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イラストレーター
もみじ真魚

Instagramで毎日更新される美味しそうな食べ物の絵で知られるイラストレーターもみじ真魚さんに よる「Wacom Cintiq Pro 24」を使ったライブペインティングを公開!(2021年1月7日撮影)

※ブラウザで動画が再生されない場合はYoutubeのワコムチャンネルでご覧ください。

Drawing with Wacom 115/ もみじ真魚 インタビュー

もみじ真魚さんのペンタブレット・ヒストリー

『Fate/Grand Order』概念礼装「はじめてのカレー」(2020)
©TYPE-MOON/FGO PROJECT

――もみじ真魚さんがデジタルで絵を描き始めたのはいつ頃ですか。
もともとテレビゲームが好きで、中学生の頃にSONY PlayStationが出たことでCGに興味を持つようになったのですが、当時はPCも高価でなかなか手が出せず、近くの量販店に通ってPCを触っていました。デジタルの知識もないので、マウスで描くのかなと思っていたくらいでしたが、美大に進学するとデザイン科でMacを使っている先輩が色々教えてくれたんです。友人に自作PCを組んでもらうのと同時に、先輩の「背伸びしてでも上位モデルを買え」というアドバイスに従って、Intuos2のA3サイズを買ったのが初めてのペンタブレットでした。

――液晶ペンタブレットを使いはじめたきっかけは?
Intuos2を4年ほど使っていましたが、当時使っていたAdobe Photoshopではまだ自分の思うようには線画を描くことができなかったので、紙にペンで描いた線画をスキャンしてデジタルで彩色するスタイルでした。できれば全部PCで作業したいという思いに加え、その頃にはマンガの仕事もいただけるようになっていたので、先行投資だと思って清水の舞台から飛び降りるつもりでCintiq 21UXを導入しました。プロで活躍している先輩たちが液晶ペンタブレットを使い始めていた時期だったので、これを買えば自分も一人前だという気持ちもありましたね。

――液晶ペンタブレットで描くようになって、変化はありましたか?
線画をスキャンして描く作業はゴミとりが必要だったりするので、それがなくなるだけでもありがたかったです。何よりもデジタルで直感的に思い通りの線を描くことができるというのが良かったですね。Cintiq 21UXを使い始めた頃にはComicStudioやIllustStudioのような線画が得意なツールも充実していたので、スムーズに液晶ペンタブレットへ移行することができました。

――現在の作業環境はどのようなものですか?
Windows 10のデスクトップPC(CPU:AMD Ryzen7 5800X 3.79GHz/RAM:64GB)にCintiq 27QHDを繋いでいます。サブディスプレイはPHILPSの28インチ4Kディスプレイと、iiyamaの24インチFHDの2枚で、作画中はそれぞれ資料の表示とYouTubeやNetflixを流すのに使っています。最近は配信もするので配信ソフトのOBS StudioやYouTubeのコメントを開いておくのにも便利ですね。最終的な色味の確認などは実際に絵を見る人が多いiPhoneで行っています。ペンはハードフェルト芯の鉛筆っぽい摩擦感が好みですね。

――今回、Wacom Cintiq Pro 24を使われてみた感想はいかがですか。
Wacom Cintiq Pro 24の画面の綺麗さに感動しました。特にラフで大まかに色を塗っていく作業で実感したのですが、ペンの反応がよく、描き味もすごく滑らかになった印象です。実を言うとCintiq 27QHDで液晶ペンタブレットは完成形だろうと思っていたのですが、それを超えてきたことには驚きました。テクノロジーの進歩はすごいですね。

も み じ 真 魚 さ ん の 作 業 環 境

自作PC(CPU:AMD Ryzen7 5800X 3.79GHz/RAM:64GB)にCintiq 27QHDを接続サブディスプレイとしてPHLIPSの28インチ4Kとiiyamaの24インチFHD(縦置き)を使用している。
作画に使うツールはCLIP STUDIO PAINTがメインで、ペンは摩擦感のあるハードフェルト芯を愛用。
キーボードは自作のスタンドを使ってCintiq 27QHDの上部に設置している。

もみじ真魚さんのクリエイティブ・スタイル


個展「美味しい365日展」メインビジュアル(2020)
©maomomiji

――もみじ真魚さんが普段イラストを描く時のワークフローを教えてください。
取材した料理の資料写真を見ながらイメージを固めて、CLIP STUDIO PAINTでカラーラフを作ります。ラフの段階で食材や器など基本的なパーツ毎にレイヤー分けをしているので、クリッピングしたレイヤーを重ねてそのまま塗り進めていきます。塗りに使う色はあらかじめスウォッチに登録しておいた色ではなく、その都度カラーパレットで作ることで描く絵の色味に幅ができるように意識しています。塗り重ねた上にテクスチャーを加えたり、ハッチング(線影)で色を差し込んでいき、線画はその上から描き加えるのですが、元々、油絵を学んでいたので色の出し方や立体感の表現は油絵っぽい手法になっていると思います。仕上げでAdobe Photoshopに移動して細かい光の描写や色調補正を行うこともありますね。

