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イラストレーター
najuco

独特の色彩感覚に包まれたお洒落な女の子が魅力的なイラストで人気のイラストレーターnajucoさんによる「Wacom Cintiq Pro 24」を使ったライブペインティングを公開!(2020年7月7日撮影)

Drawing with Wacom 108/ najuco インタビュー

najucoさんのペンタブレット・ヒストリー

プライベートワーク(2020)
©najuco

――najucoさんがデジタルで絵を描き始めたのはいつ頃ですか?
元々、絵を描くことは好きで、中学1年生くらいの頃からインターネットに触れ始めて、SNSやPixivでイラストを見るようになったんです。アナログで描いたのとは違う塗り方の綺麗なイラストがいっぱいで、どうやって描いているんだろうと不思議に思っていたところ、当時好きだった『ちゃお』でマンガの描き方を紹介していて、『きらりん☆レボリューション』の中原杏先生がデジタルでカラーを塗っているのを見て、ペンタブレットの存在を知ったんです。それでお年玉でBamboo Comicスターターパック(CTH-470/W3)を買って、バンドルされていたPixiaで描いた絵をPixivやTwitterに投稿し始めました。

――液晶ペンタブレットを使う様になったのは?
しばらくBambooで描いていたんですけれど、メイキング動画とかをよく見ていて液晶ペンタブレットにすごく憧れがあったので、高校に上がる時にお祝いとしてCintiq 13HDを買ってもらいました。当時としても高価で、そうそう買ってもらえるものではなかったので、死ぬほどお願いしました(笑)。Cintiq 13HDを使うようになってからは、液晶ペンタブレットで描いているということで、モチベーションが高まりましたね。絵を描く量もペースもぐんと上がりました。

――現在の作画環境はどのようなものですか。
あまりPCに詳しくないので、Cintiq 13HDを買ったのと同じくらいの時期に、父に相談して買ってもらったiiyamaのデスクトップPC(CPU:intel Core i5-6400/RAM:8GB)を使い続けているんです。メインディスプレイはLGエレクトロニクスの19インチで、絵を描いている時は主にこちらの画面を見ながら作業しています。Cintiq 13HDには市販のペーパーライクフィルムを装着して、ペン先は標準芯のまま使っています。作画ツールはメインがSAIで、CLIP STUDIO PAINTとPhotoshopを併用していますが、原稿サイズが大きくなる時はCLIP STUDIO PAINTやSAI2を使うこともあります。

――今回、初めて最新のWacom Cintiq Pro 24を使って絵を描かれてみた感想はいかがですか。
いつも使っているCintiq 13HDよりずっと大きい画面で見やすかったです。発色も綺麗で驚きました。4Kの高解像度も、細かいところまで精細に表示されるので描きやすかったです。Wacom Pro Pen 2もスラスラとぶれずに線を描ける感じがしました。液晶画面の摩擦もちょうどよくて、手が引っかかるような感じがありませんね。私は小柄なので、Wacom Cintiq Pro 24のサイズは大きすぎて描きながらキーボードに手が届かないとか、取り回しが大変かもしれないと心配していたのですが、今回、左手デバイスとして使わせていただいたExpress Key Remoteが凄く便利で快適に作業することができました。

n a j u c o さ ん の 作 業 環 境

iiyamaのデスクトップPC(CPU:intel Core i5-6400/RAM:8GB)にLGエレクトロニクスの19.5インチワイドLEDディスプレイ(HD+)とCintiq 13HDを接続して使用。Cintiqには市販のペーパーライクフィルムを貼っている。
作画に使うツールはメインがSAIで、塗り分けにCLIP STUDIO PAINT、仕上げにAdobe Photoshopを併用。
右手のiPadはメモしたアイデアや資料を見たりするのに使っている。

najucoさんのクリエイティブ・スタイル

「WAIT」プライベートワーク(2019)
©najuco

――najucoさんが普段イラストを描く時のワークフローを教えてください。
イラストのアイデアはあまり考えこまないで、入浴中や寝る直前にパッと出てきたアイデアをすぐノートにメモしたり、描ける時はPCやiPadに描き残すようにしています。アイデアを形にする時は、SAIでラフから線画まで仕上げてCLIP STUDIO PAINTでパーツの色ごとに塗り分けレイヤーを作成し、それをベースにまたSAIで色を塗り重ねていきます。最後にAdobe Photoshopで色調補正やグラデーションマップ等を使って全体のトーンを整えて完成です。主線を描くのはSAIの筆プラシで、塗りはフラットな鉛筆ブラシとエアブラシを使います。水彩のタッチを活かした感じの塗りにしたい時はCLIP STUDIO PAINTで彩色まで進めることもあります。

