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イラストレーター
LAM

ポップで大胆な色彩で描くクール&キュートな女の子のイラストが魅力のイラストレーターLAMさんによる液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 24」を使ったライブペインティングを公開!(2018年10月5日撮影)

Drawing with Wacom 089 / LAM インタビュー

LAMさんのペンタブレット・ヒストリー

「WINTER」LAM×ワコム 店頭コラボイラスト
©LAM

――LAMさんがデジタルで絵を描く様になったのはいつ頃からですか?
高校時代、友人の松林頂(マンガ家/『ゾンビバット』)がデジタルで絵を描き始めた影響で、自分も一大決心して、おこづかいで「FAVOコミックパック」を購入したんです。就職してからは、会社では支給されたIntuos4、家ではFAVOを使い続けていたのですが、液晶ペンタブレットへの憧れもあり、Cintiq 13HDが発売された時に貯金をはたいて購入しました。

――液晶ペンタブレットを使うようになって、いかがでしたか。
液晶ペンタブレットはとにかく使うのが楽しいんです。自分は機械に疎いので、デジタルで描いている時もアナログ感への渇望があったのですが、Cintiqは紙に描いているような感覚で疑似的にそれを叶えてくれました。

――現在の作画環境を教えてください。
資料を見ながら描きたいので、デュアルディスプレイとCintiq 13HDを使っています。PCは詳しくないので後輩に頼んで買ってきてもらったDELLのデスクトップPCをそのまま使い続けていますが、そろそろ5、6年たつので厳しくなってきました。作画ツールは、最初はSAIを使っていて、大学に入ってからはAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorを使って描いていました。学校のPCがMacだった関係でSAIを使うのにBoot Campを使う必要があったのですが、CLIP STUDIO PAINTならMac版が使えたので、そこからCLIP STUDIO PAINTを使うようになり、今に至ります。

L A M さ ん の 作 業 環 境

LAMさんがいつも仕事をしている作業環境。液晶ペンタブレットはCintiq 13HD。2枚の27インチFHDディスプレイ(BenQ GW2760)に資料を表示しながら描く。
PCは後輩に選んでもらったというDigginosのデスクトップPC(CPU:Core i5-4590 3.30GHz/RAM:16.0GB)をそのまま使い続けている。

――今回、Wacom Cintiq Pro 24を使われてみた感想はいかがですか。
これまで液晶ペンタブレットの画面に広さを求めていませんでしたが、Wacom Cintiq Pro 24で描いてみて、「こんな大きいサイズで絵を見ることができるのか」と驚きました。今までとは全然ちがうイラスト体験です。いつもサムネイルサイズで絵を見た時の印象を気にして描いているのですが、この画面のサイズ感なら全体を見渡しながら緻密な作業ができます。拡大して寄って作業する時も、描いている以外の部分がしっかり見えるというのは驚きました。

――ペンなどの描き心地はいかがでしょうか。
Wacom Pro Pen2の描き心地もいいですね。最近はフェルト芯を使って描いていますが、Wacom Cintiq Pro 24はちょうどいい摩擦感で標準芯でも紙に描いているような感じでした。広いキャンバスに大きなストロークで描くのも久しぶりで気持ちよかったです。

LAMさんのクリエイティブ・スタイル

「水中眼鏡少女」プライベートワーク(2015)
©LAM

――これまでの作品を観ても、ひと目でLAMさんの絵だとわかるインパクトがあります。
イラストを描き始めてから、自分の個性がどこにあるか悩みながら色々試行錯誤していた時期に、何気なくラクガキをしていて、置きたいところに置きたい色を置いてみたらすごく気持ちよかったんです。その時に、自分が色をきっちり塗らなければ、線は綺麗でなければ、黒髪は黒く塗らねば……みたいなルールに縛られていたことに気づいたことが、今のスタイルに繋がっています。

――転機になった作品はどのようなものでしたか。
「水中眼鏡少女」のイラストを描いた時に、少しですがネットで反響をいただけてTwitterのフォロワーも増えました。「こうでなければならない」というルールから脱却して、自分の好きなものやテイストを見せるようになったのが大きかったですね。自分の絵は、最終的に自分の好きなものの集合体でなければ、描いていても疲れてしまうので。「髪の毛が地味だから赤をいれちゃえ」とか「こんな色を入れたらどうなるんだろう」という好奇心に従順になってみるのがいいと思います。

――作画工程を見ていると、ラフから完成までがかなりシームレスに感じました。
最初のラフの段階で完成図が9割見えるので、そこから先はラフの印象を損なわないようにひたすら描いていきます。ブラシでザクザクと描いていくのは、以前の綺麗な線で描かなければいけないとこだわっていた自分へのアンチテーゼですね。ノイジーな描き方でも色使いやインパクトで絵の密度が出せると思ったら、ザクザク描くことに抵抗がなくなりました。