――絵に描かれた料理は、リアルな色合いでありながらアナログを感じる温かみのある筆のタッチで塗られています。作画に使っているブラシはどのようなものですか?
鉛筆ブラシの濃度を調整したカスタムブラシを塗りから線まで使っています。テクスチャーを加えたり、筆圧や入り抜きの量などを試行錯誤してだいぶカスタムしているので鉛筆と筆の中間みたいなオリジナルブラシと言ったほうがいいかもしれません。塗りの微調整にエアブラシ状の消しゴムも多用しています。レイヤー合成モードの[加算]や[オーバーレイ]も好きなのでよく使っていますね。

――食材ごとの質感の違いなどはどのように表現されているのでしょうか。
テクスチャーを使うことで色味や素材の質感に深みがでるので、絵全体を覆うような大きいものからブラシ設定まで、随所に使っています。テクスチャーの種類は色々と工夫していて、海外のサイトで配布されているものを使ったり、自分で素材をスキャンしてオリジナルのテクスチャーを作ったりもしています。海苔を描くために本物の海苔をスキャンして作ったテクスチャーは自分的にヒットでしたね(笑)。

「クリームプリン」(2020)
同人誌「インスタカフェ#東京スイーツ編」より
©maomomiji

――料理の写真では「シズル感」が大切だと言われますが、イラストで料理を美味しそうに見せるためのポイントはどこですか。
光の入れ方で素材のシズル感が変わってみえるので、メインでつやつやに見せたい部分には意識して多めに反射光を入れたりします。ポイントは実物をよく見て、素材ごとに違う凹凸をとらえることですね。肉だったら繊維の線が美しいですし、卵は球体の黄身に反射する光が綺麗です。かなり細かい部分ですが、部屋の照明の形によって素材に映り込む光の形が変わったりするのも面白いですね。最近は自然光が気に入っているので、自分で作った料理を資料にするときは、あえて窓際で写真を撮ったりしています。

――今回、ドローイングで描かれた絵もすごく美味しそうです。絵に描く料理はどのように選んでいるのでしょうか。
今回ドローイングで描いた料理は自分で作りました。レシピは毎回、その場のノリで目分量で作ってしまっているので恥ずかしいですが、基本的に絵に描く料理は自分で美味しいと思ったもの、美しいと感じたものを選んで描いています。料理絵を描く上で一番大切なのは、描く料理は必ず実際に食べてから描くようにしています。それで描いた絵がどれくらい美味しく見えるかが大きく変わるんですよ。

ワ ン ポ イ ン ト テ ク ニ ッ ク

食べ物を美味しそうに見せる「シズル感」を高めるには、素材の瑞々しさを出すことがポイント。
食材の質感によって異なる光の映り込み方を意識して描くことでより美味しそうな表現ができる。
全体に乗せているテクスチャーに加えて、塗りの上から細かい線でアミカケ(ハッチング)をすることで塗りに暖かさと色の深みを与えているのにも注目。

※動画では15:56あたりからもみじ真魚さんが肉にシズル感を加えていく様子を見ることができます。

もみじ真魚さんのクリエイターズ・ストーリー

阪神百貨店「ガールズアートコレクション」
出展作品(2019) ©maomomiji

――もみじ真魚さんが絵を仕事にしたいと思ったのはいつ頃ですか?
子どもの頃からずっと絵が好きで、将来は絵を描く仕事がしたいと憧れていました。絵画教室に通っていて、小学校高学年から油絵をやっていたので、その流れで大学も武蔵野美術大学の油絵学科に進学しました。スタジオジブリの『もののけ姫』にハマってから意識してキャラクターの絵を描くようになり、ハマりすぎてスケッチブック2冊が『もののけ姫』の主人公・アシタカで埋まっていましたね(笑)。ゲームが好きだったので、卒業後はゲームのキャラクターデザイナーになりたいと思っていたのですが、大学在学中にお仕事やマンガ連載の提案をいただいていたので、卒業後はそのままマンガ家として連載デビューすることになりました。

――初めて絵の仕事の依頼があったときは、どのように感じましたか。
初めての仕事は『シールオンライン』というMMORPGのアンソロジー本のカットイラストでした。自分のWebサイトで作品のファンアートを描いていたら、お仕事の連絡をいただいたんです。個人サイト運営は楽しかったので、かなり活発にやっていて毎日更新していましたね。商業での依頼はまず書店に並ぶ本に関われることが嬉しかったですね。自分が仕事として依頼するに足る絵を描けているという太鼓判をもらえたような気持ちでした。

