Product
製品から探す

  • Wacom MobileStudio Pro
  • Wacom Cintiq Pro
  • Wacom One
  • Wacom Intuos Pro
  • Wacom Cintiq
  • Intuos
  • Bamboo Smartpads
  • Bamboo Stylus

Category
タイトルタグから探す

  • 製品の選び方
  • 活用ガイド
  • Sculpting with Wacom
  • Drawing with Wacom
  • イラストテクニック
  • ~あの作品の制作環境が見たい~
  • ペンタブレット活用事例
  • Bamboo Blog
  • 写真に絵を描く!フォト・ドローイングのススメ
  • 教育現場での導入事例
  • デジタルペンのおしごと図鑑

Category
カテゴリから探す

  • イラスト
  • アニメーション
  • マンガ・コミック
  • ゲーム
  • ウェブデザイン
  • グラフィックデザイン
  • デザイン
  • ムービー
  • 3DCG
  • フォト
  • コラージュ
  • お絵かき
  • ビジネス
  • ナビゲーション

イラストレーター
れい亜

ライトノベル『世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する』『リベリオ・マキナ』やVTuber、ボーカロイドなどのイラストで人気のイラストレーターれい亜による「Wacom Cintiq Pro 27」を使ったライブペインティングを公開!(2023年1月23日撮影)

※ブラウザで動画が再生されない場合はYoutubeのワコムチャンネルでご覧ください。

Drawing with Wacom 138 / れい亜 インタビュー

れい亜さんのペンタブレット・ヒストリー

「どくしょ!」プライベートワーク(2020)
©れい亜

――れい亜さんがデジタルで絵を描き始めたのはいつ頃ですか?
小学生の頃、親がたまに持ち帰るノートPCに入っていたペイントとマウスで絵を描いてみたのが初めてです。マンガやアニメの絵の具では塗れなさそうな絵を見て、こういうのはPCで描いているんだろうと思っていたのですが、中2の頃に友達が「プロはペンタブレットを使って描いているんだよ」と教えてくれて、すぐ親に頼み込んで買ってもらいました。電気屋さんでキャラクターがたくさん描かれたBamboo Comicのパッケージを見て、これがきっといちばん私の描きたい女の子の絵が描けるツールに違いないと思って手にしたのが初めてのペンタブレットです。

――ペンタブレットを手にしてからはどのように使われていましたか。
中2でペンタブレットを手にしてからはずっとデジタルで絵を描いていて、当時流行っていたお絵描き掲示板に入り浸って毎日何枚も投稿したり、Bamboo Comicにバンドルされていたpixiaを使ってイラストを描いたりするようになりました。5年ほど使ってIntuos5に買い替えたのですが、2014年に初めてライトノベルのイラストのお仕事をいただいたのを機にCintiq 22HDを導入して、そこからは液晶ペンタブレットをメインに使っています。

――液晶ペンタブレットを使うようになって、変化はありましたか?
元々、親が使わなくなった古いノートPCに板のペンタブレットを繋いで使っていたので、あまり繊細な色使いとかもできないまま描いていたんです。今思えばよくそんな環境で仕事の依頼を受けていたなと思うのですが、液晶ペンタブレットを使うようになって全体的に色使いが柔らかくなり繊細な線も描けるようになったので、絵が一気に垢抜けました。Cintiq 22HDは私にとっての救世主でしたね。メインで使うことは無いですがCintiq Companionも持っていて、移動先で仕事をしたい時などに今も重宝しています。

――現在の作業環境はどのようなものでしょうか。
G-TuneブランドのゲーミングPC(CPU:Intel Core i7-8700 3.2Ghz/RAM:16GB)にWacom Cintiq Pro 24とEIZO Flex Scan EV 2785を繋いで使っています。作画ツールは主にSAIを使っていて、仕上げや加工で必用な時はCLIP STUDIO PAINTやAdobe Photoshopを併用することもあります。

――今回、Wacom Cintiq Pro 27を使って描いてみた感想はいかがですか。
初めて使う機材は慣れるまで違和感があったりしますけれど、Wacom Cintiq Pro 27はむしろ描きやすくて、スルスル線が引けてとても楽しかったです。重心や太さをカスタマイズできるWacom Pro Pen 3も使い心地がよくて、いろんな組み合わせを試してみたいと思いました。繊細な作業をするクリエイターさんはぜひ一度触ってみて欲しいです。画面も資料を液晶ペンタブレットの上に表示して描くことができる広さがあるので、仕事が捗りそうですよね。私は実際に触ってみて欲しくなってしまいました(笑)。

