
サンゼ
オフラインエディター / モーションデザイナー
OFFLINE EDITOR / MOTION DESIGNER
株式会社リヒトグラフ 代表取締役
オフライン編集を主軸にしながらもAfter Effects でのモーショングラフィックス制作を得意としており、クライアントのイメージを高い精度で仕上げることに定評がある。年間約70 作品を作成し、携わった作品は1,000 作品を超える。
映像業界の後進育成へ力を入れており、After Effects 技術書の執筆、YouTube でのTIPS 発信など、活動は多岐にわたる。自ら最前線で学び、そこで培った知恵を次世代のクリエイターに繋ぐことをモットーとしている。今後、最も活躍が期待されるクリエイターの一人。
ペンタブレットはどのような場面で活用していますか?
動画の編集でPremiere ProやAfter Effectsの編集作業時に使います。 業界歴とほぼ一緒なので15年くらい使っています。就職したポストプロダクションがスタジオでペンタブを使っているのを見ていいなと思い、初任給で買って……Intuos3から4、5、プロ、と買い替えています。

新しいWacom Intuos Proの使い心地は?
めちゃくちゃいいですね。質感もすごくいいですし、僕は今Mサイズを使わせていただいてるんですけど、サイズ感もいいし、前のモデルと比べてかなり小さくなりましたよね。そこがすごくいいです。撮影の現場や編集のスタジオ、クライアントのオフィスなどに出向いてその場で編集したりするので、機材を持ち運ぶ機会がけっこう多いんです。そういうときに持ち運びしやすいサイズ感や、多少雑に使っても大丈夫そうな頑丈さがあるとありがたいなと思います。
新モデルと旧モデルで感じた違いはありますか?
同じMサイズでも、前のモデルよりも入力範囲が広い分繊細な操作がしやすいので、結構いいなと思いました。
あとやっぱり薄くなって段差がかなり少なくなったのがいいですね。
普段の仕事のフローについて教えてください
1日の流れでいうと、まず撮影現場に行って、リアルタイムでキャプチャーをして、その場でつないでいきます。クライアントにある程度方針の承認を得て、方向性の確認に加えて、足りないものがあったらその場で撮影し、後日自宅兼スタジオで撮影した素材を編集します。その後、機材とペンタブと一緒に制作会社の方に持ち込んで、今度は監督さんと並行して作業する。最終的にクライアントにプレビューして、OKをもらっていくという感じに、けっこう段階を経てやっていきますね。

長年ペンタブレットを選んで使っている理由を教えてください
意外かと思うんですけれど、動画とか映像の編集をする上でペンタブって操作性がいいんですよ。作業が速くなるので、必然的に使うようになっていきました。
ペンタブは絶対座標なので、最初は確かに難しいんですけど、慣れてくると本当に使いやすくて、それこそ画面の中を手で掴んでいるような感覚で作業できるので、僕はもうペンタブなしじゃ無理ですね!
ペンタブレットの使い方のこだわりがあれば教えてください
いくつかありますが、画面と手元のシンクロ率を高めたいので、僕はなるべく画面に対して真ん中に置きたいというのがあります。
あと、機材って長い時間触れるものじゃないですか。だから頑丈さとかも大事なんですけど、機材を「この子」と呼んだりして、愛着を持つみたいな部分は自分の中で大事にしているポイントです。

制作環境のこだわりはありますか?
やっぱりペンタブはないと話にならないです。
あとは細かいところでいうと、編集ソフトって2画面や3画面で使う方もいらっしゃると思うんですけど、僕は普段は2つモニターを使いつつ、編集自体はひとつの画面でやるようにしています。撮影現場ではモニターをたくさん持ち込めないので、現場と自宅で編集するときの差がないように、なるべく近い環境でやりたいなと思っています。
家でたくさんモニターがある環境に慣れていて、現場でそれが再現できないと「こっちのシングルモニター用のワークスペースだと……」ってアワアワしちゃうので、なるべく環境を合わせるようにしています。
アイデアやインスピレーションはどのようなときに生まれますか?
僕はサウナーなので、編集がいろいろ手詰まったときとかアイデアを出さないといけないとき、サウナへ行ってリフレッシュしてますね。「はっ、こうやってコンポを組めばいいんだ」みたいな感じで、いろいろアイデア出てきたりします。
自宅で仕事することが多いので、ダレる部分はけっこうダレちゃうんですよ。なのでなるべく規律正しい行動をとろうと、決まった時間に起きて散歩してちょっと体動かしてみたいな……。
作業してるときに疲れないようにちょっと体を鍛えてとか、そういう前向きな気持ちでやっています。
モチベーションにつながっているものはありますか?
自分ができることを一生懸命やりたいというのはありますし、あとYouTubeの発信もそうですね。僕自身、現場で学んできたことも多いですけれど、インターネットだったり本だったり誰かが作ってくれたもので勉強させていただくことが本当に多くて。そのおかげで今やってこれている部分があるので、ちゃんと自分も業界に貢献するような気持ちで、使命感を勝手に感じながら頑張ってやっています。
YouTubeの動画を更新し続けながら、若い子たちに向けて自分が現場で感じたことをフィードバックできるような活動がしたいなというところが大きくありますね。

最後に、今後やってみたいことはありますか?
個展とかやってみたいですね!
YouTubeの活動自体が自分にとってのアートワークに近いとは思うんですけれど、作品とは少し違う感じがして。普段やっている仕事もクライアントワークなので、あくまでお客さんの問題をどう解決するかとかロジックっぽい考え方になってしまうというか。
本来僕は映画が好きで、映画学校へ入ってこの業界に来たので、感性に訴えかけるものや、自分だけが疑問に感じることなどを問いかけるようなことをやりたいという憧れはずっとあって。
そういう創作活動とかはそろそろやっていきたいと思っています。

Wacom Intuos Pro シリーズ
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