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イラストレーター
前田ミック

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空気感のある情景イラストで人気を集め、子育て中心の生活を送りながら数多くの書籍装画や広告イラストを手がけることでも知られるイラストレーター前田ミックさんによる「Wacom Cintiq Pro 24」を使ったライブペインティングを公開!(2021年10月30日撮影)

※ブラウザで動画が再生されない場合はYoutubeのワコムチャンネルでご覧ください。

Drawing with Wacom 125/ 前田ミック インタビュー

前田ミックさんのペンタブレット・ヒストリー

「この先はきっと明るい」
個展「Andante」キービジュアル(2021)
©前田ミック

――前田ミックさんがデジタルで絵を描くようになったのはいつ頃ですか。
小学6年生の頃、インターネットで好きなイラストレーターさんのWebサイトやお絵描き掲示板を見るのを楽しみにしていて。父がPCやデジタルガジェット好きで、リビングにある家族パソコンで絵を描きたいと相談したら家電量販店に連れていってくれたんです。そこでクリスマスプレゼントとしてFAVO(ET-0405A-U)を買ってもらったのが初めてのペンタブレットでした。アナログで描くのとは全然違う感覚で、憧れの世界に一歩、足を踏み入れたような気持ちになりました。

――液晶ペンタブレットを使い始めたのは?
しばらく絵を離れていた時期をはさんでBamboo(CTH-470)を使うようになり、イラストレーターの仕事を始めてから他社の液晶ペンタブレットを使う機会があったのですが、画面の色温度がしっくりこなくて作業中に何度もサブディスプレイで色を確認する必要があったんです。その後、Wacom Cintiq Pro 24に買い替えたら画面の色の鮮やかさに驚かされました。Wacom Cintiq Pro 24を使い始めてからは、絵を描き上げてからモニターで見た色と比べてみてもぜんぜん違和感がないので助かっています。

――現在の作業環境はどのようなものですか。
raytrekの クリエイター向けPC、raytrek debut MX(CPU:intel Core i7-9700/RAM:16GB)に、EIZOの24インチディスプレイ(ColorEdge CS2420-Z)とWacom Cintiq Pro 24を繋いで使っています。作画に使うツールはCLIP STUDIO PAINT EXで、Wacom Pro Pen 2はデフォルトの標準芯で描いています。ショートカットなどはサブデバイスではなくキーボードを使っています。

――Wacom Cintiq Pro 24を普段から使われているとのことですが、使用感はいかがですか。
液晶ペンタブレットは描くのも塗るのも直観的に作業できるので、板型のペンタブレットを使っていた頃より制作スピードがかなり上がりました。比較的シンプルな製品が好みなので、Wacom Cintiq Pro 24の表面にボタンやスイッチがないシームレスなデザインもお気に入りポイントです。私の作業環境は家事育児との都合を考えてリビングの一角にあるのですが、Wacom Cintiq Pro 24は部屋に置いてあってもあまり見た目がうるさくない上に、掃除もしやすいのがいいなと思っています。

前 田 ミ ッ ク さ ん の 作 業 環 境

クリエイター向けPCのraytrek debut MX(CPU:intel Core i7-9700/RAM:16GB)にEIZOの24インチディスプレイColorEdge CS2420-ZとWacom Cintiq Pro 24を接続。
作画に使うのはCLIP STUDIO PAINT EXで、ショートカットなどの操作は左手のキーボードを使っている。
リビングに作業環境を設けているのは、家事育児をこなしながらクリエイターとして活動する前田さんならでは。

前田ミックさんのクリエイティブ・スタイル

「アイスキャンデー」プライベートワーク(2021)
©前田ミック

――前田さんが普段、イラストを描く時のワークフローを教えてください。
CLIP STUDIO PAINTで線だけのラフを描きながらアイデアを出しつつ、写真など作画の資料になるものを探します。ラフは構図を決めて少し詳細まで描きこんだ線画と、色まで乗せたカラーラフの2段階作りますが、他のイラストレーターさんから見るとかなり細かく描き込むほうみたいです。線画に使うブラシは、ラフの時はredjuiceさんのカスタムブラシ「オイルパステル」でざっくりと、クリンナップは絵柄によって色々なブラシを使っています。人物は「リアルGペン」みたいなエッジの立ったブラシ、背景はテクスチャー感の強いブラシなど線の質感で使い分けることが多いですが、その時々で上手くはまるものを選ぶ感じですね。

