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イラストレーター
あかもく

『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク』の3D衣装デザイン&公式大会キービジュアル、VTuber関連のイラストなどで人気のクリエイターあかもくによる「Wacom Cintiq Pro 27」を使ったライブペインディングを公開!(2023年9月22日撮影)

※ブラウザで動画が再生されない場合はYoutubeのワコムチャンネルでご覧ください。

Drawing with Wacom 141 / あかもく インタビュー

あかもくさんのペンタブレット・ヒストリー

「日々の暮らしに春の気配を!」プライベートワーク(2022)
©akamoku

――あかもくさんがデジタルで絵を描き始めたのはいつ頃ですか?
社会人になるタイミングで、好きなイラストレーターさん達がデジタルで描いているのを見て、自分もやってみようと思ったのがきっかけですね。妹も絵を描いていて、デジタルで描いてみたいということで、お金を出し合ってワコムのペンタブレットを買いました。2人で奪い合うようにして使っていましたね(笑)。もともとアナログで描いていたので、絵の具の量を気にせず自由に色を使えるというのが画期的でした。

――液晶ペンタブレットを使うようになったのは、どういうきっかけでしょうか。
実は今回のDrawing with Wacomでお声がけいただいたのがきっかけです。Wacom Cintiq Pro 27での収録ということでとりあえず触ってみようと新宿のワコムブランドストアに足を運び描いてみたらとても気に入って即購入しました(笑)。 それまでは以前ゲーム会社勤めだった頃に支給されたIntuos ProのMサイズで描いていたので、液晶ペンタブレットを使い始めたのはかなり最近なんです。数年前にiPad Proを買ってCLIP STUDIOを入れてみたのですが、ずっと大きなディスプレイで絵を見ながら描いていたので、自分にはしっくりこなくて……。

――液晶ペンタブレットを使ってみて、いかがでしたか?
ずっと板型のペンタブレットを使っていたのには1つ理由があって、筆圧がすごく強いのですごい早さでオーバーレイシートが削れてしまうんですよ。液晶ペンタブレットの画面も同じようになってしまうのではと不安で、なかなか手を出せなかったんです。でも実際に使ってみると全然削れるようなことはなく、綺麗なままですね。とにかくストロークが気持ちよく描けて、線画の生産性がすごく上がったのを感じます。

――現在の作業環境はどのようなものですか。
PC(Intel Core i7-11700 2.50GHz/RAM:64GB/GPU:NVIDIA GeForce GTX 1660 SUPER)にWacom Cintiq Pro 27とEIZO ColorEdge CS2740、EIZO FlexScan EV3285を繋いで3画面で作業しています。サブデバイスとしてCLIP STUDIO TABMATEを愛用していて、作画に使うツールは基本的にCLIP STUDIO PAINT EXですね。Wacom Pro Pen 3はウェイト抜きの軽めのセッティングで、標準芯を使って描いています。デスクはずっと座っていると足がむくんでしまうので、立った状態でも作業できるように電動昇降机を導入しました。

――Wacom Cintiq Pro 27の使い心地はいかがですか?
大画面と高解像度で、ツールパレットで隠れることなくイラスト全体を見ながらバランスよく描くことができるので、とても使いやすいです。画面の視差をまったく感じないのと、ペンを走らせたときの表面のサラサラ感が心地よくて、まるで紙に描いているような気分になりました。Wacom Cintiq Pro 27は全体的にすごく精度が高いデバイスになっていると思います。

あ か も く さ ん の 作 業 環 境

Wacom Cintiq Pro 27を中心に大きなディスプレイが並ぶあかもくさんの作業環境。正面にEIZOのFlexScan EV3238、右手にEIZOのカラーマネジメントディスプレイColorEdge CS2740を縦にして設置。
サブデバイスは腕の位置が自由にできるという理由でCLIP STUDIO TABMATEを使っている。
机は自動で高さを変えられるFlexispotの電動昇降机で、座り仕事で体が固まらないように立って作業することもあるという。