れ い 亜 さ ん の 作 業 環 境

れい亜さんの作業環境。友人に選んでもらったというG-TuneブランドのゲーミングPC(CPU:Intel Core i7-8700 3.2Ghz/RAM:16GB)に、Wacom Cintiq Pro 24と27インチディスプレイ(EIZO Flex Scan EV2785)を繋いでいる。
メインツールはSAIで、仕上げ工程でCLIP STUDIO PAINT、Adobe Photoshopを活用することが多い。

れい亜さんのクリエイティブ・スタイル

「ロイヤルあみこ」あみこ誕生日イラスト 2022ver.(2022)
©amico

――れい亜さんがイラストを描く時のワークフローを教えてください。
絵のテーマや雰囲気、使いたい色をざっくりと決めてからSAIでラフを描きます。何枚かラフを描いた中から選びたいので、平均5枚は描いて、並べて見比べた中から完成させたいと思う絵を選びます。仕事の場合はクライアントに選んでもらうこともあります。ざっくりと色を置いて配色が決まったら清書して線画をクリンナップしてから、自動選択ツールで塗り分けを作って、色調補正で色味を整えてからブラシで色を塗っていきます。ひと通り塗り終わった後も、さらに絵がグッとくる仕上がりになるまで試行錯誤して、納得できたらAdobe Photoshopで色や質感を調整したり、CLIP STUDIO PAINTでエフェクトを描き足して、完成です。

――線画や塗りのブラシはどのような物を使っているのでしょうか。
線画には筆ブラシをカスタマイズした、かすれとかザラっとしたタッチが入ったものを使っています。よく見るとテクスチャ感があるけれど、離れたらなめらかな線に見えるので、わりと万能に使えるブラシです。塗りはエッジの立った部分や最初の塗り分けは鉛筆ブラシを使っていて、ざっくりと色を乗せる部分と、細かく塗り込んでいく部分でそれぞれ「塗り筆」「ヌリコミ筆」という2種類の筆ブラシを作って使い分けています。布の影などは「塗り筆」でざっくり塗ったところを、「ヌリコミ筆」と透明色で削って細かく描きこみ質感を出したりしていますね。

――ドローイングの絵を見るとかなり細かくレイヤーが分かれていて、塗りの後から効果やエフェクトを乗せることに時間を使っている印象です。
塗り分けして影を置いてハイライトを入れて……みたいなベースの手順はあるんですけれど、それでひと通りできたところで「よし、いい絵になったぞ」と思えたことはまずないので、そこから色やコントラストをいじったり、細部の陰影の形を整えて、影位置を調節したり、光を乗せたり納得いくまでとにかく加筆します。

「Slowly time」atmos×絵師100人展 scene2(2022)
©れい亜

――よく使う効果やお気に入りのテクニックはありますか?
SAIのオーバーレイとかスクリーン、発光とかはよく使いますね。最近好きなのは、CLIP STUDIO PAINTの飛沫系のブラシとか、Adobe Photoshopでの色収差とか被写界深度の表現、ノイズ加工みたいな仕上げ処理ですね。この辺りは尊敬するクリエイター様のメイキングを参考にさせてもらっています。

――ドローイングでは線画の途中で目だけ先に色を塗られていました。
やっぱり魅力的な表情をしている女の子のキャラクターが好きなので、最初に女の子の顔が可愛く描けると、残りの作業も大変だけどこの子のために頑張るぞと思えますし、可愛い顔が画面内にあるとテンションもモチベーションも上がるので顔は最初に描くようにしています。

――れい亜さんの描くキャラクターは手首や関節の描き方が少し骨ばっている印象ですが、この部分は意識して描かれているのでしょうか。
そうですね、ちょっと華奢さを感じる体型が好きなんですよ。昔描いていた絵はもっとふっくらしていましたが、一時期、女性向けジャンルにハマっていたことがあって。その時に男の子がなかなか上手く描けなくて、骨格の勉強と練習をしている内に骨や筋肉を意識するような描き方に自然となったんです。その影響が女の子キャラを描く時にもでているかもしれません。