――絵を描く上で特に意識していることはありますか。
たくさんの素敵なイラストが世の中にあふれている中から、自分を見つけてもらうことが大切な時代だと感じでいます。SNS、特にTwitterのタイムラインだと、フリックひとつで絵が流れていってしまうので、サムネイルでどれだけアイキャッチできるかが重要なんです。ナビゲーターパレットで常に絵の全体像を表示しながら描いているのは、サムネイルサイズでの印象を確認するためで、「サムネイルでの印象」「大きく表示した時の絵としての印象」「拡大して細部まで見てたのしめるか」の3段階を意識しながら描いています。

「鯉」プライベートワーク(2018)
©LAM

――ポップな絵柄の印象とは逆に、レイヤーを統合しながらブラシで色を乗せたり削ったりして描き進めるのに驚きました。
数年前まで自分はデッサンがすごく苦手で、描き進めてから形がおかしいと気付くことがよくありました。その都度、線画レイヤー、塗りレイヤーとちまちま修正していたのが嫌になって、思い切ってレイヤーを結合してみたんです。修正するためには全部消すことになるので、覚悟を決めて描き進めるのですが、それが快感になると同時に、「この絵柄がいい」と言ってくれるクライアントが増えてきて、驚きました。案件によって使いわけていますが、今では半分くらいこの描き方です。

――モニター映えする大胆な色の使い方も特徴的ですね。
Webで見た時のインパクトを大切にしているので、基本的にはRGBの世界を第一に考えています。印刷物ではCMYK用にもデータを調整しますが、そのために彩度を落とした色使いにしたりすることはありません。印刷技術の進歩で、わりと無茶な色使いでも綺麗に印刷されるので、そこまで気にしなくても大丈夫だと思っていますが、最近は紙媒体に関わることも増え、CMYKの色味も研究しなければと日々勉強中です。色選びはノリで決めてしまうことも多いので、上手く言語化できませんが、日常的に目にするコンテンツや街中の風景から、いい色使いだなと思ったものは自分の中にストックするようにしています。

――今回描いていただいたイラストも、髪の毛の差し色や、目元のパターンなどの表現手法が面白いです。
色の使い方も、自分の発明という訳ではなくて、大学の掲示板で偶然目にしたタカハシヒロユキミツメさんの作品が、今の自分の絵柄の原点になっています。ポップでサイケな色を使っていて、目元に文字や化粧を置いてもいいんだと思い、衝撃を受けました。

ワ ン ポ イ ン ト テ ク ニ ッ ク

あらかじめ用意しておいたドットパターン画像を元にマスクを作成して、髪の毛の刺し色やハイライトにデコレーションを加えたり、目元にオーバーレイでアクセントを加えている。
やりすぎると下品な感じになってしまうので、グラデーションは軽めで、さりげなく色を変えるのがポイントとのこと。

※ライブペイント動画では16:30あたりから実際の作業を見ることができます。

LAMさんのクリエイターズ・ストーリー

――LAMさんが本格的に絵を描き始めたのはいつ頃からですか。
子どもの頃からマンガ好きで、女の子のイラストを描くようになったのも高橋留美子先生の『らんま1/2』のシャンプーが好きで模写していたのが原点です。アニメ『ぱにぽにだっしゅ!』のオープニング映像みたいなお洒落でカッコいいグラフィックに憧れて、高校卒業後は多摩美術大学のデザイン学科に進学して広告デザインを学んでいたのですが、就職活動の時期を迎え、本当にやりたいのはアニメやゲームなどのコンテンツのイラストだと気づいて、そこから本格的に絵を描き始めました。

リズムゲーム「WACCA」ナビゲートキャラ「エリザベス」
©Marvelous Inc.

――グラフィックデザインからイラストの道に進まれたんですね。
ゲーム会社のATLUSに就職することができましたが、UIデザイナーとしての採用だったので、絵を描く仕事はもらえなかったんです。それで、勝手に描いたモンスターの絵をADに見せてアピールを繰り返すうちに、チャンスをもらえてアート班に移ることができました。ATLUS時代に副島成記さん(キャラクターデザイナー)、須藤正喜さん(UIデザイナー)の下で学べたことは素晴らしい経験でした。

――そこからフリーのイラストレーターになるまで、何かターニングポイントがあったのですか。
岩佐有祐(YUU菊池)さんに絵を教わったこととヤスダスズヒトさんにお会いしたこと、そして同人活動を通じた出会いです。自分は70点の絵を量産するのが得意な、そつなく仕事をこなすタイプでしたが、岩佐さんは100点を出せるイラストレーターなんです。自分がおろそかにしていた光の当たり方や筋肉の付き方といった普遍的な基礎を徹底した描き方を目の当たりにして、「こんなにも絵が上手な人間がいるんだ」と衝撃を受けました。ヤスダさんはシンプルなのにフェティッシュでキャッチ―なデザインが昔から大好きで、とても尊敬しているクリエイターです。初めてお話しできた時にはとても緊張しましたが、引き算によって生まれるキャラクター哲学に脳を揺さぶられました。

