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画家・イラストレーター
アオガチョウ

卓越して緻密な筆致で、神話的な獣や生物たちを躍動的に描き出し、数々のトレーディングカードゲームにて美麗なイラストを提供してきた。2017年には、即興のデジタルアートバトルイベント"LIMITS WORLD GRAND PRIX"に出場し、初の世界チャンピオンに輝いた画家・イラストレーターのアオガチョウさんによる、液晶ペンタブレット「Cintiq 27QHD touch」を使ったライブペインティングを公開!

Drawing with Wacom 072 / アオガチョウ インタビュー

「喝采の鴉」
プライベートワーク
©Aogachou

――アオガチョウさんの幼少期について教えてください。
図鑑を眺めるのが好きで、ずっと模写していました。家にいろいろな図鑑があったんですよ。私が好きでひたすら読んでいたから親が追加して揃えてくれたのかもしれないのですが……。亀の雄雌の見分け方が載っているようなペットの図鑑から、機械や建築物の構造などが載っている図鑑まで読みました。特に興味があったのは動物か恐竜でしたね。お気に入りは偕成社の『巨大生物図鑑』です。

――巨大生物のどこに惹かれたのでしょうか。
巨大というか、ペガサスのような欲張りな生き物が好きなんですよ。角や翼、ヒレなどがたくさんあると、何でもできそうな気がするんです。それで、鳥に角を生やした絵などを描いていました。それこそ図鑑をもとにして、いろいろなパーツを組み合わせていったんです。そういう調べ物のなかで始祖鳥のことを知ったんですが、形といい羽の構造といい、本当にすごいと驚かされました。ペガサスは空想の生き物ですが、かつては本当にこんな生き物がいたんだ、と。

――絵に本腰を入れるようになったのはいつ頃からでしょうか?
中学以降ですね。それまではいい成績を取れたので勉強が楽しくて、中学受験もしたのですが、入学してみると生徒の学力がみんな高くて、自分の成績が相対的に下がるんですよね。それでも上を目指そうという気持ちにはなれなかったんですが、それなのに同級生は競争心旺盛で自分をライバル視してきたりすることもあって、その反動で、価値が数値化されにくい絵というものに没頭していったんだと思います。ポスターの公募などで選ばれなくても、自分が気に入った絵が描けたと思ったら満たされました。

「黒い寓話」
プライベートワーク
©Aogachou

――どういう題材に取り組まれましたか。
特に好きだったのはオオカミやヒョウなどの肉食獣や、ヤギなどの角のある生物で、何度か動物園に行きました。本物をスケッチするのが理想だったのですが、まだ動いているものを描けるほどの画力はなく、結局撮った写真を模写することで、いかにも現地で描きあげた気分になっていました。デフォルメした可愛い動物を描くときには、当時流行った「ポケモン」の絵を参考にしていました。

――ほかに影響を受けた作家・作品はありますか。
上記以外では、『マジック:ザ・ギャザリング』のカードイラストには大きな影響を受けました。モンスターのイラストがとてもリアルで美しく、なにより「モンスターをメインに描くことを仕事にしている人がいる」ということを知って感銘を受けました。目標にするために、好きなイラストのカードを集めたほどです。作家については、一口にはとても言えないのですが、水木しげるさんの『妖怪《世界編》入門』からは不思議な怪物たちへの憧れや緻密なペン画の美しさを教わりましたし、「シートン動物記」シリーズなどで挿絵を手がけていた木村しゅうじさんの作品からは、描写の繊細さやリアルさだけでなく、擬人化された表情やポーズなども学びました。

――高校卒業後の進路はどのようになりましたか。
絵を描くことと関係のない大学にいったん入学したのですが、やっぱり美大が気になってしまって、受け直しました。母は「絵は老後でもいいだろう」というスタンスだったんですが、ちょうど情勢不安などがあったりして、「やれるうちにやりたいことをやったほうがいい」という風に考えを変えてくれたのが後押しになり、武蔵野美術大学の日本画学科に進みました。在学中は学外から色々とお仕事をいただくことができて、それをこなすのがとても楽しかったですね。

「罠」
プライベートワーク
©Aogachou

――どのようなお仕事をされていたのでしょうか。
私がやっていたウェブサイト経由で、高校時代からイラストの仕事をいくつか請け負っていました。そこでお世話になっていた版元がカードゲームを展開するということで、その仕事をいただけました。とても楽しかったですね。縁があったのか仕事が仕事を呼んでくれて、現在に至るまでカードゲームの絵を描かせていただいています。大学卒業後にいったん就職した後、フリーのイラストレーターとして独立しましたが、独立の下地になってくれたと思います。カードゲームの仕事って、あるお題を絵で表現するというのが仕事の仕方として恵まれていると思いますし、描いた内容そのものが商品になることも嬉しい。それから描いた絵に影響されてキャラクターの能力や物語での位置づけを示すフレーバーテキストがつくこともあったりして、面白いんですよ。