――普段オリジナルのイラストで描くモチーフはどのように決めていますか?
日常生活の中で見かけた、気に入ったモチーフや絵で使いたい配色から膨らませていくことが多いです。魅力的な女の子が美しい世界の中に居て欲しいという願望があるので、選んだモチーフが傘であれば、傘と女の子が魅力的に見える構図を模索しますし、水色と黄色の絵を描きたいと思ったら、水色&黄色と相性のいいモチーフや女の子を考えるといった感じで進めます。自分が心躍る配色やモチーフが使えるシチュエーションを考えるのは一番楽しい作業ですね。

「強キャラ系女子」プライベートワーク(2019)
©れい亜

――ドローイングのイラストはどのようなアプローチで描かれたんですか?
ふだん絵を描く時は音楽を聴いているので、BGMに絵が引っ張られることが多いんです。こういう雰囲気の絵が描きたいと考えていると、なんとなくそれに合った曲が浮かんできて、iTunesのプレイリストからその曲を選んで描き始めるみたいな感じなので、わりと同じ曲ばかり聴いていたりするんですけれど。今回ドローイングで描いた絵だと、最初はターコイズブルーをテーマカラーにして可愛い感じの女の子を描こうと思っていたのですが、いざ絵を描き始めたらDrawing with Wacomの動画のあの曲が頭に流れ始めたので、曲の影響で紫系のかっこいい感じになっていました(笑)。

――音楽から受けるイメージの影響が大きいんですね。
大きいですね。描きたい絵と曲の内容が完全に一致することはそんなにないので、そういう時は曲の方のイメージに寄っていきます。自分で想像していたものと違う雰囲気になったりするんですけれど、想定してない作品が出来上がったりして面白いのでこれはこれでありだなと。シティポップや吹奏楽曲が好きなのですが、たまにすごく「色が見える」曲があって、その曲を聴きながら描くと最終的に似たような配色になったりするんです。和音の組み合わせの中に配色みたいなものがあると思っていて、自分の好きな曲から感じる色がターコイズブルーやコーラルピンク系なので、自然とそういう色合いの絵が多くなりがちです。私にとって音楽は絵を描くのに欠かせないものですね。

ワ ン ポ イ ン ト テ ク ニ ッ ク

エフェクトがキャラクターの動きにアクセントを加えている、れい亜さんのイラスト。
パーツの塗り分けにも使うエッジの立ったブラシでエフェクトの形を作り、エアブラシでふわりとした色を重ねている。
イラスト右下の光が強い部分はクリッピングで白を乗せるなど、通常レイヤーだけでも色のコントラストを上手く使うことで[スクリーン]や[発光]の様な効果を出せる。

※動画では13:04かられい亜さんがエフェクトの形を作っていく工程を見ることができます。

れい亜さんのクリエイターズ・ストーリー

月夜涙「世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する」
(角川スニーカー文庫)カバーイラスト(2019)
©月夜涙・れい亜/KADOKAWA

――れい亜さんが絵を仕事にしたいと思ったのはいつ頃ですか?
中学生でペンタブレットの存在を教えてくれた友人から、イラストレーターという職業があると聞いて、絵を描くのが好きだから将来はそういった仕事ができたらいいなと思ったのがきっかけです。それで高校は美術系の授業が多く受けられるコースがある学校を選んで、美大に進学してからは日本画を専攻していたので、美術の基礎は高校・大学時代にたくさん学ばせてもらいました。

――日本画専攻だったんですね。
高校で日本画の授業があって楽しかったのと、先生が向いているよといって下さったので、「よし日本画だ!」と思って専攻していたんですけれど、大学時代は同人活動に精を入れすぎて、あまり日本画の課題をちゃんとやらず助手さんや教授には大変ご迷惑おかけしました……。

――同人活動はいつ頃から始めていたんですか?
ペンタブレットをに手にしてから、とにかく絵を褒めてもらいたくてお絵描き掲示板や自分のWebサイトに絵をアップしまくっていて(笑)、その延長でpixivやTwitterを始めたり、イラストコンテストにもよく応募していました。地元の青森はあまり大規模なイベントが無くて、一度だけ小さな即売会に参加したことがあったくらいで。大学で上京したのを機にコミケみたいな大きな即売会にも参加するぞ!と思ってネットで知り合った方と「例大祭」にサークル参加したら楽しくて、そこから積極的に同人活動をするようになりました。個人的な作品発表は今後もできるだけ続けていきたいと思っています。