――ぱっと見てnajucoさんの絵だとわかる魅力的な作風ですが、このスタイルはどのようにして生まれたのでしょうか。
高校生の頃にSAIの水彩境界を使って色の境目に線を入れる加工が流行っていたんです。2年ほど前に知人のデザイナーさんに誘われて初めて同人誌を作ったのですが、どんなテイストの絵で本を作るか相談している中で、水彩境界を使って描いた絵が気に入ってもらえて。試しに当時の絵柄で水彩境界を使って描いてみたら思いのほか楽しくて、何枚か描いている内にそのまま自分のスタイルになっていきました。

――自分の絵の中で特にこだわっている部分はありますか。
線画の作業がすごく好きで、クリンナップした段階で可愛く描けているとモチベーションがだいぶ変わります。私の線はちゃんと閉じてないところも多いのでラフに見えるかもしれませんが、勢いのある線が好きなのであまり丁寧に線を描き過ぎないように意識しているんです。線の柔らかさとか強弱のニュアンスを大事にしています。

――独特の色使いも見ていて楽しいですが、色の選び方で意識していることはありますか。
基本は自分で気持ちいいと感じる色を並べています。可愛い色をしたアメリカのお菓子とかが好きで、そういうところからも着想を得たりするのですが、派手な色は使いすぎても眼が痛くなるので、イラスト全体のトーンを統一して、そこにアクセントを加えるような形は意識していますね。色味は派手ですが、全体としては仕上げで少しアンダー気味にして落ち着いた印象にしています。

「COIN LUNDRY」プライベートワーク(2019)
©najuco

――構図やキャラクターの見せ方で工夫しているポイントは?
キャラクターを見せる絵か、全体の雰囲気を楽しんでもらう絵か、どちらか一方に偏らせるように考えています。ファンアートとか、キャラクターの魅力を全面に出したい時はあざといくらいにポーズや表情を強調して、背景も含めた雰囲気のある絵を描く時はファッション雑誌の海外モデルみたいなポージングで。どちらもキャラクターをモデルにカメラで撮影しているようなイメージで描いています。

――どちらの感じでも、キャラクターの眼がすごく印象的です。
眼はパーツの中でも一番密度が濃いですが、なかでも瞳のハイライトの入れ方にはこだわっています。ハイライトは普通だと白を置いたり、スクリーンで発光させたりすることが多いと思いますが、私の場合はグレー系の水色とかグレー系のピンクといった、瞳や周囲の色に合わせて少し濁らせた暗めのトーンで入れるんです。瞳に映る光はキャラクターの周りにあるものの影響をうけるはずなので、そこにもイラスト全体のトーンを反映することで絵の世界観を表現しています。最近は目線をそらしているほうが可愛いなというのがマイブームですね。

――背景もかなり描き込まれていて情報量が多いですが、写真トレスのような技法を使ったりしているのでしょうか。
渋谷の街をテーマにした同人誌のイラストでは自分で撮影してきた写真を見ながら描いたりしていますが、基本は日頃から雑誌やネットで見かけてかわいいと思った小物や家具などをイメージしながら自分の中で組み立てて描いています。トータルでは背景にかなり時間をかけていますが、あまりパースとかは気にしていません。写真を撮った時のレンズのゆがみみたいな生っぽい感じが欲しいので、あえて円や直線を描くときにもほとんどフリーハンドで描いています。よほど長い直線や大きな円はツールを使いますが、それも歪みツールで補正したり、後から線を足したり途切れさせたりして、かっちりとした線にならない様にしています。

ワ ン ポ イ ン ト テ ク ニ ッ ク

najucoさんのイラストの特徴は独特のカラーと色の境界線。
パーツの色のベースになる塗り分けでクリッピングしたレイヤーに画材効果「水彩境界」を設定すると塗った影の周りに境界線ができる。

※動画では11:34あたりからnajucoさんが影の色を塗って水彩境界を適応する工程を見ることができます。

najucoさんのクリエイターズ・ヒストリー

「ダイナー・ダイナソー」プライベートワーク(2019)
©najuco

――najucoさんが絵を仕事にしたいと思われたのはいつ頃ですか。
母が美大出身でグラフィックデザインをやっていたとか、祖父が昔、地元の新聞でマンガを連載していたような人だったので、幼いころから一緒にお絵描きをしていた延長で自然と絵を描くことが好きになっていました。マンガ家やアニメーターになりたいという夢は持っていたのですが、高校生の頃はまずは専門職になるための学校に行って、そこから企業に入った後にフリーになるのが安心だろうと考えていて。ただ、親に学費を出してもらってプロになれるかわからない仕事を目指すのは気が引けたので、まずは自分で学費を貯めようと思っていったん普通の会社に就職したんです。

――そこからどのような経緯でイラストレーターとして活動されるようになったのですか?
最初はイラストレーターというのはどうやって仕事をもらうのかもわからないので、ピント来ていなかったんです。就職した会社で東京に配属されて上京したんですけれど、ちょうどその頃に初めて企業からお仕事の依頼をいただいて。こういう大きな会社も私の絵を見てくれているんだな、と思って。そういうことがだんだん増えてきて、意外とフリーでイラストレーターになれるんじゃないかと思い始めたのを機に、会社を辞めてそのまま東京に移り住みました。

