「夢100」ができるまで
株式会社ジークレスト アートディレクター ぷらなりこさんインタビュー
2015年3月リリース、全世界で1000万DLを超え、アニメ化などもされている女性向け人気スマホアプリ「夢王国と眠れる100人の王子様(以後「夢100」)。この世界観を守りつつ、新たな面を作り出す中で重要な役割を果たすアートディレクターのぷらなりこさんに、アートディレクターのお仕事やクリエイティブへの熱い想い、そしてペンタブレットが活用される制作現場のお話をお伺いしました!
ぷらなりこさんの経歴について教えてください。
株式会社サイバーエージェントに新卒で入社しました。当時は萌え系のゲーム制作をするチームにいたのですが、もっと女性向けゲームに携わりたいという気持ちがあり、このジャンルをメインで運営している関連会社の株式会社ジークレストに異動しました。今はアートディレクターとして「夢100」の制作に携わっています。
「夢100」ができるまでの制作フローを教えてください。
社内にイラストレーターが多数在籍しており、ラフ、線画、着彩、などと工程ごとに分かれて制作を行っています。私自身はアートディレクターとして、グラフィックのクオリティ担保と、より良いイラストにするための新しい提案をしています。「夢100」イラストのレギュレーションはかなり細かく設定されていて、仕様に沿って描いていきます。これらのイメージのトーン&マナー合わせなどを私のほうで行っています。
細かく設定が記載された指示書。
「夢100」ならではのこだわりポイントは何ですか?
「夢100」は4年も運営しているタイトルで、キャラクターが多く、長くプレイし続けてくださっている方もたくさんいらっしゃいます。その “世界観”を崩さないようにすることはとても重要です。
「夢100」の世界観を守るために、キャラクタープランナーとの連携は特に大事にしています。コンセプトである“王子様と恋ができる女性向けゲーム”という軸をぶらさず、イベントのテーマに合わせ、どうすればキャラクタープランナーがイメージしているものに近づくのかを相談して考えながらイラストに落とし込んでいます。
指示書に沿って描かれたラフ。
気をつけているところはありますか?
世界観を大切に守り裏切らないようにしつつも、アートディレクターとして自分が「夢100」に関わったことでクオリティが上がった、と思っていただける部分を少しでも増やせるよう、新しい挑戦をするように常に心がけています。
背景のない立ち絵だとしても、キャラクターがどこにいるのかなどシチュエーションがよりわかるように陽射しや夜の効果を入れたりなど、より王子様が格好良く、またゲームへの没入感が上がるように工夫しています。
他にも、定番のイベントはしっかり行いつつも、長く遊んでいただいているユーザーの方が飽きないよう、今までにないテーマや服装のイベントを行い、反応を見て調整をかけるなどをしています。
有難いことに、たくさんの感想や反応をSNSやご意見ボックスからいただいています。その度に、私たちはユーザーの皆様の恋人を扱っているのだ!と身が引き締まる思いになります。だからこそすべての王子様それぞれの最高にカッコいい姿を見せたい!と思いながら、日々たくさんのアイディアを出し、スタッフみんなで工夫を重ねています。
最高のカッコいいを作り出すためのレタッチ作業途中の様子
クリエイティブワークにおけるデジタル制作のメリットを教えてください。
デジタル制作の良い面として、イラストに修正指示を入れる時に複数の人にすぐ共有できたり、後から色味や効果を入れて調整できたりなど、とにかくやり直しができることはとても大きいです。デジタル制作を可能にするペンタブレットが無かったらゲームが作れない!というほど身近な存在です。制作そのものがオールデジタルですし、イラスト制作に携わるスタッフは全員ペンタブレットを使っています。
今使っているペンタブレットについて教えてください。
元々、Cintiq 22HDを使っていたのですが、仕事でCintiq 27QHDを使用するようになりました。マルチタスクが好きなので、大きい液晶画面だと資料や動画など様々なウィンドウが同時に出せるのがとても便利です。キャラクターを描く時も、同じキャラクターの顔を表示しながら描くことができるので、直しを入れやすいですね。
ご自身のこれからの展望を教えてください。
絵を描く仕事に携わりたいと思っている人たちに、もっとグラフィッカーの仕事を知ってもらいたいと思っています。
イラストを描く仕事=自分独自の絵柄で勝負するフリーランスのイラストレーターという印象が強いと思うのですが、会社員でも絵柄を合わせてイラスト制作をするグラフィッカー、クオリティを担保するアートディレクターをはじめ、イラストに関わる職業はたくさんあります。会社に勤めているからこその良さ、例えば、自分よりスキルの高い人からすぐにフィードバックをもらえるので絵が上達しやすかったり、アウトプットが世の中に出た後にその評価が数字として目に見えたり、個人では体験し難いことが出来る場合も多々あります。
ゲーム会社で役職がつくと自分で絵を描かなくなるイメージがあるかもしれませんが、私の場合は絵を描く仕事もやりたいと自分から積極的に手を挙げてチャレンジしていくようにしています。
もちろん個人として自分のイラストで勝負することも素晴らしいことですが、多くの人と関わって、チームとして作品を仕上げていくこともとても楽しく、やりがいのある仕事だということが、たくさんの人に伝わるといいなと思っています。
その言葉の端々に「夢100」への熱い想いをほとばしらせるぷらなりこさん。その想いをカタチにするためのツールとして利用されるペンタブレットとデジタル制作が、長年に渡り愛されるスマホアプリを支えています。チャレンジと進化をし続ける「夢100」の世界は、ぜひゲームを通し、そこに込められた作り手側の熱量を画面から感じつつ楽しんでください!
作品紹介
スマホアプリ「夢王国と眠れる100人の王子様」
「夢100」は、女の子なら誰もが憧れる「王子様との恋」を描く、新感覚の女性向けスマホパズルRPGです。
ゲームの舞台は、「夢王国」。王国に現れた『ユメクイ』によって夢を喰べられ、眠りに落ちてしまった王子様たちと出会い、彼らを目覚めさせることで甘いストーリーを楽しむことができます。総勢100名以上の豪華声優陣が出演し、あらゆるシーンで王子様の声を聞きながら楽しめるゲームです。
2015年3月の提供開始以来ダウンロード数を伸ばし、2017年7月には初の舞台化、2018年7月にはテレビアニメ放送、そして2018年8月には全世界1000万ダウンロード突破と、日本にとどまることなく様々なメディア展開をしております。
https://www.yume-100.com/
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