――LIMITSという20分制限のデジタルアート制作によるバトル
トーナメントで、世界チャンピオンになられたとのことですが、
経緯や感想について教えていただけますか。

LIMITSはプロレスのような舞台演出がとても艶やかで、そこに魅了されぜひ出場してみたいと思いエントリーしました。対戦相手は中国人やアメリカ人など本当に国籍を問わない感じでしたが、絵を通じてコミュニケーションが取れるという事実を実感できました。勝敗以上に、20分という制限によって、自分の好みや本当にしたい表現が何かという発想が掘り下げられ、より自分らしい制作ができるようになったことがよかったですし、その表現が評価されて仕事をいただけるようにもなりまして、とても光栄に思っております。

――現在のデジタル制作環境や、その変遷について教えてください。
高校生のときに絵を描くためにPCをねだったのが最初ですね。その頃読んでいたイラスト投稿誌で、はじめは絵の具やコピックが多かったのに、だんだんCGが増えてきたのを見て興味を持ちました。最初はタッチパッドで描いていたんですが、かなりつらくて、後にFAVOを導入しまして、その一年後くらいにはintuos2に乗り換えました。その後、2012年に発表されたばかりのCintiq 24HD導入しまして、以降はずっとこちらを使用しています。ソフトは当初はPixiaでしたが、後にPainterに切り替え、大学卒業以降はずっとPhotoshopメインで制作しています。

「メデューサの息子」
プライベートワーク
©Aogachou

――今回使用したCintiq 27QHD touchの使い心地はいかが
でしたか?

画面が大きい方が私は描きやすいと思いました。余計なボタンがなくなってシンプルなのもいいですね。以前のものよりもはっきりとしたコントラストが出るようになっていたり、発熱がより抑えられているので作業中のストレスが減りました。画面とガラスの間の抵抗感が緩和されていたのもよかったです。Cintiq 24HDと違ってスタンドが分離しているので、移動がしやすいのかなとも感じます。

――今回の制作イラストはどういうコンセプトで描かれ
ましたか?

今回のテーマは生き物同士の共生関係です。私は線を引くのと色を置くのをプロセスとしては分けていなくて、それこそ色鉛筆で線を引いている感じです。これで納得がいくまで線を重ねて、それ以上変更がないなと思ったら仕上げとして本格的に色塗りに入るという手順になります。線を入れる段階の鉛筆風味が、動いている被写体を捉えた際のぶれを描いたような味わいになっていれば嬉しいですね。ただし、ピントがあっている部分についてはなるべくしっかり描くように心がけています。色味に関しては、今回は茶色ベースとしつつ、影の色をブルーにて、要所要所に緑や赤を入れてさびしくならないようにしました。


「搾取-三匹の仔豚より」
プライベートワーク
©Aogachou

――最後に、今後の展望をお願いします。
今はオリジナルの制作に力を入れていて、展覧会への出品や、個展も開催しているので、よかったらぜひご覧になっていただきたいです。また、ゆくゆくは大人が読んでくすっと笑えるような題材で、絵本などにも挑戦してみたいと思っています。頭の中にいろいろ題材があるんです。それから、オリジナル制作の一環として、LINEスタンプの制作など新たな分野にも挑戦しているので、よかったらこちらもチェックしてみてください。

取材日:2017年4月28日
インタビュー・構成:村上裕一(梵天)



画像をクリックすると今回制作した作品をご覧いただけます。

アオガチョウ
生物に関する豊富な知識と想像力を背景に、神話的・空想的な獣や生物たちの雄々しく躍動的な姿を、あるいは粗暴で残酷な有り様を、圧倒的に緻密な筆致で美麗に描き出すクリエイター。2017年には、即興のデジタルアートバトルイベント"LIMITS WORLD GRAND PRIX"に出場し、初の世界チャンピオンに輝いた。『モンスターコレクション』(富士見書房)、『ラストクロニクル』(ホビージャパン)、『カードファイト!!ヴァンガード』(ブシロード)、その他多数のTCGにてイラストを提供。近年は展覧会活動にも力を入れており、東京・大阪では積極的に個展も開催している。

http://aogachou.com/
twitter:@aogachou

Cintiq 27QHDは27型、フルフラットのガラス画面で最大表示色10億7374万色、Adobe RGBカバー率97%、REC.709対応。16:9ワイド表示、標準的なHDTVの4倍となる2565 x 1440の高解像度で、精細な表現や細かな編集を行うことができる液晶ペンタブレットです。着脱式ファンクションキー“ExpressKey® Remote”も同梱したモデルです。

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