――同人活動を始めたのも同じ時期なんですね。
地元にいた頃は周りにオタク友達みたいなのもいなくて、ただ絵を描くのが好きでファンアートやオリジナルのイラストを描いてネットに上げているだけだったので、COMITIAに出そうよとさそわれるまで同人文化というものに触れたことがなかったんです。人がものすごく多いのにも驚きましたし、オフ会とかも経験がなかったので初めてインターネットで繋がった人と挨拶したりして、こういう文化なんだって思いましたね。その次に参加した夏コミで隣のスペースになったサークルの方は、その後のイベントに出た時もわざわざ挨拶しにきてくれたりして、こういう感じで人の輪が繋がっていくんだなと感動しました。

――それまで趣味で描かれていた絵とお仕事の絵で違いはありましたか。
お仕事の絵はニーズに応えないといけないので、時には自分があまり得意でないモチーフも描かないといけなかったりするので難しいですね。発注いただいた中でどこまで自分の色を出していいのかも悩みどころです。最近はありがたいことに私の絵のスタイルを求めて依頼していただくことも増えてきました。それでもこの人は何を必要としているのかはすごく考えてしまうので、自由に描く時とは違いますね。

「リアルクローズイラストレーション」
(PIE INTERNATIONAL)
表紙イラスト(2020)
©najuco

――これまでのお仕事の中で特に印象に残っているものはありますか。
今年の1月に発売された「リアルクローズ イラストレーション」(PIE INTERNATIONAL)という本の表紙を書かせていただいたのが、私的に大きい仕事だったかなと思います。書籍の表紙というのは、イラストレーターになって叶えたいいくつもある夢のうちのひとつで、これまであまり店頭に並ぶようなお仕事がなくて、好きな人は見に来てくれるという感じの場所で描くことが多かったので、本屋さんにいけば私の絵を見られるというのが楽しかったし、家族にもちゃんと報告することができました。メールを頂いた時はすごく嬉しかったですが、本に載っているイラストレーターはみなさんファッションに力を入れた絵を描かれている方ばかりで、私はどちらかというとキャラクターが描きたいだけでやってきたので、自分でいいのかなといまでも不安ですね。

――いくつもある夢というのは、どんなものでしょう?
絵を描き始めた頃から見ていた画集「ILLUSTRATION」(翔泳社)に載ることはひとつの目標だったので、「ILLUSTRARION2020」に掲載された時はすごく嬉しかったです。Drawing with WacomもYouTubeでずっと見ていたので、今回お話をいただいたのはすごくありがたいですね。あとは、私が本格的にイラストを描き始めた切っ掛けになったボーカロイドの初音ミクちゃんのお仕事をしたいとか、渋谷の街にたくさん貼り出される広告とかビルボード、街頭ビジョンに映るような絵を描きたいとか、いっぱいあります。

――最近では個展も開催されていましたね。
ギャラリーの方からメールで打診をいただいて、開催させていただきました。グループ展などには出展したことはあったのですが、個展は初めてだったので手探りのままでしたね。やれることはなんでもやりたいと思っているので、アーティスト的な活動と、イラストレーター的なお仕事をうまい具合に両立できたらいいなと思っています。なかなか難しいとは思いますが、イラストレーターとしてご依頼をいただいて描くのも、アーティストとして自分自身の作品を発表していくことも楽しいので。機会があればマンガも描いてみたいですね。あとは他のアーティストさんや、ジャンルを問わずに音楽やファッションともコラボしていけたら。

――最後にnajucoさんにとってペンタブレットとはどんな存在か教えてください。
ペンタブレットは私にとって欠かせない存在です。デジタルで絵を描くのはとても楽しくて、ペンタブレットが無い世界を想像できないですね。もしペンタブレットが無かったら、少なくとも今の私が描く作品はどれも生み出せなくなると思います。

取材日:2020年7月13日
インタビュー・構成:平岩真輔(Digitalpaint.jp)



画像をクリックすると今回制作した作品をご覧いただけます。

najuco
1999年生まれ。独特の色彩感覚と、お洒落で可愛い女の子のイラストが注目され、2018年よりフリーのイラストレーターとして活動を始める。インディーズ楽曲やPVへのアートワーク提供や、コンテンツ企業のPRイラストの他、書籍「リアルクローズ イラストレーション」(2020/パイ インターナショナル刊)の表紙イラストや、総本山仁和寺「御室ムスメ」金剛福倖補キャラクターデザインを手掛けるなど活躍の場を広げている。2020年初夏には初の個展「FREAKY」を開催、好評の内に幕を閉じた。

twitter:@Naju0517
Web「7105 najuco illustration works」
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