――ドローイングでは線画のクリンナップでパース定規を活用されていました。
パース定規は作業時間の短縮にも役立つので、よく使います。線画のクリンナップでは、遠景は描き込みすぎるとごちゃごちゃしてしまうのであまり線を入れすぎないように。近景のキャラクターに近い場所は人間のサイズと比較して物の大きさや形状をとらえやすく、そこにズレがあると絵を見る人も違和感を覚えてしまうので、できるだけ正確に描くように気を使っています。

――ラフから仕上げまでの流れはどのように進めていくのでしょう。
最初は背景の遠い方から、手前にむかって段階的に線画と塗りを仕上げていき、ひととおり背景が描けたらキャラクターをクリンナップして、ブラシと塗りつぶしでざっくりと塗り分けます。それからキャラクター周辺の背景を描き込んで質感などを足していき、バランスを見ながらキャラクターと近景を描き込んでいきます。カラーラフの段階で全体の色味や光と影の入り方を検討しているので、区切りのいいところで最初のイメージからずれてないか確認しつつ、作業を進めていく感じですね。

――序盤で空を塗る時に使う、雲用ブラシの種類が豊富で驚きました。
今回使ったのは3種類くらいですが、普段の作業環境にはけっこうな数の雲用ブラシが入っていますね(笑)。カスタムブラシは自分で作ったりもしますし、植物やテクスチャーの強い汚し用ブラシも数多く入れています。背景の建物などは、塗りつぶしでざっくりと色を置いてからブラシを使って詳細を塗り足していきますが、色々なブラシを使った時に偶然生まれる効果みたいなのを期待して試す部分もあるので、CLIP SUTDIO PAINTのカスタムブラシを集めるのはすごく楽しいですね。

――仕上げ作業の後半では様々な効果を使って絵の雰囲気を作っていました。
仕上げでは、乗算レイヤーで影を乗せたり、覆い焼き(発光)やスクリーンで光の描写を足していくような細かい作業と合わせて、カラーバランスの調整やグラデーションマップを乗せて全体の色味を整えたりしています。普段から決まったカラーパレットで塗るよりは、その時に選んだ色の組み合わせを楽しんでいるのですが、塗り重ねると思っていない方向に色が出ることもあるんです。スクリーンやオーバーレイを使うと全体の色調やトーンに統一感を出せるので、その絵で描きたい情景に合わせた色で効果を乗せています。

「紅葉」Adobe Fresco drawing campaign(2021)
Adobe Fresco での制作  ©前田ミック

――特にグラデーションマップの使い方が、空気感の表現に繋がっているように感じました。
グラデーションマップやオーバーレイの効果でぐっと絵の印象が変わるので、描いていて一番楽しいところですね。全体に同じ効果を乗せてキャラクターが埋もれてしまわないように、人物と背景で濃度を変えたグラデーションマップを使うことで、ポートレートみたいに背景をぼかして人物を目立たせるような工夫もしています。カメラを通して見たような表現を意識しているので、色収差や周辺減光といった写真的な効果を使うのも好きですが、最後の仕上げ段階ではイラストにしかできないやり方で自分の好きな雰囲気や色の感じを出すことができたらいいなと思っています。

――オリジナルからお仕事絵までいろんな情景を描かれていますが、アイデア出しや資料集めはどのようにしていますか。
オリジナルの絵はキャラクターより「水面に映った青空と銀杏の黄色」「経年劣化したガードレールと坂道」みたいな、その時に描きたい情景や雰囲気から題材を決めています。背景の資料は外出中に気になるものを見つけたら写真に撮って集めているので、それらを眺めながらモチーフを選んだり、好きな写真集やネットで検索した画像を参考にしたりしています。いろいろな物の形や構造を知るのが好きで、写真を見ながら各部の名称を調べたりするのが楽しくて。家族で出かけた時に「そんなところを写真に撮るの?」と驚かれたりしました。