――初めて絵の仕事をされた時のことを教えてください。
学生の頃からネットで絵のリクエストとか同人誌の依頼をいただくことはあったのですが、初めてpixiv経由で合同誌に収録するイラストを有償でお願いされた時は、私の絵にお金を払ってくれるんですか?と驚きました。気持ち程度のささやかな額でしたがそれも苦学生にとっては大金ですから、時間をかけて念入りに描いたのを覚えています。商業ではpixivのランキングで上位に入ったのを見てくれた企業様からいただいたソーシャルゲームのイラストが初めてのお仕事で、決して高くはなかったものの当時の自分としては破格の原稿料で親には騙されているんじゃないかと心配されたのを覚えています(笑)。

――学生の頃からお仕事をされていたんですね。
それもあって、このまま頑張ればプロを目指せるんじゃないかとふんわり考えていたら、そのうちライトノベルのイラストを描かせてもらえるようになって。そうするとラノベの絵をみた他の出版社からも依頼がくるようになり……という感じで卒業後そのままフリーのイラストレーターとして活動して現在に至ります。

『ゼッタイわかる 中学公民』カバーイラスト(2023)
©KADOKAWA CORPORATION

――これまでのお仕事の中で特に印象に残っているものはありますか?
やはりアニメ化されたライトノベル『世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する』(著・月夜涙/KADOKAWA)のイラストのお仕事が一番ですね。小さい頃からアニメが好きだったので、自分のデザインしたキャラクターがアニメの中で動いて喋って物語の世界を駆けまわるという、かけがえのない体験をさせてもらいました。初めてライトノベルのお仕事をした際に、「いつか自分がイラストを担当した作品でアニメ化する」という夢を掲げたのですが、この作品がそれを叶えてくれたんです。オープニングで自分のペンネームが出た時は感極まってしまいましたね。それまで家族にもあまり仕事の話をしてなかったのですが、アニメ化されるくらい頑張っていたんだと驚かれました。

――この先やってみたいお仕事や、挑戦してみたいことはありますか。
次の夢としては、個人画集の出版と個展の開催ですが、イラストレーターとして自分のスタイルが固まるまでもう少し寄り道をしたいので、まだ先の話かなと思っています。これまでと違うことに挑戦して新しい風を取り入れたくて、最近はイラスト関係の動画の撮影や編集みたいなことに興味を持っていたりします。

――最近のお仕事について教えてください。
2月に発売された『ゼッタイわかる 中学公民』(KADOKAWA)という学習参考書の表紙イラストを担当させてもらいました。これまでのゲームやラノベと違って、学生が勉強に使う本にイラストを描くのは新鮮でしたね。楽しんで使ってもらえるように頑張って描きました。あとは、4月末からの「絵師100人展13」にも参加するので、ぜひ絵を見に来てください。

――最後に、れい亜さんにとってペンタブレットとはどのような存在ですか?
ワコムのペンタブレットは、私のお絵描き人生の始まりから現在までずっと支えてくれている、無くてはならない相棒のような存在です。今後もずっと付き合っていくつもりなので、どうぞよろしくね!

取材日:2023年2月28日
インタビュー・構成:平岩真輔(Digitalpaint.jp)



画像をクリックすると今回制作した作品をご覧いただけます。

れい亜
イラストレーター。学生時代からソーシャルゲームなど商業のイラストを手がけ、美大の日本画専攻を卒業後、フリーのイラストレーターとしてライトノベルのイラストを中心に活動。好んでターコイズブルー系の色を使い、可愛い女の子のキャラクターに定評がある。イラストを手掛けたライトノベル『世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する』は2021年にアニメ化された。「リベリオ・マキナ」「ねらわれた学園(新装版)」など書籍イラストを多数手がけている他、「初音ミク」イオンインバウンド大使就任メインビジュアル、「セ・リーグ6球団×にじさんじ」コラボイラストなど幅広く活躍している。

twitter:@aosorayuri24
個人サイト「ranicaronica」
pixiv

高い色精度と高解像度のディスプレイと、新しいペンテクノロジーWacom Pro Pen 3を搭載。クリエイターと作品の間で交わされる共鳴を存分に描きつくす、ワコムの最先端液晶ペンタブレットです。

製品詳細をみる

の検索結果 : 0件のページが見つかりました。
もっと見る