イラストテクニック第96回/狐リンゴ
第96回は、狐リンゴさんの登場です!
CLIP STUDIO PAINT PROを使ったイラスト作成過程を紹介します。
各項目のサムネイルをクリックすると、制作画面のスクリーンショットか、拡大画像を見ることができます。
1:ラフ
ラフを描きます。
テーマは「秋のお出かけ」。キャラクターに重点を置いたシンプルな構成にしました。
ラフができたら全体のイメージも固めるため、色も全体に置いてみます。
服や背景に涼しさを、そしてキャラクターに暖かさを感じられるように色を分けました。
パーツごとに、ラフ線画レイヤー、影レイヤー、色レイヤーをまとめたレイヤーセットを作ります。線画と影はレイヤーモードを乗算にし、色レイヤーの上に重ねます。
上から、髪の毛>鞄>眼、鼻、口>顔>右手>胴体>左手、足>背景
という風に分けました。
色合いや構図を試しながら、完成イメージを固めていきます。
全体の色と構図が決まったら、描き込みに進みます。
2:描き込み
パーツごとの、ラフ、影、色のレイヤーセットをそれぞれ結合します。
影とベースがはっきり分かれたアニメ塗りの状態から、境界をなじませるようにグラデーションを付けていくイメージで、それぞれのパーツを描き込んでいきます。
塗りと同時進行で、線画も整えていきます。
3:描き込み2
- 顔と髪を描き込んでいきます。ハイライトや影を徐々に細かくしていきます。
- 髪の毛に、周囲の背景色や服の色を写り込ませるイメージで青色等を入れます。
表情や輪郭の形を整えます。顔に立体感が出るように影を入れていきます。
配色の単調さが気になったので、ヘアゴムとネクタイを描き足して、ポイントとなる色を入れました。
塗りは[下地混色]の[色混ぜ]効果のあるブラシを使って描きます。
4:描き込み3
鞄のデザインを整理します。鞄はキャラクターに合わせる形で、描く順番が最後になりました。
全体の色の構成を見る時、寒色の背景と服に対して、絵の上部では暖色である顔と髪が第一のポイントになります。
そして絵の下部では同じく暖色の鞄がポイントとなります。
また、鞄はキャラクターとは違う動きをしているので注目されやすいです。
5:仕上げ
背景が少し寂しかったので、格子や花などのアクセントを入れました。
また、背景以外の気になった部分も加筆や修正をします。
オーバーレイレイヤーを使って、顔周辺を明るくするなど、全体の光や影を確認しながら調整していきます。
色調整が終わったら、完成です。