あかもくさんのクリエイティブ・スタイル

「炭酸が抜けてしまう前に」プライベートワーク(2023)
©akamoku

――あかもくさんがイラストを描く時のワークフローを教えてください。
描く題材が決まったら何通りか構図を考えて、そこからCLIP STUDIO PAINTでラフを詰めていきます。ラフができたら、線画をクリンナップしてパーツ毎に塗りつぶしとブラシで塗り分けをして、クリッピングしたレイヤーに明暗を塗り重ねながらテクスチャや照明効果などの加工をして完成までもっていく感じですね。最後は自分で自分の絵を粗さがしするみたいな感じで気になるところを手直しします。

――ふだん描かれている作品を見ると、2パターンくらい塗りのスタイルを使い分けていますね。
グラフィックデザイン寄りの比較的フラットな塗りと、ブラシのタッチやグラデーションを活かした塗りですね。表現したい内容によって細かい部分は調整しますが、作業としては塗りの途中でのぼかしの有無や使う色のチョイスが異なるぐらいで工程自体にはあまり大きな違いはありません。どちらかというと線画の段階でいい絵になるように意識しているので、塗り自体はそんなに特殊なことをしていないんですよ。

――ドローイングで描かれた絵はグラフィックデザイン的な表現ですが、ハイライトの差し色など色彩設計が面白いです。
塗りはベースとなる色に影をつけていくというより、光を当てるイメージで作業することが多いですね。差し色は、今回の絵で言うと青系のところにピンクや黄色を少しずつ入れたりすると、絵に面白味が出るかなと思っています。

――あかもくさんのイラストは、明度が高めの色を使っている印象があります。
透明感や淡い感じが出せるので、明度を上げたパステルカラー寄りの色味になるようには意識しています。ただ、絵にメリハリは欲しいので部分的に暗いところを作ったりしていますね。

――ブラシはどういう物を使っていますか?
線画も塗りもほぼデフォルトの鉛筆系ブラシですね。いろいろ試すのは好きなんですけれど、結局あまりカスタマイズしていない標準的なものに戻ってきてしまうんです。塗りもテクスチャの入ってない鉛筆ブラシで、タッチや仕上げ加工で変化を付けている感じですね。

「サマーランドリー」プライベートワーク(2022)
©akamoku

――同人誌などでオリジナルの創作イラストを多く発表されていますが、イラストのテーマはどのように決められているのでしょうか。
主に自分が経験したことや行ってみた場所から、この道を歩いた時の風が心地よかったなとか、景色が綺麗だったみたいな五感で感じたものをモチーフに描いています。同人誌制作においては、ただイラストを集めただけの本にはしたくないと思っているので、テーマとか起承転結みたいなコンセプトを立てて編集するようにしています。私自身も同人誌を集めるのが好きなので、受け手が定期的に読み返したいと思えるような何かしらの価値を感じられるような本を作りたいですね。

――イラストに描かれるキャラクターはどのように作っていますか?
基本的には、こういう子が友達だったら楽しいだろうなという感じで、好きな見た目の子を描いてしまいますね。その子の暮らしぶりとか、どんな趣味嗜好で、どんなメンタリティの持ち主だろうかと想像しながら描くと絵の細かい表現からそれらが滲み出て説得力のあるキャラクターになると感じています。あと、そのキャラクター自体の仕草や服装だけではなく背景にその子の趣味のグッズを飾ったり生活習慣が垣間見えるような小物を入れたりと遊びの要素や裏設定みたいなものを入れることが多いです。

――あかもくさんが描いてみたいモチーフや、こういう絵を描きたいというものがあれば教えてください。
同人活動ではオリジナルのキャラクターをよく描いていますが、お仕事でのイラストはキャラクターが既に存在していることが大半なので、お仕事でキャラクターデザインのイラストをもっと手掛けたいです。また、キャラクターだけでなくそのキャラクターが存在する世界観も含めトータルでデザインできるような絵を描いてみたいです。