――前田さんが背景に力を入れる表現スタイルになったのは、何かきっかけがあったのでしょうか。
そもそもは絵を描き始めた時に、1枚の絵を背景までしっかり描くほうが早く上達するのではと考えたのがきっかけですが、私が描いている風景は自分が行ってみたい場所とか、憧れが表れていることが多いんです。都会の街並みを描くのも、田んぼばかりの地方で育ったので、ずっと東京の街に憧れていたからだったり、子どもが生まれたばかりの頃は家にいることが多かったので、どこか外に行きたいという気持ちが絵にも表れていましたね。絵の中の女の子に私物と同じアイテムを持たせたり、いつも着ているのに近い服装をさせることもあるのですが、子どもはそれに気づいているみたいで、「この女の子はお母ちゃんだね」と言われます(笑)。

――絵を描いている中で、特に意識している部分はありますか?
光の描写と澄んだ空気感を出すことにはこだわっていて、静かで清潔感のある、時間がすっと止まったような感覚になる作品を目指しています。オリジナルの絵には自分の憧れに加えて、ワンポイントで何らかの物語性を乗せることで、その1枚で完結せずに見た人の想像が広がるような作品にしたいと思っています。自分の中でひそかに物語が繋がっていたり、「このビルにはどんな会社が入っている」とか「このアパートの住人は」みたいな絵に描かれていない部分の設定まで考えたりしています。

幻冬舎文庫「真夜中の底で君を待つ」挿画(2021)
©前田ミック 著:汐見夏衛(幻冬舎 刊)

――元になる作品がある挿画の場合は、オリジナルとはまた違う描き方になるのでしょうか。
小説の物語に沿って世界観を作るので、クライアントがどんな雰囲気にしたいのかを汲みとって絵にしていきます。ゲラを読んでから打ち合わせでどんな絵にするか考えるのですが、相手が欲しがっているものを最優先にして、あまり自分の希望を出しすぎないようにしています。その代わり、キャラクターのイメージを芸能人に例えると誰に近いとか、作中に出てくる場所のモデルになったお店など、かなり詳細にヒアリングをしてから制作に入ります。

――1枚のイラストを仕上げるのに、どれくらいの時間をかけていますか?
1日のうち仕事に使えるのが4時間くらいなので、アイデア出しとラフで2~3日、OKが出たら仕上げに2~3日かけてだいたい1週間弱で1枚あげるくらいのペースで仕事をしています。基本は子どもが学校にいっている昼間の時間に描いていますが、それでも時間が足りない時は夜にこっそりベッドを抜け出してリビングで描いてます(笑)。

ワ ン ポ イ ン ト テ ク ニ ッ ク

前田ミックさんが大切にしているという、光の描写と澄んだ空気感の表現。
キャラクターと背景で濃度を使い分けるグラデーションマップや、描く内容によって色を変えて乗せているオーバーレイなど、仕上げ段階の作業で絵の雰囲気が大きく変化しているのがわかる。
レイヤーモード[スクリーン]で光を当てるように明るい部分の色を乗せていく塗り方も注目。

※動画では15:15あたりから前田さんの仕上げ工程を見ることができます。

前田ミックさんのクリエイターズ・ストーリー

新潮文庫nex 『ニューノーマル・サマー』挿画(2021)
©前田ミック 著:椎名寅生(新潮社 刊)

――前田さんが絵を仕事にしたいと思うようになったのはいつ頃ですか。
小学生の頃から将来はマンガ家になりたいと夢見るような、よく絵を描く子どもでしたが、高校で入ったダンス部がコンテンポラリーダンスで全国大会に出るような部で、毎日の練習もハードだったので、しばらく好きな絵を描くことからも離れていました。大学でもダンス部に所属して、たまに学校や部の行事で必要に迫られて絵を描くくらいの感じで。ニコニコ動画が流行っていて、自分でもお絵描き用アカウントを作って配信してみたりもしましたが、本格的にイラストレーターを目指すぞという感じではなかったですね。

――本格的にイラストレーターの仕事を意識するようになったのは?
大学でサブカルチャーや広告について学んでいて、卒業後は広告制作プロダクションでディレクター職に就いたのですが、かなりハードな職場で、子どもが出来た時にそのまま仕事を続けるのは難しいと思って退職したんです。家にいる時間が増えたので何かしてみようと思いついたのが絵の勉強だったのですが、子どもが生まれてからはワンオペ育児の中で絵を描く時間が癒しになってくれました。その頃に描いたイラストをTwitterやPixivで公開している内に、だんだんお仕事の依頼が来るようになって。子どもが幼稚園に入り、改めて家計や将来設計について考えてみたのを機に、本格的にイラストレーターとして頑張ってみようと思いました。

