<東映アニメーション株式会社>
「ワンピース」「ドラゴンボールシリーズ」「プリキュアシリーズ」といった数多くの人気アニメーション作品を手掛ける東映アニメーション株式会社。有名タイトルを作り出すだけでなく、年間約250本もの作品製作を可能にするために、インフラからシステムまで自社開発を行う日本を代表するプロダクションです。
今回は、見た目がおしり、推理はエクセレントな名探偵 「おしりたんてい」のキャラクターデザインを担当する真庭秀明さんにお話をお伺いしました。
使用している製品
- Wacom Cintiq Pro 24
インタビュー
Q1. 製品の利用方法や使用感はいかがですか?
板型のペンタブレットだと、文字が書きにくかったので、大きめの液晶ペンタブレットが出てきたタイミングで導入しました。Cintiq 24HDを経て、現在はWacom Cintiq Pro 24にモニターをつなぎ、2画面で利用しています。モニターの方には資料やメールなどを置き、液晶ペンタブレットの方は描くために使っています。Cintiq 24HDから現在のWacom Cintiq Pro 24に移行した際、そんなに大きな差はなかったのですが、ペンの性能がより良くなったということもあり、やや敏感すぎるなと感じたこともありました。それでも今は慣れてしまっています。また、4Kの解像度だと絵は描きやすいですね。文字が小さくなるのが難点ですが…笑。
Q2. ペンタブレットを導入するメリットはなんでしょう?
デジタルの良いところは、拡大できることや描くスピードが上がったこともあるのですが、例えば紙の場合はタップの場所を考えて位置の修正をするとか、消しゴムのカスが出るなど、地味なストレスがなくなることですね。紙からデジタルに移行した時には気づかないんですが、デジタルから紙に戻した時にあらためて気づかされます。
また、3Dと作画のハイブリッド制作の際、紙だとずれてしまうのですが、デジタルだとぴったり合わせられるので、この辺はメリットですね。作画の線もセルアニメの線だけではなく、手描きが活きる線にしてみたりなど、いろいろ試せるのも良いですね。
制作フロー上、デジタルとアナログが混在することもありますが、デジタル制作に入ったらそこから先はデジタルでやっていた方がずれや誤差がなくなるかなと思っています。
Q3. 作品の見て欲しいポイントはどこでしょう?
おしりたんてい
“おしりたんてい”は、トロル作の児童書で、2019年8月現在、シリーズ累計700万部を超える大ヒットシリーズです。幼児から小学校低学年を中心に爆発的人気があり、見た目はおしりでも、推理はエクセレントな名探偵 “おしりたんてい”が、数々の難事件を「フーム、においますね。」というお決まりのセリフを言いながら、ププッと解決していく謎解き物語です。キャラクターのインパクトや、犯人を追い詰める必殺技が人気なので、アニメーションは原作に忠実に、できるだけ絵本がそのまま動いているように見せたいと思いやっています。中でもあのほっぺたの動きは想像しつつ動かしていますが、動かすと音響さんで音を入れてくれたりしてくれて、さらに子供たちが喜んでもらえるような表現になっています。
また、作中になぞときやクイズを盛り込んだ参加型のアニメーション作品でもあるので、子供たちにテレビを見ながら一緒にクイズをといて楽しんでもらいたいなというのは大切にしています。
キャラクターの多さも作品の魅力の一つですが、例えば、ワンコロけいさつの刑事たちは原作では控えめに登場するキャラクターだったのですが、アニメでは一人一人を個性的に表現し、それぞれが活躍するようにしてみたところ、とても魅力的なキャラクターになりました。このように、アニメならではの楽しみ方もあります。
これからも子供たちが楽しんで、喜んでいる様子を見ながら、アニメーションだからこそもっともっと楽しんでもらえる表現を作っていきたいと思っています。
おしりたんてい
NHK Eテレにて毎週土曜日午前9:00より放送中
©トロル・ポプラ社/おしりたんてい製作委員会
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