ワ ン ポ イ ン ト テ ク ニ ッ ク

爽やかなパステルカラーを基調にしたデザイン性の高い表現が魅力的な、あかもくさんのイラスト。ハイライト部分に補色を使った差し色を大胆に入れることで、絵がポップな印象になっている。やりすぎないバランス感覚にも注目。
差し色はキャラクター以外にも、葉っぱに当たる光や、植木鉢の影の境界など絵の中の様々な箇所で効果的に使われている。

※動画では5:34からあかもくさんの彩色工程を見ることができます。

あかもくさんのクリエイターズ・ストーリー

『プロジェクトセカイ カラフルステージ!feat. 初音ミク』
公式大会「プロジェクトセカイ Championship 2022 Autumn」
初音ミク衣装デザイン・キービジュアルイラスト(2022)
© SEGA / © Colorful Palette Inc.
© Crypton Future Media, INC. www.piapro.net All rights reserved.

――あかもくさんが絵を仕事にしたいと思ったのはいつ頃ですか?
学生の頃、美術の授業の成績が良くて同級生に褒めてもらえたりしたので、なんとなく自分には絵の仕事が向いているのかなと思っていたんです。美術部に所属するようになって、顧問の先生にも美術系の進路を薦められたのですが、一般企業に就職してしばらく絵の道から離れていたんです。ゲーム会社に勤めていた妹から、また描かないの?と背中を押されたのを機に自分もゲーム会社に転職して絵を仕事にするようになりました。

――ゲーム会社ではどのようなお仕事をされていたのでしょうか。
3年くらい勤めていたのですが、最初の頃はゲーム内に登場するアイテムや装備品の着彩やラフデザインをしていました。だんだん作るものを評価してもらえるようになって、キャラクターデザインを任されるようになり、最終的にグラフィックの監修まで担当しています。

――そこからフリーのイラストレーターになろうと思ったきっかけは?
コロナ禍でリモートワークになったこともあって、自分としても働き方や暮らし方を考え直す機会が増えたという点が大きいです。自宅で作業するほうが絵を描くことだけに集中できるのと、仕事で描いているものと自分の表現したいものにズレがあったこともあって、会社を離れてフリーランスになろうと考えました。その頃には二次創作中心ではありましたが「あかもく」としての活動も始めていて、様々な会社から一定数のご依頼をいただけていたので不安はありませんでした。ゲーム会社で技術面などイラストレーターとしての基礎力を身に付けることができたので、フリーランスになってからは一次創作中心の活動にスムーズにシフトすることもできました。当時SNS上でフリーになったことを特に公言していなかったので、会社を離れてしばらくは自己研鑽のためのまとまった時間を確保できたのが非常に大きかったです。

『プロジェクトセカイ カラフルステージ!feat. 初音ミク』
3周年記念Leo/need 限定衣装デザイン(2023)
© SEGA / © Colorful Palette Inc.
© Crypton Future Media, INC. www.piapro.net All rights reserved.

――これまでのお仕事で、特に印象に残っているものはありますか?
去年、『プロジェクトセカイ カラフルステージ!feat.初音ミク』の公式大会でキービジュアルになる初音ミクを描かせてもらったことが、すごく嬉しかったですね。同人の世界に触れるようになったのがボーカロイド経由だったので、すごく思い入れのあるキャラクターですし、デザインも任せていただけたので自分らしさを衣装や表情、仕草に出すことができたかなと思っています。大日本印刷さんの「FUN'S PROJECT」がコミティアに企業出展する際のメインビジュアルを担当したのも、あかもくとして完全オリジナルの創作イラストでお仕事することができたという点でとても印象に残っています。

――好きなキャラクターにお仕事で関わることができるのは嬉しいですね。
自分はクリエイターのバックグラウンドを知ることが好きで、ボカロPのインタビューとかもよく読んでいて。sasakure.UKさんやwowakaさん、古川本舗といった自分が好んで聴いていたボカロPは、アウトプットはもちろん、インプットの幅もすごく広いと感じるんです。そうして取り込んだものを咀嚼して自分らしい作品に昇華できるということに、クリエイターとして憧れます。毎年恒例になっている雪ミク、桜ミク、レーシングミクや、「マジカルミライ」のキービジュアルも、同じ「初音ミク」のキャラクターでいろいろなイラストレーターさんが自分らしい表現を競い合っている感じがあって面白いんですよ。そこで起用してもらえるようなイラストレーターになるというのが、自分の目標のひとつになっています。

