背景
はじめにSAIで背景を描いていきます。
今回は氷と水をテーマに描いていきたいので、オーバーレイ、スクリーン等のレイヤーを使って水彩筆で下地を作ります。
水面には完成している状態をイメージして波を描いておきます。
人物の彩色
人物は、背景の存在感を出したかったので、背景に対して小さめに配置しました。
水彩筆、筆ツールで人物に陰影をつけていきます。肌や衣装は濃い影と薄い影を意識して使い分けて塗っていきます。
青系のイラストにするので、影は全体的に青でまとめています。
長い髪を塗る時は、1本1本のディティールを細かくするより、束として形を描いたほうが見栄えするので、毛束のつやを意識して塗っていきます。
人物の細かい陰影が塗れたら、背景色に合わせて、人物全体に光と影のコントラストを付けます。
ここではすべてエアブラシツールを使用しています。
影は乗算レイヤー、明るくしたい箇所やコントラストを強くしたい箇所はオーバーレイレイヤー等を重ね、明るい部分と影の部分を強調します。
顔部分を明るく目立つようにしたかったので、オーバーレイレイヤーで顔周辺に黄色系の色をかけ、影部分には紫よりの青色で影を落としています。
人物の周辺を描く
背景を描いていきます。
人物の後ろに発光レイヤーで少しだけ粉雪を散らします。
画面が水面だけでは寂しく感じたため、ぼんやりした蝋燭を加筆しました。
水面は、凍りかけている水をイメージして、ハイライトレイヤーで波を描写していきます。
発光レイヤーを作成し、蝋燭の光を水彩筆で入れていきます。
青だけだと寂しく感じたので、メリハリをつけるため思いきった赤でいれました。
画面の奥に、水面に反射した灯りも描写します。
雪の効果を入れる
CLIP STUDIO PAINT EXに移行しました。
CLIP STUDIO PAINT EXにデフォルトで入っている、雪、桜などのブラシツールを使って雪を降らせます。
発光レイヤー、スクリーンレイヤー等を使って近・中・遠をイメージして、ぼかしをかけていきます。
Gペンで人物の上にかかる粉雪を加筆しました。
先ほどと同様、デフォルトの雪の結晶ブラシを使い、手前に大きめの雪の結晶をスクリーンレイヤーで入れます。
かなり手前にあるイメージなので、輪郭が曖昧になるくらいぼかします。
全体を調整する
大体の描きこみは終わったので、赤と青紫がうまく調和し、強くなりすぎる色がないように、
オーバーレイ、ソフトライトなどで全体の雰囲気を整えます。
トーンカーブで青紫と白のコントラストを崩さないよう気を付けながら整えます。
完成!
レイヤーをすべてフォルダにまとめて複製したものに、オーバーレイをかけて不透明度を調整し、全体に鮮やかな印象を加えます。
これでイラスト完成です。