――初めて仕事の依頼があった時はどのような気持ちでしたか。
「美しい情景イラストレーション」(パイ・インターナショナル)というオムニバス画集への参加で、自分の絵の魅力を見つけてもらえた気がして、描き続けることに自信が持てました。まだ方向性も定まらず、とにかく背景を頑張ってみようという時期だったので、今こうして情景をメインに描いているのは、この本のおかげかもしれません。

――その翌年には『それでも僕らは夢を描く』(加賀美真也/スターツ出版)で初めての挿画のお仕事をされています。
絵の仕事を始めてからずっと書籍の挿画をやりたいと思っていたので、すごく嬉しかったですね。最初は自分の技術力にも不安があって、本当に私が描いてもいいのかなという気持ちを抱えながらでしたが、仕事の数をこなしていく内に少しずつ自信がついてきて、ようやくイラストレーターと名乗ってもいいところまで来たのかなと思えるようになりました。

――現在では手がけた挿画の数もかなり増えただけではなく、お仕事の幅も広がっていますね。
かけられる作業時間が限られるのでなかなか数はこなせませんが、ありがたいことに去年から今年にかけては月に1、2作品くらいのペースで挿画を担当させていただきました。書籍の他にも、ベネッセさんの広告イラストから、長編アニメ『CHERRY AND VIRGIN』の背景美術まで、本当に色々なお仕事を経験させてもらっています。

「魔法のiらんど大賞2021」
小説大賞&コミック原作大賞メインビジュアル(2021)
©KADOKAWA CORPORATION 2021

――この11月には新宿で個展「Andante」も行われました。
2020年の3月に予定していた個展が緊急事態宣言で2日だけの会期になってしまったので、ちゃんと開催することができてよかったです。見に来てくれた人と色々なお話もできて楽しかったので、またやりたいですね。個展のために初めて同人誌を作ってみましたが、これまでコミケやコミティアのような即売会にも参加したことがなかったので、これからはそういうイベントに出る機会があってもいいのかなと思いました。

――これからやってみたい仕事や挑戦したいことはありますか?
嬉しいことにやりたいことを一通りやらせてもらっているので、まずは今ある仕事を精一杯頑張っていきたいと思っています。もしちょっと違うことに挑戦するとしたら、背景ではなくキャラクターがメインになる、キャラクターデザインみたいな仕事ができれば面白いですね。自分の回りで子育てをしながらイラストレーターをしている人があまりいないので、数少ないママさんイラストレーター仲間と「もっとみんなが働きやすくなればいいよね」という話をしていて。今の世の中ではまだ大変なことも多いですが、これからも長く絵を描いていけるような活動のやり方を模索していきたいと思っています。

――最後に、前田ミックさんにとってペンタブレットとはどのような存在ですか?
初めてFAVOを手にしたのが小学生の頃なので、絵を描き始めてからずっとそばにいるパートナーみたいな存在です。デジタルの便利な機能を使わずに、今と同じような仕事をすることはできないと思うので、これからも液晶ペンタブレットと一緒に色々な世界を描いていきたいですね。

取材日:2021年12月3日
インタビュー・構成:平岩真輔(Digitalpaint.jp)



画像をクリックすると今回制作した作品をご覧いただけます。

前田ミック
イラストレーター/京都芸術大学通信教育学部非常勤講師。大学卒業後、広告制作プロダクションのディレクター職を経て、現在は小学生の娘をもつママとして子育て中心の生活を送りながら書籍の装画や広告イラストの仕事を手がけている。光や空気の存在を感じる情景をモチーフにした作品を得意とすることで知られ、画集「ILLUSTRARION」掲載や「絵師100人展」にも選出される。『真夜中の底で君を待つ』(幻冬舎文庫)、『ニューノーマル・サマー』(新潮文庫nex)、『僕といた夏を、君が忘れないように。』(メディアワークス文庫)をはじめとする数多くの書籍の挿画で人気を博す、文芸ジャンルを中心に活躍する気鋭のイラストレーターとして注目されている。

twitter:@m_mic_0707
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