――最近の活動を見ると、お仕事のバリエーションもだんだん増えているように感じます。
フリーとしてクライアントワークを続けてきて、この仕事は「縁」もすごく大切だなということを感じる機会が増えてきました。 それぞれの案件ごとに求められている仕事をきっちりこなしていくことで、クライアントの信頼を得ることができればそれを見ている人が必ずいて次の仕事にも繋がっていくんですよね。 もともと一般企業で働いていたこともあり、ゲーム会社で開発の現場も見てきたので、クライアントとは互いの役割をしっかり果たすことで相手を尊重・信頼しWin-Winの関係を築ける関係になれたら嬉しいなと思っています。

いのり。『勇者になりたい少女と、勇者になるべき彼女』
(電撃文庫/KADOKAWA刊)1巻カバーイラスト(2023)
©いのり。/KADOKAWA

――あかもくさんがこの先、やってみたいお仕事や挑戦したいことはありますか?
オリジナルTVアニメのキャラクターデザインに挑戦したいです。今までVTuberデザインなど自分の作ったキャラクターや衣装が動くのを見る機会はあったのですが、より大きく飛んだり跳ねたりもっとダイナミックに動くのを見てみたいですね。 あとは、これまでの自分の人生のターニングポイントでいつも支えになってくれた存在としてボーカロイドとボカロ曲があるので、いつか「マジカルミライ」のキービジュアルを担当してボカロ文化にイラストで恩返ししたいと思っています。

――最近のお仕事について教えてください。
『プロジェクトセカイ カラフルステージ!feat.初音ミク』3周年記念で、ゲーム中のバンドユニット「Leo/need」の限定衣装をデザインしています。すごく人気のあるタイトルの中で、自分らしさもあるデザインにできたと思っているので、ぜひ遊んでいただきたいです。あとは、11月発売のライトノベル『勇者になりたい少女〈ボク〉と、勇者になるべき彼女〈キミ〉』(著:いのり。/電撃文庫刊)のイラストを担当しています。自分としてはラノベのお仕事は珍しいので、楽しんで見てもらえたら嬉しいですね。

――最後に、あかもくさんにとってペンタブレットとはどのような存在ですか?
もともとアナログの画材を使って描くことがそんなに得意ではなかったので、もしペンタブレットに触れていなければ、また絵を描いて仕事にしようと思わなかったかもしれません。その意味で、ワコムのペンタブレットは自分と絵の世界を繋いでくれたデバイスだと感じています。

取材日:2023年10月4日
インタビュー・構成:平岩真輔(Digitalpaint.jp)



画像をクリックすると今回制作した作品をご覧いただけます。

あかもく
イラストレーター。ゲーム制作会社でキャラクターデザイン、グラフィック監修などを務めた後フリーランスとして活動を開始。爽やかな画風が人気で、オリジナルイラストにも定評がある。大日本印刷株式会社のクリエイター共創サービスに参画、グッズやイベント展示でも好評を得ている。2022年『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク』公式大会のキービジュアルに抜擢され、この秋にはゲーム内ユニット「Leo/need」の『プロセカ』3周年記念限定衣装デザインを担当。創作イラストの発表と並行して、ホロライブやぶいすぽっ!といった人気VTuberグループ、ボーカロイド、ゲーム、ライトノベルと様々なジャンルに活動の幅を広げている。

twitter:@akmkmk3
個人サイト「Akamoku」

高い色精度と高解像度のディスプレイと、新しいペンテクノロジーWacom Pro Pen 3を搭載。クリエイターと作品の間で交わされる共鳴を存分に描きつくす、ワコムの最先端液晶ペンタブレットです。

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