しました。

線の色を変更します。

線画レイヤーモードを乗算レイヤーに変更し、その上にレイヤーをクリッピングして線の色を塗ります。

全体的には茶色系で、白い服の部分は青い灰色に変更しました。

背景の彩色

透明水彩ブラシのサイズを大きくして、筆のタッチを残しながら影を塗ります。

透明水彩ブラシは色が混じる設定になっています。周りの物体の色を少しずつ混ぜながら塗ると良い感じになります。

地面も塗ります。

使用したブラシは、[厚塗り >ドライガッシュ] [拡大率]の数値を調節して使用しました。


水と雨の彩色

水も厚みがあるので、影とハイライトを気にしながら描きます。

まず、床に水たまりを描きます。

土の質感を考え、不規則で薄く水たまりの影を描きます。

光の反射する明るい部分も描きます。

キャラクターが座っている側は、水に反射したスカートの下の部分が見えるようにします。
スカートと腕の色を置き、[フィルター>ぼかし>移動ぼかし]で水の上に映っている状態を表現しました。

カラーラフより雨が降っている雰囲気が足りなかったので、青色で雨水を付け足します。

また、キャラクターと猫の上にも青色を塗ります。

水たまりも影とハイライトのコントラストをより強くし、透明感を与えます。

[特殊定規>同心円]を使って雨が床に落ちる姿も描きます。

背景の水溜まりが完成です。

傘とキャラクターにも流れる雨を描きます。

水たまりより薄く影だけ形を取りました。

流れ落ちる雨は「下の方ほど水量が多くなる」ことを意識して描きます。

落ちる水滴の明るい部分も描きます。

光の表現を増やすため、レイヤーモード加算(発光)で一番明るい部分を加筆しました。

[特殊定規>平行線] を利用して降り注ぐ雨を描きます。

[エアブラシ]で雨の残像も描くとより自然な表現になります。


背景の彩色2

背景の彩色を仕上げます。

背景オブジェクトの線の色を変更して、明るい部分とレンガを描写しました。

季節感を追加するために草とアジサイを描きます。

テーマはキャラと猫なので、後ろにある草とアジサイは細かく描かなくても大丈夫です。

背景に質感(テクスチャ)を追加します。 使用するフリー素材を配置し、レイヤーを右クリックで[レイヤーの変更>画像素材レイヤー]にて変更します。

[画像素材レイヤー]に変更すると、[質感合成ボタン]が設定(レイヤープロパティ)に追加されます。

このボタンを使用すると、普通のレイヤーモードでイメージを合成したときより自然な合成ができます。

不透明度を調節したり、おかしい部分を消せば背景も完成です。


仕上げ

レイヤーの一番上に乗算レイヤーを作り、[ペン>丸ペン]で強調したい部分、暗い部分を中心に細かな箇所を加筆します。

色を塗りながら見えなくなった線や描写が足りない部分も追加しました。

線の色は、この絵では暗い茶色を使っていますが、絵の状況によっては一部原色を使うと独特の感じで仕上げることができます。

風に吹かれる髪も加筆しました。

全体的なイメージを調整します。

レイヤーの最上部にフォルダを作成します。

絵の全体的な色感を少し濃いめに、背景は今より明るくします。


レイヤーモードを焼き込み(リニア)にしてピンクと黄色を塗り、透明度を調整しました。

全体のイメージに統一感を与えるときに使うと良い感じに仕上がります。

ポイントはキャラクターや強調する部分には色を乗せず、色感に差をつけることです。

不透明度を調節して自然に変更します。

レイヤーモードをスクリーンにし、水の近くにある部分と後ろのオブジェクトにエアブラシで濃い青を塗ります。

このモードは乗算レイヤーと反対に明るくなります。澄んだ感じを保ちながら遠近感を活かすため、仕上げによく使っています。

最後に、絵の大きさをもう一度確認してキャンバスをトリミングします。

完成 です。

完成イラストを見る



作品との一体感を保ちながらダイナミックに制作できるWacom Cintiq Pro 24は世界トップクラスの色精度とペンの追従性を実現するプレミアムな4K対応の液晶ペンタブレットです。

製品詳細をみる

の検索結果 : 0件のページが見つかりました。
もっと見る