――同人活動ではどの様な出会いがあったのでしょうか。
POKImariさん、裕さん、ニリツさん達と知り合って、この人達と同じレイヤーで話せるようになりたいと思い、フリーランスへの憧れが強くなりました。大きなターニングポイントになったのは、今も良き友人、ライバルとして仲良くしている望月けいさんとの出会いでした。仲良くなると同時に「この人に負けたくない」と思うようになり、1年間死ぬ気で頑張って、毎日24時間、絵のことだけ考える生活をしてみたんです。その結果、Twitterのフォロワー数も1年で50000人くらい増えて、仕事の依頼もいただけるようになりました。

――会社を辞めてフリーランスになる決意をされたのは?
最初は1件依頼があるだけで喜んでいたので、フリーランスでいくつも依頼をいただけるようになるなんて夢のまた夢でしたが、だんだん会社員のままではできない仕事の依頼が増えてきました。『東京クロノス』の依頼をいただいた際に、アニメ『楽園追放』でモーション監督を務めた柏倉晴樹さんが「LAMさんでなければ」と言ってくれたのに心を動かされて、会社を辞める決断をしたんです。結果的に自分にとっても大切な作品になりましたね。

VRゲーム「東京クロノス」キービジュアル
©MyDearest Inc.

――『東京クロノス』の発表でLAMさんを認識した人も多かったと思います。
イラストレーターにとって、「あの作品をやった人」というのはすごく大切なので、自分の看板になる作品はとてもありがたいです。ゲーム会社にいたので、自分のキャラクターをコンシューマーゲームで動かしたいという思いもありました。会社員とは違う関わり方で、時間や制約の中でパフォーマンスを発揮するのは大変ですが、とてもやりがいのある仕事ですね。まだこれからの作品なので、注目してもらえると嬉しいです。

――これから先、LAMさんが挑戦してみたいことはありますか?
まだイラストレーターとして商業デビューしてから半年そこそこなので、ひとつひとつのお仕事を大切にこなしていきたいと思っています。自分の絵がアニメになることが目標の一つなので、キャラクターデザインやライトノベルのイラストのお仕事をいただけたら嬉しいですね。ひとまずは、VRゲーム『東京クロノス』、リズムゲーム『WACCA』 がこれからリリースされるので、皆さんに楽しんでもらいたいと思っています。

――同人活動のほうはいかがですか。
パーソナルワークの充実も大事だと思っています。商業ベースとは別に、オリジナルで表現したいものが沢山あるので、サークル活動は続けていきたいと思っています。『東京クロノス』の仕事では、大学時代からの友人でデザイナーのカトウと組んでいるサークル『雷雷公社』で全体のデザインワークやロゴマークも担当しているんです。いずれはアートワーク全体をユニットとして請けられるようになっていけたらいいですね。

――最後に、LAMさんにとってペンタブレットがどのような存在か教えてください。
ペンタブレットを買うことが「本気で絵を描くぞ」という表明のようで、自分にとってそれがすごく特別なことに思えたんです。高校生の時に友達についてきてもらって、今からこれを買うから見ていてくれとFAVOを手にした時の気持ちは今でも忘れられません。それからずっとワコムの製品を使い続けているのは、自分が絵を描き続ける中で、ハードウェアと共に成長してきたという思いがあるから。傷ついたり、削れたりしながら自分と一緒に歩んできてくれた大切な友達ですね。

取材日:2018年10月5日
インタビュー・構成:平岩真輔(Digitalpaint.jp)



画像をクリックすると今回制作した作品をご覧いただけます。

LAM
福岡県出身。多摩美術大学デザイン学科を卒業後、ATLUSで『ペルソナ5』などの制作現場を経てフリーのイラストレーターに。大学時代からの友人とサークル「雷雷公社」として活動する他、ゲーム「Fate/Grand Order」概念礼装イラスト(TYPE-MOON)、TRPG「銀星のステラナイツ」カバーイラスト(KADOKAWA)などを手掛け、大胆かつポップな作風で注目を集めている新進気鋭のクリエイター。2019年初頭にはキャラクターデザインを手掛けたVRゲーム『東京クロノス』(MyDearest)、アーケードリズムゲーム「WACCA」(マーベラス)がリリース予定。 2018年11月から2019年1月まで東京・秋葉原と大阪・梅田のヨドバシカメラ マルチメディアの店頭にてワコムとのコラボコーナーが展開中!

「東京クロノス」公式サイト
「WACCA」公式サイト
twitter:@ramdayo1122
http://ramdayo.tumblr.com/

作品との一体感を保ちながらダイナミックに制作できるWacom Cintiq Pro 24は世界トップクラスの色精度とペンの追従性を実現するプレミアムな4K対応の液晶ペンタブレットです。

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