――最近では、もみじ真魚さんといえば食べ物の絵というイメージですが、海外旅行のレポートや位置情報ゲーム「ingress」をいち早くマンガにするなどユニークな創作活動でも話題になってきました。
マンガの連載が2連続で思うような成果を上げられないで少し落ち込んでいた頃に、恋愛シミュレーションゲームの『ラブプラス』を変わった場所でプレイする「エクストリーム・ラブプラス」という遊びが流行っていて。自分探しも兼ねてロードバイクで東京から北海道の最北端までツーリングしながらエクストリーム・ラブプラスに挑戦したところ、ネットで話題になったんです。同人誌で描いたその旅行のレポートマンガが好評だったこともあって、そこから空想だけでなく現実のものに注目して、取材を元にマンガを描くスタイルを始めました。

――現在も毎日更新を続けている料理の絵を描き始めるには、どのようなきっかけがあったのでしょうか。
旅のレポートマンガの中で描いた料理の絵の評判が良かったので、食事をメインに据えたマンガを描いたりしていたのですが、ある時に何気なく書いたコーヒーフロートの絵がpixivのランキングで2位まで上がったんです。それで自分にはこの方向性があっているんだという確信を得て、より料理を意識するようになったのですが、一昨年くらいに色々疲れることがあって、何を描いたらいいかわらかなくなった時期があったんです。その時に、深く考えずに純粋に自分の好きなものだけ描こうと思い立って、描いた料理の絵を毎日インスタグラムに投稿することを始めたら、沢山の人に喜んでもらえたんです。

――それが巡り巡って、数多くいるイラストレーターの中でも独特のポジションを確立しています。
元々、リアリズムが好きでジブリの背景美術を描いていた男鹿和雄さんみたいな仕事をしたいと思って絵の道を志したので、ある意味で今は最初の頃に戻ったような気持ちで絵を描いています。あまり周囲の反応を気にしすぎると、描くものにも影響がでるので意識しないようにはしていますが、誰よりも沢山の料理を描いている自身はあります。

――これまで手掛けてきたお仕事の中で、特に印象的だったことはありますか。
以前、コンセプトカフェを手掛けた際に、遠方からわざわざ親御さんと一緒に来てくれた小学生の女の子にファンレターを貰ったことはすごく感激しましたね。昨年には初めての個展「美味しい365日展」を開催させていただいたのですが、沢山の人が見に来てくれて、本当に絵を描いていてよかったと思いました。支えてくれる友人やクリエイター仲間にも恵まれて、自分にとってモノづくりの喜びを最高に感じられる機会になりました。

「パンケーキ」(2020)
「LUMINE大宮店レストランガイド」用イラスト
©maomomiji

――最近のお仕事状況について教えてください。
ルミネ大宮で配布されているレストランガイドのイラストを描かせていただいたのですが、ルミネは個人的な思い出もあるお店なので、すごく光栄でしたね。ゲーム『Fate/Grand Order』で「はじめてのカレー」という概念礼装のイラストも描いているので遊んでいる人はぜひ見てもらえればと思います。学研の児童向けしかけ絵本のお仕事もさせてもらって、教育系の出版物に携われたのはすごくやりがいを感じました。

――これから先、やってみたいと思っていることはありますか?
ゴハン系イラストレーターとして、色々なレストランや飲食に関わる企業と、商品のパッケージや広告イラスト等でご一緒させていただくことができたら嬉しいなと思っています。あとは海外での個展にもチャレンジしたいですね。現在はニューヨークでの個展開催にむけて準備中です。

――最後に、もみじ真魚さんにとってペンタブレットとはどのような存在か教えてください。
自分にとってペンタブレットは、定食におけるホカホカの白飯みたいなものだと思います。それがなければ何も始まりません!

取材日:2021年2月5日
インタビュー・構成:平岩真輔(Digitalpaint.jp)



画像をクリックすると今回制作した作品をご覧いただけます。

もみじ真魚
イラストレーター/マンガ家。武蔵野美術大学油絵学科卒。在学中よりイラストやマンガの仕事を手掛け、2007年『わざびアラモードっ!!』(芳文社)で連載デビュー。ゲーム『ラブプラス』をプレイしながらロードバイクで日本縦断する「エクストリーム・ラブプラス」で話題となる。
表現力豊かなカラーイラストと、キャラクターを用いた食レポを得意とするグルメ系イラストレーターとして注目を集め、2015年には自身のマンガをテーマにした「いっしょにゴハン食べたいッ」コンセプトカフェを主催、2020年に東京・表参道で開催された自身初の個展「美味しい365日」も好評を得た。
7万人のフォロワーがいるinstagramでは「#日刊ごはんが好き」で、食べ物をテーマにしたイラストの毎日連続更新を続け、幅広い層のファンから支持されている。

instagram:@maomomiji
twitter:@mamomiji
個人Webサイト「Maomomiji FOODIE Works」

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